カチャ。



武尊が戻って来てドアを開けると斎藤が、


「ちょっと早いが行くか。」


と言った。


「行きましょうか。」


と、武尊が答える。



斎藤とン武尊はなじみの屋台蕎麦へ向かった。


そしていつも通り、


「親父、かけ二つ。」


と、斎藤が頼む。


「はいよ、かけ二つ。」


蕎麦屋の親父はそう答えると手早くかけ蕎麦を二人に出した。


ちょくちょく来ているからだろうか、最近はネギがちょっぴり大目になってるような気がする・・・・、と、武尊は思ったりもする。


「いただきます！」


と言うと武尊は箸を取りそばをすすった。


親父が武尊の食べるのをを見て、


「武尊さん、最近食べ方藤田警部補に似て来たんじゃないのかい。」


と、言った。


武尊は、


「そうかなぁ、別に意識してないけど・・・。」


と、言って最後にずず－っと、汁をすすった。


「御馳走様でした！」


武尊がそう言うと斎藤は、


「親父、金はここに置いておくぞ。」


と言って席を立った。


「へい、まいど。」


去っていく二人を見て蕎麦屋の親父は、


「な－んか、目が離せねぇんだよな・・・、あの二人。」


と、呟いた。






少し歩くと、武尊は、


「じゃ、斎藤さん、私行きますね。」


と、言った。


「ああ、何かあったらすぐ連絡しろよ。」


と斎藤が答えると、二人はそれぞれの目的地へ向かった。