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71.二人だけの診療所 (蒼紫・夢主)
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性欲処理・・・・。
こんな事をするなんて初めてではないのだろうか。
と、蒼紫は頭の片隅で思った。
己の知と武の研鑽に明け暮れた若かりし頃。
隠密御庭番衆の頭たるもの、女の身体についても厳しい指導を受けた。
蒼紫にとって女は道具であり、手段であり、部下であり、そうでなければ一線を引いた外側に置くもので一人の女に触れたいと思うのは武尊が初めてなのだ。
正午までのおよそ半日、蒼紫は武尊を見守るといいつつも、その傍らで右手を動かし続けた。
しかし五回も抜くと蒼紫は冷静さを取り戻してきた。
蒼紫は汗で湿った前髪をかきあげながら一息ついて武尊を見た。
そしてふと気が付いた。
武尊は声は出すが目は一度も開いていないという事。
そして武尊はほとんど汗をかいていないという事。
この間は刺激を与えるとすぐに肌がしっとりするぐらいに汗をかいていたはずなのに。
と、蒼紫は細かいことだが気になった。
目が開かないのは武尊が強制睡眠下で十六夜丸の術中にあるから。
だが汗の方の理由は別だった。
武尊の身体は昨日暑い中、斎藤を探して走り回って大量の汗をかいたのに水分補給をしまいまま大量の出血をして体内水分量が危険なくらい低下していたのだった。
蒼紫が側で見ている傍ら時刻はようやく正午を過ぎ、大人しくなった武尊はそのまま深い眠りに入った。
蒼紫は武尊が静かになってようやくあの淫猥な時間が終わったかと安堵し、武尊の頬へと手を伸ばした。
蒼紫の指先に武尊の皮膚が触れる。
指先で武尊の頬の感触を確かめながら蒼紫は武尊の名を呼んだ。
「武尊。」
大きめの声で呼んでみたが武尊はピクリともしない。
(あれだけ逝かされれば起きる余力もないか。)
蒼紫は安心し、自分の残滓で汚れた手ぬぐいを持つと病室をそっと離れた。
このおぞましい現象が薬を飲んだ代償行為で武尊の命の蝋燭が削られているとは知ることもなしに。
こんな事をするなんて初めてではないのだろうか。
と、蒼紫は頭の片隅で思った。
己の知と武の研鑽に明け暮れた若かりし頃。
隠密御庭番衆の頭たるもの、女の身体についても厳しい指導を受けた。
蒼紫にとって女は道具であり、手段であり、部下であり、そうでなければ一線を引いた外側に置くもので一人の女に触れたいと思うのは武尊が初めてなのだ。
正午までのおよそ半日、蒼紫は武尊を見守るといいつつも、その傍らで右手を動かし続けた。
しかし五回も抜くと蒼紫は冷静さを取り戻してきた。
蒼紫は汗で湿った前髪をかきあげながら一息ついて武尊を見た。
そしてふと気が付いた。
武尊は声は出すが目は一度も開いていないという事。
そして武尊はほとんど汗をかいていないという事。
この間は刺激を与えるとすぐに肌がしっとりするぐらいに汗をかいていたはずなのに。
と、蒼紫は細かいことだが気になった。
目が開かないのは武尊が強制睡眠下で十六夜丸の術中にあるから。
だが汗の方の理由は別だった。
武尊の身体は昨日暑い中、斎藤を探して走り回って大量の汗をかいたのに水分補給をしまいまま大量の出血をして体内水分量が危険なくらい低下していたのだった。
蒼紫が側で見ている傍ら時刻はようやく正午を過ぎ、大人しくなった武尊はそのまま深い眠りに入った。
蒼紫は武尊が静かになってようやくあの淫猥な時間が終わったかと安堵し、武尊の頬へと手を伸ばした。
蒼紫の指先に武尊の皮膚が触れる。
指先で武尊の頬の感触を確かめながら蒼紫は武尊の名を呼んだ。
「武尊。」
大きめの声で呼んでみたが武尊はピクリともしない。
(あれだけ逝かされれば起きる余力もないか。)
蒼紫は安心し、自分の残滓で汚れた手ぬぐいを持つと病室をそっと離れた。
このおぞましい現象が薬を飲んだ代償行為で武尊の命の蝋燭が削られているとは知ることもなしに。