※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
60.観柳邸事件 (斎藤・夢主)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「武田観柳・・・、武田観柳・・・・・。」
武尊は指で簿冊の背表紙をなぞりながら武田観柳の事件の簿冊を探す。
「あ、あった、これだ!」
「ええと・・・・、武田観柳、阿片の密造・・・・、押収した阿片の量はどうでもいいからっと・・・。」
と、武尊は指と目で蒼紫に関する文がないか探す。
「あ、これだ。ええと、御庭番衆御頭以下四名ノ者観柳ニ雇ワレシ・・・と、読みにくいな・・・なになに・・・観柳邸騒動の際、御頭四乃森蒼紫は死んだ四人の部下の首を切り落としそれを持ち逃走したって書いてある。現在逃走中・・・引き続き手配中だって。う~ん・・・・・。」
あのおとなしそうな四乃森さんが・・・・・。
首を切り落とし・・・。
武尊にはすぐには想像しがたい。
しかしながら蒼紫に出会ってから時々見えた(やられたこともあるし・・。)常人とは異なる能力や学識、行動。
なにより自分から御庭番衆の御頭ということを教えてくれた。
・・・きっと私の知らない四乃森さんが四乃森さんにある。
十六夜丸を知っている四乃森さん・・・・。
ああ、でも、追われてるんだ・・。
古巣のここ(東京)で・・・・。
四乃森さんにもいろいろ複雑な過去がありそうだなぁ・・・・。
と、ンあはパタンと簿冊を閉じるとソファ-へぼすっと座った。
「そっかぁ・・・・、知らなかったとはいえ、私の所為で捕まったりしたら洒落にならないよね・・・。」
武尊は一人言を言いつつも、そうまでして自分を助けてくれた蒼紫の気持ちってどうなんだろう・・・、と考えた。
友・・・・ゼントモ・・・・・。
それだけじゃない。
四乃森さんは私の事を好いていると言った。
好き・・・・・か・・・。
私が斎藤さんを好きだと知っても、抱かれたと知っても、私を守ってくれた四乃森さん・・・・。
武尊は大きくため息をついた。
あなたはつらくないのですか?
なぜ私なのですか?
そう聞いてみたい気持ちでいっぱいになった。
武尊は蒼紫に命を助けてもらった他にも、何度も助けてもらっているのに何一つ蒼紫に返していない。
そう思うととても申し訳なかった。
「何か私に出来る事、ないかな・・・・。」
武尊は立ち上がって簿冊をもう一度パラパラめくった。
武尊はめくりながら、
「それにしても阿片か。そんなものを作る人いたんだ。日清戦争でイギリスが戦争で勝つために相手の国力を削ごうと清へ持ち込んだっていうのは習ったけど、この観柳ってのは阿片を作って誰に売ろうとしてたのかな。同じ日本国民だったら、というか日本国民でなくても許せないけど、こんなものが国内に出回ったらみんな廃人じゃん。幕末外国の植民地にならないように頑張った人達の事を思えばホント、許せないよな、こいつ。」
とつぶやき、最後にバンっ、と両手で簿冊を閉じた。
「今(未来)では麻薬を携行していただけで死刑になるっていう国があるのにどうしてこんなやつは捕まっておしまいなんだ。」
武尊はぶつぶつ言いながら簿冊を棚に戻して斎藤の部屋へ向かった。
(いい時間だ。)
武尊は資料室を出る前に壁の柱時計を見ながら思った。
時計の針はもうすぐ十二時を指そうとしていた。
武尊は指で簿冊の背表紙をなぞりながら武田観柳の事件の簿冊を探す。
「あ、あった、これだ!」
「ええと・・・・、武田観柳、阿片の密造・・・・、押収した阿片の量はどうでもいいからっと・・・。」
と、武尊は指と目で蒼紫に関する文がないか探す。
「あ、これだ。ええと、御庭番衆御頭以下四名ノ者観柳ニ雇ワレシ・・・と、読みにくいな・・・なになに・・・観柳邸騒動の際、御頭四乃森蒼紫は死んだ四人の部下の首を切り落としそれを持ち逃走したって書いてある。現在逃走中・・・引き続き手配中だって。う~ん・・・・・。」
あのおとなしそうな四乃森さんが・・・・・。
首を切り落とし・・・。
武尊にはすぐには想像しがたい。
しかしながら蒼紫に出会ってから時々見えた(やられたこともあるし・・。)常人とは異なる能力や学識、行動。
なにより自分から御庭番衆の御頭ということを教えてくれた。
・・・きっと私の知らない四乃森さんが四乃森さんにある。
十六夜丸を知っている四乃森さん・・・・。
ああ、でも、追われてるんだ・・。
古巣のここ(東京)で・・・・。
四乃森さんにもいろいろ複雑な過去がありそうだなぁ・・・・。
と、ンあはパタンと簿冊を閉じるとソファ-へぼすっと座った。
「そっかぁ・・・・、知らなかったとはいえ、私の所為で捕まったりしたら洒落にならないよね・・・。」
武尊は一人言を言いつつも、そうまでして自分を助けてくれた蒼紫の気持ちってどうなんだろう・・・、と考えた。
友・・・・ゼントモ・・・・・。
それだけじゃない。
四乃森さんは私の事を好いていると言った。
好き・・・・・か・・・。
私が斎藤さんを好きだと知っても、抱かれたと知っても、私を守ってくれた四乃森さん・・・・。
武尊は大きくため息をついた。
あなたはつらくないのですか?
なぜ私なのですか?
そう聞いてみたい気持ちでいっぱいになった。
武尊は蒼紫に命を助けてもらった他にも、何度も助けてもらっているのに何一つ蒼紫に返していない。
そう思うととても申し訳なかった。
「何か私に出来る事、ないかな・・・・。」
武尊は立ち上がって簿冊をもう一度パラパラめくった。
武尊はめくりながら、
「それにしても阿片か。そんなものを作る人いたんだ。日清戦争でイギリスが戦争で勝つために相手の国力を削ごうと清へ持ち込んだっていうのは習ったけど、この観柳ってのは阿片を作って誰に売ろうとしてたのかな。同じ日本国民だったら、というか日本国民でなくても許せないけど、こんなものが国内に出回ったらみんな廃人じゃん。幕末外国の植民地にならないように頑張った人達の事を思えばホント、許せないよな、こいつ。」
とつぶやき、最後にバンっ、と両手で簿冊を閉じた。
「今(未来)では麻薬を携行していただけで死刑になるっていう国があるのにどうしてこんなやつは捕まっておしまいなんだ。」
武尊はぶつぶつ言いながら簿冊を棚に戻して斎藤の部屋へ向かった。
(いい時間だ。)
武尊は資料室を出る前に壁の柱時計を見ながら思った。
時計の針はもうすぐ十二時を指そうとしていた。