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59.やる事がいっぱいある (斎藤・夢主)
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互いにしばらく沈黙した後、武尊が斎藤に伺いをたてるように話かけた。
「斎藤さん・・・・。」
「なんだ。」
「私が屯所から逃げ出した日の事、覚えてます?」
「嗚呼・・・。」
「あの時副長に拷問されて死んだ人・・・・覚えてます?・・・その後どうなったんですか?」
「ああ、あいつか・・・。武尊と顔見知りだった奴か。」
「ええ・・・、私の世話係をしてくれてました。もともとは私が演じていた蘭丸さんの世話をしていたみたいですけど。」
武尊はじっと斎藤を見た。
「あいつは西本願寺に引き渡して供養してもらうように頼んでおいた。」
「おいた・・・・って、斎藤さんが頼んでくれたんですか。」
「副長は沖田さんに後始末を頼んだんだが、沖田さんが俺に押し付けていったんだ。」
「沖田さんっ・・・・。」
武尊が呆れたように言うと、
「沖田さんらしい配慮だ。俺が葬ってやりたいと思っていたのを感づいたんだろう。押し付けたのはきっとわざとだ、武尊。」
「・・・・・・・。」
武尊はいつも小憎らしい事を言っていた沖田を思い出していた。
そして、鷹をちゃんと弔えるように斎藤に頼んだこと、斎藤がその後、お寺に頼んで供養してくれたことを本当に嬉しく思った。
「斎藤さん・・ありがとうございました。」
武尊は斎藤に頭を下げた。
あの日からずっと気にかかっていた事。
それが今日一つ明らかになった。
しかも斎藤さんがやってくれた・・・。
武尊は斎藤にお礼の後に、手を合わせて神仏に感謝をした。
斎藤はそんな武尊をずっと見ていた。
一通り祈ると武尊は斎藤を見てニコっと笑って言った。
「やっぱり斎藤さんだ。」
「何がだ。」
急にニコっとされてそう言われても何だかわからん、と、斎藤はそう思って言った。
「斎藤さんは優しいや。」
「フンっ・・・、阿呆。」
そう答える斎藤を嬉しそうに見る武尊。
斎藤はずっと武尊を見ていた為、指の根本近くまで灰になっていた煙草の灰を灰皿に落とすと最後に一吸いして短くなったそれを灰皿に押し付けた。
「私、京都に戻ったら鷹のお墓参りも行かなくっちゃ。やる事がいっぱいあるね。」
武尊の目は先を見ていた。
そしてソファ-から立ち上がると、んん-!と伸びをした。
斎藤はそんな武尊を見て、
(会津に京都・・・本当に俺から離れていくのか、武尊。)
と思い、渋い顔をして次の煙草に火を点けた。
「斎藤さん・・・・。」
「なんだ。」
「私が屯所から逃げ出した日の事、覚えてます?」
「嗚呼・・・。」
「あの時副長に拷問されて死んだ人・・・・覚えてます?・・・その後どうなったんですか?」
「ああ、あいつか・・・。武尊と顔見知りだった奴か。」
「ええ・・・、私の世話係をしてくれてました。もともとは私が演じていた蘭丸さんの世話をしていたみたいですけど。」
武尊はじっと斎藤を見た。
「あいつは西本願寺に引き渡して供養してもらうように頼んでおいた。」
「おいた・・・・って、斎藤さんが頼んでくれたんですか。」
「副長は沖田さんに後始末を頼んだんだが、沖田さんが俺に押し付けていったんだ。」
「沖田さんっ・・・・。」
武尊が呆れたように言うと、
「沖田さんらしい配慮だ。俺が葬ってやりたいと思っていたのを感づいたんだろう。押し付けたのはきっとわざとだ、武尊。」
「・・・・・・・。」
武尊はいつも小憎らしい事を言っていた沖田を思い出していた。
そして、鷹をちゃんと弔えるように斎藤に頼んだこと、斎藤がその後、お寺に頼んで供養してくれたことを本当に嬉しく思った。
「斎藤さん・・ありがとうございました。」
武尊は斎藤に頭を下げた。
あの日からずっと気にかかっていた事。
それが今日一つ明らかになった。
しかも斎藤さんがやってくれた・・・。
武尊は斎藤にお礼の後に、手を合わせて神仏に感謝をした。
斎藤はそんな武尊をずっと見ていた。
一通り祈ると武尊は斎藤を見てニコっと笑って言った。
「やっぱり斎藤さんだ。」
「何がだ。」
急にニコっとされてそう言われても何だかわからん、と、斎藤はそう思って言った。
「斎藤さんは優しいや。」
「フンっ・・・、阿呆。」
そう答える斎藤を嬉しそうに見る武尊。
斎藤はずっと武尊を見ていた為、指の根本近くまで灰になっていた煙草の灰を灰皿に落とすと最後に一吸いして短くなったそれを灰皿に押し付けた。
「私、京都に戻ったら鷹のお墓参りも行かなくっちゃ。やる事がいっぱいあるね。」
武尊の目は先を見ていた。
そしてソファ-から立ち上がると、んん-!と伸びをした。
斎藤はそんな武尊を見て、
(会津に京都・・・本当に俺から離れていくのか、武尊。)
と思い、渋い顔をして次の煙草に火を点けた。