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120.九月三十日夜(藤田家の続きと、張の場合) (斎藤・時尾・張・伊藤卿)
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餉と晩酌を終えた夫のお膳を下げるのに時尾はふと、
「五郎さんがお蕎麦なら武尊さんもお昼はお蕎麦ですよね。」
と呟いてお膳を持った。
「いや、明日は武尊は挨拶まわりのはずだが。」
と、斎藤は立ちあがった時尾を見て言った。
「あら、そうですの?で、どちらに行かれるのですか。」
「神谷道場という町道場だ。武尊が東京に来たのはもともとそこに用があったからなんだが、向こうの都合でなかなか行けなくてな。明日とりあえず顔だけ出してくるという話だが・・・武尊から聞いてないのか?」
「ええ・・・、今日は特に何もおっしゃってませんでしたが・・・そうですか、明日はその道場の方へ行かれるのですね。」
「嗚呼・・。」
と、斎藤は神谷道場の面子を想像すると勝手に不快な気分になるが時尾の手前、なるべく我慢した。
「まあ、それでは何か手土産をとしてお持ちになっていただいた方がいいですわね。」
「別にかまわんだろう、顔を少し出すだけの事だ。」
「そう言うわけにはいきませんわ。御挨拶っていうのは第一印象が大事なんですよ。」
と言う時尾に、あんな奴らに手土産などもってのほか!と内心思う斎藤だった。
だが、ここで変に否定して突っ込まれ、あの神谷道場の騒がしい輩の話を我が家に持ち込みたくなかったので時尾がなるべく深入りしないように仕方なしに相槌を打つことにした。
「(むう・・・)そうだな。」
「かと言って我が家にあるものと言えば・・・。」
と首をひねって思案していた時尾だったが、
「あ。」
と、時尾はある事を思いついた。
「何だ、楽しそうな顔をして。何か思いついたのか。」
「ええ。・・フフフ、さっ、明日はいつもより早起きしなければ。」
「どうしたんだ、いったい。」
「フフッ、ねえ、五郎さん、道場ってたくさん人がいらっしゃるのかしら?」
「いや、(抜刀斎と神谷薫にあのガキ、そして四乃森とイタチ娘か・・・若しかしたらトリ頭がいたとすれば六人か?)・・六人ほどだと思うが。」
「まあ、なんて都合がいいくらいの人数なのかしら。あまり大人数でしたら足らない所でしたわ。」
「だから何なのだ?」
「折角お米が沢山あるんですもの、おにぎりを作りますわ。」
と時尾は我ながら名案、と思いちょっといい気分になった。
「五郎さんは先にお休みになっててくださいね。私、洗い物が終わりましたら少し準備をしてから戻りますから。」
と、時尾は台所へ向かった。
「五郎さんがお蕎麦なら武尊さんもお昼はお蕎麦ですよね。」
と呟いてお膳を持った。
「いや、明日は武尊は挨拶まわりのはずだが。」
と、斎藤は立ちあがった時尾を見て言った。
「あら、そうですの?で、どちらに行かれるのですか。」
「神谷道場という町道場だ。武尊が東京に来たのはもともとそこに用があったからなんだが、向こうの都合でなかなか行けなくてな。明日とりあえず顔だけ出してくるという話だが・・・武尊から聞いてないのか?」
「ええ・・・、今日は特に何もおっしゃってませんでしたが・・・そうですか、明日はその道場の方へ行かれるのですね。」
「嗚呼・・。」
と、斎藤は神谷道場の面子を想像すると勝手に不快な気分になるが時尾の手前、なるべく我慢した。
「まあ、それでは何か手土産をとしてお持ちになっていただいた方がいいですわね。」
「別にかまわんだろう、顔を少し出すだけの事だ。」
「そう言うわけにはいきませんわ。御挨拶っていうのは第一印象が大事なんですよ。」
と言う時尾に、あんな奴らに手土産などもってのほか!と内心思う斎藤だった。
だが、ここで変に否定して突っ込まれ、あの神谷道場の騒がしい輩の話を我が家に持ち込みたくなかったので時尾がなるべく深入りしないように仕方なしに相槌を打つことにした。
「(むう・・・)そうだな。」
「かと言って我が家にあるものと言えば・・・。」
と首をひねって思案していた時尾だったが、
「あ。」
と、時尾はある事を思いついた。
「何だ、楽しそうな顔をして。何か思いついたのか。」
「ええ。・・フフフ、さっ、明日はいつもより早起きしなければ。」
「どうしたんだ、いったい。」
「フフッ、ねえ、五郎さん、道場ってたくさん人がいらっしゃるのかしら?」
「いや、(抜刀斎と神谷薫にあのガキ、そして四乃森とイタチ娘か・・・若しかしたらトリ頭がいたとすれば六人か?)・・六人ほどだと思うが。」
「まあ、なんて都合がいいくらいの人数なのかしら。あまり大人数でしたら足らない所でしたわ。」
「だから何なのだ?」
「折角お米が沢山あるんですもの、おにぎりを作りますわ。」
と時尾は我ながら名案、と思いちょっといい気分になった。
「五郎さんは先にお休みになっててくださいね。私、洗い物が終わりましたら少し準備をしてから戻りますから。」
と、時尾は台所へ向かった。