63.斎藤と蒼紫 (斎藤・蒼紫・ちょこっと比古)
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「む。」
素焼きが終わったその茶碗を比古が手に取った時、ピシッと大きくヒビが入った。
「空気が入っていたか?俺としたことが。珍しくこんなこともあるもんだな。」
と、比古はその茶碗を目の高さに上げヒビの具合を観察した。
他の茶碗はいつもどおり完璧に焼けている。
「・・・・ま、武尊が戻るまでにまだ十分に日がある。また焼けばいいか。」
と、比古はヒビが入った茶碗をコトリと下に置いた。
その茶碗は比古が武尊の為に焼いたものだった。
(武尊のやつ、無茶してなきゃいいが・・・。)
と、比古は空を見て大きく息を吐いた。