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69.不法武器の結末 (斎藤・張)
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張が昼間見たという沖にある大き目の船・・・・といってもそれは全長20mぐらいの木造の帆船だ。
喫水が浅く、河口からそのまま川へ走行できる。
斎藤達の小舟がある程度近づくと船尾に一つ灯りが灯り、三回大きく円を描いた。
「旦那、あれは何かの合図ちゃいますか。こっちも灯りがいるんちゃいます?」
と、張が斎藤と漕ぎ手を代わって、小舟に提灯か何かないか探すがないようだ。
張はハタと思いついたように、縛っている兵士を服の上から手でポンポン触って行くと、胸辺りに硬い感触があったので、ボタンを外し手を内に突っ込むとそれを取り出した。
「ほら見てみい。えらい大きい蝋燭(ろうそく)やけど、ここに隠しとったんか。」
と言い、それに火を点けた。
「なんや、えらい火つきが悪いな。」
その時、意識を取り戻した兵士が張が手にもっている物を見て顔色を変える。
「ん~~~!ん~~~!!」
と、兵士が目を向いて暴れて張に何かを訴える。
「なんや、うるさいやっちゃ。」
と、張がドカっと兵士を蹴った時、張の持っている物が目に入った斎藤が、
「おい、手を放せ!爆発するぞ!」
と言った。
「・・・は?」
急な斎藤の言葉に張の目が点になった。
そして、
「うおっ!あ!どないしょ!」
と、それを握ったまま、手を振り回した張は、
「わわわわ!!」
と、言いながら帆船の方へ投げた。
「阿呆!」
と斎藤が叫ぶが、それはひゅ-んと放物線を描き帆船の甲板に落ちると、ひと呼吸置いてドーンと爆発した。
木端がパラパラと斎藤と張の上から降って来る。
張は自分がやった事と爆発の威力のすさまじさにかたまっている。
「なんやねん・・・わい、やってもうたんか・・・・。」
船は黒煙上げて激しく炎上している。
そこから何人もが炎から逃れようと真っ黒な海へ飛び込むのが見えた。
斎藤の冷たい視線が張に突き刺さる。
汗を滝のように流しながら動けないでいる張に斎藤は、
「・・・これでは回収は無理だな。おい、このまま沖へ出ろ。陸から見えないところまで行って迂回して陸まで戻るぞ。」
と、斎藤は張に櫓を漕ぐように命じた。
縛られた兵士は転がされたまま、茫然と船が燃えていくのを見ていたが、急に弾みをつけて体を動かしたが斎藤に、
「逃がしはせん。お前にはいろいろ聞きたいことがある。寝てろ。」
と、言われ再び気絶させられた。
斎藤達が沖へ出る頃には船は炎に包まれそのまま海に沈んで行った。
海の上が急に静かになる。
小雨だった雨はいつの間にか止み、海面は穏やかに揺れるだけ。
重く暗い雲が海を覆い星は全く見えない。
遠くに見える倉庫の炎や、街のガス灯の集まりが星の代わりに陸の方で小さく光っていた。
余談雑談:
今回倉庫で爆発したものと小舟の兵士が持っていたのも同じ物。
暗い中確かめもせず、張がろうそくと間違え火をつけてしまった物・・・・。
(普通間違えないでしょ-!という突っ込みはあえて置いといて・・・・。)
それは導火線の長さが違うだけのダイナマイト!
