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73.ファイヤ-! (斎藤・川路・夢主)
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「失礼します。」
斎藤は一応ノックをして川路の返事を待って入室した。
斎藤は川路を見て、
(ああ、やはり頭に血が昇っているな。)
と思った。
それほどまでに川路は顔を赤くして斎藤に噛みつきそうな顔をしていた。
「どういう事だ!斎藤!」
初っ端から川路の怒号が飛んだ。
「いったい何の事でしょうか。」
と、斎藤はいつもと変わらない口調で答えた。
「お前ぐらいしかおらんだろ!言え!勝手に海軍兵器製造所の倉庫群で何をしとった!」
川路はバン!と机をたたきながら斎藤に言った。
フン・・・・。
血圧をあげる川路とは逆に、斎藤は淡々とした声で、
「・・・・何か証拠でも。」
と、言った。
川路は、そんな斎藤に絶対お前がやっただろうという確信を持った。
そして、斎藤が手に書類を持っていることに気が付いて、
「で、どうだったんだ。」
と、ため息をつきながら諦めたように斎藤に言った。
「別に俺は怒鳴られるようなことはしてませんがね。いつもの通り密偵の任務を遂行しているだけですが。」
と、斎藤は前置きして、
「先日の上海マフィアから武器を買った組織が海軍内部の者と通じている。武器は海軍兵器製造所の倉庫にあって昨日移送する所だった。」
「何!まさか・・・。」
と、川路が驚いた。
「そう、そのまさかだ。捜査の盲点を突かれた。」
「政府の軍隊にそのような・・・。」
と、川路はあまりにもの衝撃な事実に言葉を詰まらせた。
「で、斎藤。密輸された武器はどれくらいあったのだ。」
川路は武器の扱いに慣れた者が数多くの武器を持つことで大規模な反乱が起こることを恐れた。
「残念ながら回収することは出来なかったんで正しい数字は分からないが、少なくともスナイドル銃三百丁、改造型アームストログ砲三門、ガトリング砲三門はあったようだ。」
と、斎藤は以前武尊が倉庫へ潜り込んだ時の報告内容を川路に告げた。
「そ、そんなに・・・。」
驚きのあまり、開いた口がふさがらない川路に、
「その他にも爆発物が少々あったようだな。」
と斎藤は付けたした。
川路は冷や汗を拭きながら斎藤に、
「だが回収できなかったとはどういう事だ。」
と聞いた。
「密輸武器を積んだ船と、それを隠していた倉庫が爆発炎上した・・・・だから回収不可能だったという事だ。」
「なるほど・・・、そうだったのか。」
川路は少し落ち着きを取り戻すと斎藤に、
「今朝内務省で緊急会議があった。内容は海軍の軍兵器製造所とその沖での不審な爆発の件だったのだが・・・・そういう事だったのか。」
と、今朝の協議内容を話した。
「海軍卿の報告の中に昨晩の爆発の際、警官がいたという証言あり内務卿からその事について厳しく追及があり事実を確認したかったのだ。」
と、川路が言うと斎藤が、
「これから詳しく報告書を書きますが・・・・。」
斎藤は言葉を止めて何かを思案した。
「どうした、斎藤。」
と、珍しく言葉尻を濁す斎藤を川路は気になって声をかけた。
斎藤は、
「どうも大久保卿が亡くなって、内務卿が伊藤卿に変わってから政府を直接警護するはずの、言いかえれば内務省の懐刀の警察に対して厳しすぎる感がある。」
と、言った。
「大久保卿は同じ薩摩の人間という事で儂をよく扱ってくれただけだ。今の伊藤卿は他藩(長州)の出だから多少合わなくても仕方あるまい。」
川路は少しため息まじりにそう言った。
斎藤は眉間にしわをぐっと寄せて、
「昨日の件で一人軍人を拘留している。そいつは長州維新志士の叔父から今回の件について誘われたという。この間の夜会の件、狙われたのはあんただった。あんたも大久保卿も薩摩の人間。長州出身の伊藤・・・少し気を付けた方がいいかもしれん。」
と言った。
川路はまさか内務卿が、と思ったがこの間からの冷たい態度に
「儂は内務卿という職はそれなりの人間が就いていると思っている。地方の反乱も終止符を打ち、これから国を一つにまとめなければならんという時に出身藩がどうのという小さいことにこだわるべきではないわ!」
と、うっぷんが爆発した。
斎藤はそんな川路を見てもう報告はいいだろうと思い、
「もう、いいでしょうか。俺は報告書を早く仕上げたいんですが。」
と、言った。
少しでも早く区切りをつけて武尊の様子を見に行きたい。
