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119.九月三十日夜(藤田家の場合) (時尾・夢主・斎藤)
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夫の話が一段落したところで時尾は今度は自分の話を切り出した。
「五郎さん、三日後なんですけど武尊さんをお借りしてもいいかしら。」
「ん?」
斎藤は武尊の名に香の物に伸ばしていた箸の動きを止めて時尾の方を見た。
「今日買い物に行った時のことなんですが、お茶の先生にお会いいたしましたの。」
「うむ。」
「その時にこの間の急なお休みの代りに日を改めてお稽古をしていただけるという事になったのですが、丁度今、家元様が京都から来ていらっしゃるということでその家元様が直接御指導してくださるらしいのです。」
「そうか、よかったな。」
「その家元様が、『茶の道を多くの方に広めたい』とおっしゃられているという事で、是非どなたかお連れしてくださいと先生から言われたのですが・・、私・・、武尊さんをお連れしたいのです。武尊さんはお怪我もされてますし、ちょっとした休養を兼ねてもいいのでは・・・と、考えたのですが・・・。」
と、時尾はだんだん語尾を小さくしながら夫の顔色をうかがった。
斎藤は時尾のおねだり時はいつもこうだとククっと笑いを漏らしながら、
「それはいつの日だ。」
と言った。
「三日後なんですけど・・。」
「三日後か・・・、確か武尊は診療所へ行くように言われていた日だな。どうせ半日は仕事にならん、時間が合えばいいんじゃないか。」
と斎藤はO.K.を出した。
「よかった!五郎さんありがとう!」
「残り少ない東京生活だ。時尾と武尊で一緒に過ごす時間があってもいいだろう。」
と、武尊が時尾のお気に入りなのを分かっている斎藤はそれぐらいいいか、と思った。
・・・どうせ今のところは武尊にさせるような密偵の仕事はないのだから。
豆知識:
米俵一俵は約60kgいう事が明治時代に決まったそうです。
「五郎さん、三日後なんですけど武尊さんをお借りしてもいいかしら。」
「ん?」
斎藤は武尊の名に香の物に伸ばしていた箸の動きを止めて時尾の方を見た。
「今日買い物に行った時のことなんですが、お茶の先生にお会いいたしましたの。」
「うむ。」
「その時にこの間の急なお休みの代りに日を改めてお稽古をしていただけるという事になったのですが、丁度今、家元様が京都から来ていらっしゃるということでその家元様が直接御指導してくださるらしいのです。」
「そうか、よかったな。」
「その家元様が、『茶の道を多くの方に広めたい』とおっしゃられているという事で、是非どなたかお連れしてくださいと先生から言われたのですが・・、私・・、武尊さんをお連れしたいのです。武尊さんはお怪我もされてますし、ちょっとした休養を兼ねてもいいのでは・・・と、考えたのですが・・・。」
と、時尾はだんだん語尾を小さくしながら夫の顔色をうかがった。
斎藤は時尾のおねだり時はいつもこうだとククっと笑いを漏らしながら、
「それはいつの日だ。」
と言った。
「三日後なんですけど・・。」
「三日後か・・・、確か武尊は診療所へ行くように言われていた日だな。どうせ半日は仕事にならん、時間が合えばいいんじゃないか。」
と斎藤はO.K.を出した。
「よかった!五郎さんありがとう!」
「残り少ない東京生活だ。時尾と武尊で一緒に過ごす時間があってもいいだろう。」
と、武尊が時尾のお気に入りなのを分かっている斎藤はそれぐらいいいか、と思った。
・・・どうせ今のところは武尊にさせるような密偵の仕事はないのだから。
豆知識:
米俵一俵は約60kgいう事が明治時代に決まったそうです。