(導火線というのは中に火薬を巻き込んであるみたいで火をつけると火薬の臭いもするはずだけど、そこは臭ったことないので描写を割愛させていただきました。)
物語は現在明治11年(1878年)。
ノーベルがダイナマイトを発明して特許を取ったのが1867年。
日本に初めて輸入されたのが明治12年で鉱山で実地テストをしたと記録があります。
が、今回は縁の上海マフィア商品としてすでにダイナマイトを取り扱っていて密輸した模様です。(という設定です。)
その破壊力に張も唖然・・・。
ただし、別にダイナマイトが爆発したからと言って燃えるという訳ではありません。
たまたま爆破地点に他によく燃えるもの(黒色火薬とかいろいろ)があった・・・という設定でお願いします。
話は変わりますが、先回に『男爵』と、書きましたる人物、、一応、るろうに剣心の映画『維新志士への鎮魂歌』の悪い陸軍軍人タノモ男爵がちらっと頭に浮かんだので彼を引っ張ってきました。
Dynamiteダイナマイト(デューミナート)はギリシア語のdunamis(ちから)という意味を表すそうです。
喫水が浅く、河口からそのまま川へ走行できる。
斎藤達の小舟がある程度近づくと船尾に一つ灯りが灯り、三回大きく円を描いた。
「旦那、あれは何かの合図ちゃいますか。こっちも灯りがいるんちゃいます?」
と、張が斎藤と漕ぎ手を代わって、小舟に提灯か何かないか探すがないようだ。
張はハタと思いついたように、縛っている兵士を服の上から手でポンポン触って行くと、胸辺りに硬い感触があったので、ボタンを外し手を内に突っ込むとそれを取り出した。
「ほら見てみい。えらい大きい蝋燭(ろうそく)やけど、ここに隠しとったんか。」
と言い、それに火を点けた。
「なんや、えらい火つきが悪いな。」
その時、意識を取り戻した兵士が張が手にもっている物を見て顔色を変える。
「ん~~~!ん~~~!!」
と、兵士が目を向いて暴れて張に何かを訴える。
「なんや、うるさいやっちゃ。」
と、張がドカっと兵士を蹴った時、張の持っている物が目に入った斎藤が、
「おい、手を放せ!爆発するぞ!」
と言った。
「・・・は?」
急な斎藤の言葉に張の目が点になった。
そして、
「うおっ!あ!どないしょ!」
と、それを握ったまま、手を振り回した張は、
「わわわわ!!」
と、言いながら帆船の方へ投げた。
「阿呆!」
と斎藤が叫ぶが、それはひゅ-んと放物線を描き帆船の甲板に落ちると、ひと呼吸置いてドーンと爆発した。
木端がパラパラと斎藤と張の上から降って来る。
張は自分がやった事と爆発の威力のすさまじさにかたまっている。
「なんやねん・・・わい、やってもうたんか・・・・。」
船は黒煙上げて激しく炎上している。
そこから何人もが炎から逃れようと真っ黒な海へ飛び込むのが見えた。
斎藤の冷たい視線が張に突き刺さる。
汗を滝のように流しながら動けないでいる張に斎藤は、
「・・・これでは回収は無理だな。おい、このまま沖へ出ろ。陸から見えないところまで行って迂回して陸まで戻るぞ。」
と、斎藤は張に櫓を漕ぐように命じた。
縛られた兵士は転がされたまま、茫然と船が燃えていくのを見ていたが、急に弾みをつけて体を動かしたが斎藤に、
「逃がしはせん。お前にはいろいろ聞きたいことがある。寝てろ。」
と、言われ再び気絶させられた。
斎藤達が沖へ出る頃には船は炎に包まれそのまま海に沈んで行った。
海の上が急に静かになる。
小雨だった雨はいつの間にか止み、海面は穏やかに揺れるだけ。
重く暗い雲が海を覆い星は全く見えない。
遠くに見える倉庫の炎や、街のガス灯の集まりが星の代わりに陸の方で小さく光っていた。
余談雑談:
今回倉庫で爆発したものと小舟の兵士が持っていたのも同じ物。
暗い中確かめもせず、張がろうそくと間違え火をつけてしまった物・・・・。
(普通間違えないでしょ-!という突っ込みはあえて置いといて・・・・。)
それは導火線の長さが違うだけのダイナマイト!
(導火線というのは中に火薬を巻き込んであるみたいで火をつけると火薬の臭いもするはずだけど、そこは臭ったことないので描写を割愛させていただきました。)
物語は現在明治11年(1878年)。
ノーベルがダイナマイトを発明して特許を取ったのが1867年。
日本に初めて輸入されたのが明治12年で鉱山で実地テストをしたと記録があります。
が、今回は縁の上海マフィア商品としてすでにダイナマイトを取り扱っていて密輸した模様です。(という設定です。)
その破壊力に張も唖然・・・。
ただし、別にダイナマイトが爆発したからと言って燃えるという訳ではありません。
たまたま爆破地点に他によく燃えるもの(黒色火薬とかいろいろ)があった・・・という設定でお願いします。
話は変わりますが、先回に『男爵』と、書きましたる人物、、一応、るろうに剣心の映画『維新志士への鎮魂歌』の悪い陸軍軍人タノモ男爵がちらっと頭に浮かんだので彼を引っ張ってきました。
Dynamiteダイナマイト(デューミナート)はギリシア語のdunamis(ちから)という意味を表すそうです。