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116.女狐 (蒼紫・夢主・恵・玄斎)
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武尊が帰った後、玄斎は、
「恵君は確か今日は弥彦君の所へ往診だったな。折角じゃ、この西瓜を持って行きなさい。儂は奥でちょっと調べものをするが気にせんでいいから支度が出来たらいってくるがよい。」
「はい、玄斎先生。」
恵は診察室へ入って行く玄斎を見送り、そして残された大きな西瓜を見やり・・・そして蒼紫を見た。
「・・・何だ。」
恵の意味ありげな視線の理由を蒼紫は恵に問うた。
「私、結構大きな薬箱を持っていかなくちゃいけないんだけど西瓜持ってくれないかしら。」
そんな事だろうと蒼紫は思っていたが、
「・・・途中で割れても文句は言うなよ。」
とだけ釘を刺した。
(ダメ元で言ってみたけど、あの四乃森蒼紫が西瓜持ちを了承するなんて・・・。)
と、内心恵は蒼紫の言葉を信じられなかった。
観柳邸のころよりそんなに経っていないのに、あの御頭が・・・西瓜持ちを了承するなんて・・・。
(何がそんなに四乃森蒼紫を変えたのかしら。)
と考える恵の胸の内を読んだのか、
「後で武尊に西瓜を持たなかった事を告げ口されても困るからな。」
と、蒼紫はぼそっと呟いた。
「あなたやっぱり・・・。」
と、恵が蒼紫に言うと、蒼紫は、
「お前と同じだ、高荷恵・・・。」
「・・・!」
好きな人にはすでに別の異性が側にいる。
恵は自分の剣心に対する想いをいつの間にか蒼紫に気付かれている事に焦った。
そして、
(そしてまさかあの四乃森蒼紫が恋事などの事を言うなんて・・・。)
と、その事にも驚いて恵は何も言えなかった。
さらに蒼紫は、
「武尊をからかうのもほどほどにしておけよ・・・。お前と違って武尊の心は純朴で繊細だ。」
と言うと靴を履き、
「早く支度をして来い、神谷道場に行くぞ。」
と、恵に背を向けて玄関に腰を掛けて沈黙した。
追記:
短編の【疲労回復】の話はこの後に続く話です。
場面が重なる所の言い回しは多少異なるところがありますが、大筋は一緒です。
蒼紫が西瓜を持って歩く姿・・・想像すると楽しいです。
「恵君は確か今日は弥彦君の所へ往診だったな。折角じゃ、この西瓜を持って行きなさい。儂は奥でちょっと調べものをするが気にせんでいいから支度が出来たらいってくるがよい。」
「はい、玄斎先生。」
恵は診察室へ入って行く玄斎を見送り、そして残された大きな西瓜を見やり・・・そして蒼紫を見た。
「・・・何だ。」
恵の意味ありげな視線の理由を蒼紫は恵に問うた。
「私、結構大きな薬箱を持っていかなくちゃいけないんだけど西瓜持ってくれないかしら。」
そんな事だろうと蒼紫は思っていたが、
「・・・途中で割れても文句は言うなよ。」
とだけ釘を刺した。
(ダメ元で言ってみたけど、あの四乃森蒼紫が西瓜持ちを了承するなんて・・・。)
と、内心恵は蒼紫の言葉を信じられなかった。
観柳邸のころよりそんなに経っていないのに、あの御頭が・・・西瓜持ちを了承するなんて・・・。
(何がそんなに四乃森蒼紫を変えたのかしら。)
と考える恵の胸の内を読んだのか、
「後で武尊に西瓜を持たなかった事を告げ口されても困るからな。」
と、蒼紫はぼそっと呟いた。
「あなたやっぱり・・・。」
と、恵が蒼紫に言うと、蒼紫は、
「お前と同じだ、高荷恵・・・。」
「・・・!」
好きな人にはすでに別の異性が側にいる。
恵は自分の剣心に対する想いをいつの間にか蒼紫に気付かれている事に焦った。
そして、
(そしてまさかあの四乃森蒼紫が恋事などの事を言うなんて・・・。)
と、その事にも驚いて恵は何も言えなかった。
さらに蒼紫は、
「武尊をからかうのもほどほどにしておけよ・・・。お前と違って武尊の心は純朴で繊細だ。」
と言うと靴を履き、
「早く支度をして来い、神谷道場に行くぞ。」
と、恵に背を向けて玄関に腰を掛けて沈黙した。
追記:
短編の【疲労回復】の話はこの後に続く話です。
場面が重なる所の言い回しは多少異なるところがありますが、大筋は一緒です。
蒼紫が西瓜を持って歩く姿・・・想像すると楽しいです。