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87.自力しかない! (夢主・蒼紫・恵)
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武尊が再び目を覚ましたのは日も暮れる前。
「あ・・・・、寝ちゃったんだ・・・。」
蒼紫に対して大人げない態度を取ってしまった。
と、あれから鼻をグスグスさせながら再び扉の音がするのをずっと待っていた武尊だったがそんな音はすることはなく武尊は待ちくたびれてうとうとしているうちに寝てしまったのだった。
(まぶたが少し腫れぼったいかな・・・?)
そう思いながら身体の向きを変えて部屋をぐるりと見回すが、そこに武尊の姿はなかった。
(何期待してるんだろう、私・・・。)
と、武尊は自分をいさめた。
蒼紫は上司でもなければ恋人でもない。
まして東京には操ちゃんの御付きで来てるのに私の傍にいる必要性なんてないんだ。
武尊の頭の中に、花のつぼみがほころぶばかりの明るい笑顔の操ちゃんに蒼紫が後ろから微笑ましく見守る姿が浮かんだ。
(似合ってんじゃん・・・。)
と、無意識に武尊は失意の軽いため息をついた。
そして、黙っていなくなった蒼紫に対し、
武尊の心の中に、
(友でいようと言ってくれたのに・・・。)
と少なからず失望の気持ちがあった。
武尊は育った環境上、友達と呼べる人間はいなかった。
だから世間でいう【友達】というものに少なからず憧れがあったので蒼紫がどういう理由であれ『友になろう』と言ってくれたことは武尊にとってとても嬉しい事であった。
「そりゃこの歳だから、子供みたいに何でも仲良くっていう訳にはいかないけど・・・。」
と、武尊は思わずぼやきが口に出る。
それでも、蒼紫がずっと引きずっているように見えた苦しみが少しでも楽になればいい。
と、思ったのは本当だった。
それなのに、簡単に拒絶された。
それは武尊にとってショックなことだった。
(【友】って何だろう・・・。この時代の【友】って・・・、私が思い描いているのとは違うのかなぁ・・・。)
そこへ以前、蒼紫が京都の寺で『困ったことがあったら俺を利用しろ。』と言っていたことがふっと頭によぎった。
(利用・・・か・・・。ふぅうううん、・・・・所詮そんな間柄だったってことか・・・。)
武尊はしばらく黙って天井を見つめていたが、そのうち
「ふぅ~。」
と、大きなため息をついた。
「あ・・・・、寝ちゃったんだ・・・。」
蒼紫に対して大人げない態度を取ってしまった。
と、あれから鼻をグスグスさせながら再び扉の音がするのをずっと待っていた武尊だったがそんな音はすることはなく武尊は待ちくたびれてうとうとしているうちに寝てしまったのだった。
(まぶたが少し腫れぼったいかな・・・?)
そう思いながら身体の向きを変えて部屋をぐるりと見回すが、そこに武尊の姿はなかった。
(何期待してるんだろう、私・・・。)
と、武尊は自分をいさめた。
蒼紫は上司でもなければ恋人でもない。
まして東京には操ちゃんの御付きで来てるのに私の傍にいる必要性なんてないんだ。
武尊の頭の中に、花のつぼみがほころぶばかりの明るい笑顔の操ちゃんに蒼紫が後ろから微笑ましく見守る姿が浮かんだ。
(似合ってんじゃん・・・。)
と、無意識に武尊は失意の軽いため息をついた。
そして、黙っていなくなった蒼紫に対し、
武尊の心の中に、
(友でいようと言ってくれたのに・・・。)
と少なからず失望の気持ちがあった。
武尊は育った環境上、友達と呼べる人間はいなかった。
だから世間でいう【友達】というものに少なからず憧れがあったので蒼紫がどういう理由であれ『友になろう』と言ってくれたことは武尊にとってとても嬉しい事であった。
「そりゃこの歳だから、子供みたいに何でも仲良くっていう訳にはいかないけど・・・。」
と、武尊は思わずぼやきが口に出る。
それでも、蒼紫がずっと引きずっているように見えた苦しみが少しでも楽になればいい。
と、思ったのは本当だった。
それなのに、簡単に拒絶された。
それは武尊にとってショックなことだった。
(【友】って何だろう・・・。この時代の【友】って・・・、私が思い描いているのとは違うのかなぁ・・・。)
そこへ以前、蒼紫が京都の寺で『困ったことがあったら俺を利用しろ。』と言っていたことがふっと頭によぎった。
(利用・・・か・・・。ふぅうううん、・・・・所詮そんな間柄だったってことか・・・。)
武尊はしばらく黙って天井を見つめていたが、そのうち
「ふぅ~。」
と、大きなため息をついた。