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89.傷と罪 (夢主・恵・蒼紫・操・張)
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武尊が『え?』という顔をしたら恵に、
「『え?』っていう顔をしないの。医者の指示には従うものよ。」
と諭されてしまった。
それはその通りだけど・・と、思いつつも武尊はきょろきょろと病室を見回した。
恵は武尊の動作にピンときたものがあり、
「四乃森蒼紫なら神谷道場へ帰ったわよ。あの男が野暮な男には見えないけど、とりあえずいないから安心して背中を出していいわよ。」
と言った。
(神谷道場へ帰った・・・・。)
武尊は恵の言葉を頭の中で繰り返した。
そしてちょっとだけ無言になった後、体を起こして恵の方へ背中を向け寝間着をはだけて腰へと落とした。
「じゃ、包帯を取るわね。」
と、恵はくるくると手際よく武尊の包帯を取りながら武尊に話しかけた。
「最初あなたがここへ担ぎ込まれた時、あまりに服に血がついていたのと、あなたが死んでいるように動かなかったので急いで手当をするために四乃森蒼紫に手伝ってもらったこと、言っておくわね。」
「え!」
武尊は恵の言葉を聞いて思わず振り返った。
恵はそんな武尊に、
「本来恋人にしか見せない女の裸だろうけど、あの場合は仕方なかったのよ。わかるよわよね。」
と、念を押すように言った。
「え、ええ・・・わかります。」
と、武尊は血だらけの自分を想像しながらも少し戸惑いながら答えた。
(見られた・・・キスマーク・・・。四乃森さんに裸を見られたのは初めてじゃないけどあれは・・・。)
と、斎藤が武尊の身体の残したあまたの所有の印を思い出して武尊は恥ずかしさでいっぱいになった。
包帯が外されていった自分の前面を見ていくとかなり薄くなったとはいえ、まだあちらこちらにその痕跡があり、武尊はううう・・・と、思うのであった。
その時背中がペリっと音がして包帯がはがされ、武尊はピリっと軽い痛みを感じた。、
(そう言えば背中、肩動かすと結構痛いんだけどどんな感じになっているんだろう。)
と思っていると恵が傷口を見て、
「あら、やだ。こんなに赤くなって。武尊さん、背中こすった?ってまさかね。」
と言った。
「こすってませんけど・・・。でも赤くなっているってことは炎症をおこしているんですよね。・・・・それは痛いはずだ。」
と、言った。
「あなた難しい言葉を使うのね。そうよ、炎症を起こしているの。じゃあ次、前を見せて。お腹にも一カ所あるから。」
武尊はこのキスマークの跡を同性とはいえ恵に見られることを思うとため息が出そうだが、すでに見られていることだし診察を断るわけもいかずあきらめた。
恵は武尊のお腹の傷も診たがその痕跡についてはちらりと見ただけで何も言わなかった。
「こちらの方は傷の塞がりがいいわね。はい、じゃあここと背中に薬を塗って包帯を巻くわね。」
と、恵は言って包帯を巻きにかかった。
巻きながら恵は、
「ねえ武尊さん・・・どういう理由で警官なんかしているか知らないけれど、もう少し自分を大事にしなさいね。まあ、上司があの斎藤だから何かとうるさい・・・コホン、難しいと思うけど・・・。」
と言った。
「ええ・・、ありがとうございます。」
武尊は思わず恵が漏らした本音に苦笑しながら、気を使ってくれる恵に礼を言った。
「はい、おしまい。夜は一人で這って厠なんかへ行かせられませんからね。後で尿瓶持ってくるからそれを使って頂戴ね。」
と、言って恵は立ち上がり戻ろうとしたが、
「もし、何か食べれそうだったらお粥でも作るけど、どうする?」
と武尊に聞いた。
武尊は胃に手をあてて少し考えた。
「あ・・・、すみません、いただきます。何か食べた方がいいですよね。」
「できればね。わかったわ。じゃ、軽く作ってくるから待っててね。他になにか要望は?」