頭の中をそういう思いがよぎった。
「あ、ああ。戻っていいぞ。」
と、川路が言い終わると同時に斎藤は川路の部屋を後にした。
斎藤は一応ノックをして川路の返事を待って入室した。
斎藤は川路を見て、
(ああ、やはり頭に血が昇っているな。)
と思った。
それほどまでに川路は顔を赤くして斎藤に噛みつきそうな顔をしていた。
「どういう事だ!斎藤!」
初っ端から川路の怒号が飛んだ。
「いったい何の事でしょうか。」
と、斎藤はいつもと変わらない口調で答えた。
「お前ぐらいしかおらんだろ!言え!勝手に海軍兵器製造所の倉庫群で何をしとった!」
川路はバン!と机をたたきながら斎藤に言った。
フン・・・・。
血圧をあげる川路とは逆に、斎藤は淡々とした声で、
「・・・・何か証拠でも。」
と、言った。
川路は、そんな斎藤に絶対お前がやっただろうという確信を持った。
そして、斎藤が手に書類を持っていることに気が付いて、
「で、どうだったんだ。」
と、ため息をつきながら諦めたように斎藤に言った。
「別に俺は怒鳴られるようなことはしてませんがね。いつもの通り密偵の任務を遂行しているだけですが。」
と、斎藤は前置きして、
「先日の上海マフィアから武器を買った組織が海軍内部の者と通じている。武器は海軍兵器製造所の倉庫にあって昨日移送する所だった。」
「何!まさか・・・。」
と、川路が驚いた。
「そう、そのまさかだ。捜査の盲点を突かれた。」
「政府の軍隊にそのような・・・。」
と、川路はあまりにもの衝撃な事実に言葉を詰まらせた。
「で、斎藤。密輸された武器はどれくらいあったのだ。」
川路は武器の扱いに慣れた者が数多くの武器を持つことで大規模な反乱が起こることを恐れた。
「残念ながら回収することは出来なかったんで正しい数字は分からないが、少なくともスナイドル銃三百丁、改造型アームストログ砲三門、ガトリング砲三門はあったようだ。」
と、斎藤は以前武尊が倉庫へ潜り込んだ時の報告内容を川路に告げた。
「そ、そんなに・・・。」
驚きのあまり、開いた口がふさがらない川路に、
「その他にも爆発物が少々あったようだな。」
と斎藤は付けたした。
川路は冷や汗を拭きながら斎藤に、
「だが回収できなかったとはどういう事だ。」
と聞いた。
「密輸武器を積んだ船と、それを隠していた倉庫が爆発炎上した・・・・だから回収不可能だったという事だ。」
「なるほど・・・、そうだったのか。」
川路は少し落ち着きを取り戻すと斎藤に、
「今朝内務省で緊急会議があった。内容は海軍の軍兵器製造所とその沖での不審な爆発の件だったのだが・・・・そういう事だったのか。」
と、今朝の協議内容を話した。
「海軍卿の報告の中に昨晩の爆発の際、警官がいたという証言あり内務卿からその事について厳しく追及があり事実を確認したかったのだ。」
と、川路が言うと斎藤が、
「これから詳しく報告書を書きますが・・・・。」
斎藤は言葉を止めて何かを思案した。
「どうした、斎藤。」
と、珍しく言葉尻を濁す斎藤を川路は気になって声をかけた。
斎藤は、
「どうも大久保卿が亡くなって、内務卿が伊藤卿に変わってから政府を直接警護するはずの、言いかえれば内務省の懐刀の警察に対して厳しすぎる感がある。」
と、言った。
「大久保卿は同じ薩摩の人間という事で儂をよく扱ってくれただけだ。今の伊藤卿は他藩(長州)の出だから多少合わなくても仕方あるまい。」
川路は少しため息まじりにそう言った。
斎藤は眉間にしわをぐっと寄せて、
「昨日の件で一人軍人を拘留している。そいつは長州維新志士の叔父から今回の件について誘われたという。この間の夜会の件、狙われたのはあんただった。あんたも大久保卿も薩摩の人間。長州出身の伊藤・・・少し気を付けた方がいいかもしれん。」
と言った。
川路はまさか内務卿が、と思ったがこの間からの冷たい態度に
「儂は内務卿という職はそれなりの人間が就いていると思っている。地方の反乱も終止符を打ち、これから国を一つにまとめなければならんという時に出身藩がどうのという小さいことにこだわるべきではないわ!」
と、うっぷんが爆発した。
斎藤はそんな川路を見てもう報告はいいだろうと思い、
「もう、いいでしょうか。俺は報告書を早く仕上げたいんですが。」
と、言った。
少しでも早く区切りをつけて武尊の様子を見に行きたい。
頭の中をそういう思いがよぎった。
「あ、ああ。戻っていいぞ。」
と、川路が言い終わると同時に斎藤は川路の部屋を後にした。