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89.傷と罪 (夢主・恵・蒼紫・操・張)
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二人は多めに出来てしまっている煮立った味噌汁を見ていた。
「蒼紫様~、どうしよう~~。」
操が目をうるうるさせながら蒼紫に救いを求めた。
「とりあえず火を端へ避けろ。煮立っている・・・・。」
と、蒼紫はかまどの火力について操に指示をすると、自分は台所をうろうろし始めた。
「蒼紫様、何を?」
と、聞く操に、
「どこかにあると思うんだが・・・。」
と棚を物色した。
と言ったその時蒼紫は目的の物を見つけた。
「とりあえずこれで何とかするか・・・。」
と言った。
「何?蒼紫様?」
と操は蒼紫が何をするのか興味深々で蒼紫の横に来た。
蒼紫はすりこぎとすり鉢を取ると棚にあった袋から煮干しを出して入れ、ごりごりとすり始めた。
「本来なら最初からだしを取るべきなのだが・・・。」
と蒼紫は話始めた。
「かまどの空きもない。かなり省略したやり方だがそこそこだしは出る。病人の栄養にもなるから今回は丸ごと用いるのも手だ。」
と、蒼紫は煮干しをすって粉にすると、味噌汁の量を目分量で計り煮干粉を投入した。
蒼紫は杓子で味見をし、
「まあ、とりあえずこんなものでいいだろう。折角操が作ったんだ、頂くとするか。」
「はい・・、蒼紫様。」
結局ごはんしかまともに炊けていないのに自分が作ったと言われて肩身が狭い思いをした操だったが、その味噌汁を一口飲んで、
「おいしい!蒼紫様!」
と目を丸くして飛び上がった。