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。」
「『え?』っていう顔をしないの。医者の指示には従うものよ。」
と諭されてしまった。
それはその通りだけど・・と、思いつつも武尊はきょろきょろと病室を見回した。
恵は武尊の動作にピンときたものがあり、
「四乃森蒼紫なら神谷道場へ帰ったわよ。あの男が野暮な男には見えないけど、とりあえずいないから安心して背中を出していいわよ。」
と言った。
(神谷道場へ帰った・・・・。)
武尊は恵の言葉を頭の中で繰り返した。
そしてちょっとだけ無言になった後、体を起こして恵の方へ背中を向け寝間着をはだけて腰へと落とした。
「じゃ、包帯を取るわね。」
と、恵はくるくると手際よく武尊の包帯を取りながら武尊に話しかけた。
「最初あなたがここへ担ぎ込まれた時、あまりに服に血がついていたのと、あなたが死んでいるように動かなかったので急いで手当をするために四乃森蒼紫に手伝ってもらったこと、言っておくわね。」
「え!」
武尊は恵の言葉を聞いて思わず振り返った。
恵はそんな武尊に、
「本来恋人にしか見せない女の裸だろうけど、あの場合は仕方なかったのよ。わかるよわよね。」
と、念を押すように言った。
「え、ええ・・・わかります。」
と、武尊は血だらけの自分を想像しながらも少し戸惑いながら答えた。
(見られた・・・キスマーク・・・。四乃森さんに裸を見られたのは初めてじゃないけどあれは・・・。)
と、斎藤が武尊の身体の残したあまたの所有の印を思い出して武尊は恥ずかしさでいっぱいになった。
包帯が外されていった自分の前面を見ていくとかなり薄くなったとはいえ、まだあちらこちらにその痕跡があり、武尊はううう・・・と、思うのであった。
その時背中がペリっと音がして包帯がはがされ、武尊はピリっと軽い痛みを感じた。、
(そう言えば背中、肩動かすと結構痛いんだけどどんな感じになっているんだろう。)
と思っていると恵が傷口を見て、
「あら、やだ。こんなに赤くなって。武尊さん、背中こすった?ってまさかね。」
と言った。
「こすってませんけど・・・。でも赤くなっているってことは炎症をおこしているんですよね。・・・・それは痛いはずだ。」
と、言った。
「あなた難しい言葉を使うのね。そうよ、炎症を起こしているの。じゃあ次、前を見せて。お腹にも一カ所あるから。」
武尊はこのキスマークの跡を同性とはいえ恵に見られることを思うとため息が出そうだが、すでに見られていることだし診察を断るわけもいかずあきらめた。
恵は武尊のお腹の傷も診たがその痕跡についてはちらりと見ただけで何も言わなかった。
「こちらの方は傷の塞がりがいいわね。はい、じゃあここと背中に薬を塗って包帯を巻くわね。」
と、恵は言って包帯を巻きにかかった。
巻きながら恵は、
「ねえ武尊さん・・・どういう理由で警官なんかしているか知らないけれど、もう少し自分を大事にしなさいね。まあ、上司があの斎藤だから何かとうるさい・・・コホン、難しいと思うけど・・・。」
と言った。
「ええ・・、ありがとうございます。」
武尊は思わず恵が漏らした本音に苦笑しながら、気を使ってくれる恵に礼を言った。
「はい、おしまい。夜は一人で這って厠なんかへ行かせられませんからね。後で尿瓶持ってくるからそれを使って頂戴ね。」
と、言って恵は立ち上がり戻ろうとしたが、
「もし、何か食べれそうだったらお粥でも作るけど、どうする?」
と武尊に聞いた。
武尊は胃に手をあてて少し考えた。
「あ・・・、すみません、いただきます。何か食べた方がいいですよね。」
「できればね。わかったわ。じゃ、軽く作ってくるから待っててね。他になにか要望は?」
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。」