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57.気分が晴れない日 (斎藤・夢主・時尾)
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翌朝。
「ん・・・・。」
うっすら目を開けると辺りはすでに明るい。
(朝だ・・・。)
武尊は上向きのまま、ちょっと腫れぼったい目を両手で軽く押さえるとため息をついた。
「昨日泣いたまま寝ちゃったからな・・・。」
なんとなくブルーな気持ちの理由は分かっている。
(でも、起きなきゃ・・・。)
武尊は、もう一度深く息を吐くと両手でパンっ、と両頬を叩いて気合いを入れ上半身を起こした。
心を無にして機械的に布団をたたみ、ふんどしを回収し、制服を着る。
そして顔を洗いに井戸へ行く。
この家は近所では珍しく井戸がある。
武尊はいつものように釣瓶を落とし、手桶に水を入れて顔を洗った。
「冷たい・・・・・。気持ちいい・・・・。」
ぷは-!っと、手で顔の水を切りながら空を見上げると、雲一つない見事な青空。
(比古さん・・・。)
心で呟いて、あれ?っと武尊は思った。
最近比古さんのこと、忘れてたのになんで今日に限ってふっと思い出したんだろう。
いや、忘れていたというのは嘘。
武尊は東京に来て斎藤に会って、昔のように思いを募らせれば募らせるほど、比古に対して後ろめたくどこか裏切ったような気持ちだったので思い出さないようにしていたのだった。
(・・・ついに本当に裏切っちゃったか。)
でも止められなかった・・・。
いや、自分から望んだ・・・。
比古には言い訳できない。
するつもりもない。
自分の気持ちは偽れない。
だから山に戻った時に比古が激怒して自分を殺しても文句は言えない。
・・・・・・そう・・それがいいかも・・・・。
武尊は手桶に映る水鏡に映る自分の顔を見つめて自分に言った。
(・・・・・・・・いや、まだだ・・・・まだ死ねない・・・。)
こんなに空は晴れ渡っているのに武尊の心は晴れない。
「あ-あ。」
ため息をついた後に、ん?っと思って額に手をやると、
「あ・・・、やっぱり・・・熱いと思ったら知恵熱だ・・・。」
ちょっと悩んだりすると、すぐ熱っぽくなる。
「それでも進まなくっちゃ・・けじめはつけないと、だよね。」
と、武尊は自分を叱咤し居間へ向かった。
「ん・・・・。」
うっすら目を開けると辺りはすでに明るい。
(朝だ・・・。)
武尊は上向きのまま、ちょっと腫れぼったい目を両手で軽く押さえるとため息をついた。
「昨日泣いたまま寝ちゃったからな・・・。」
なんとなくブルーな気持ちの理由は分かっている。
(でも、起きなきゃ・・・。)
武尊は、もう一度深く息を吐くと両手でパンっ、と両頬を叩いて気合いを入れ上半身を起こした。
心を無にして機械的に布団をたたみ、ふんどしを回収し、制服を着る。
そして顔を洗いに井戸へ行く。
この家は近所では珍しく井戸がある。
武尊はいつものように釣瓶を落とし、手桶に水を入れて顔を洗った。
「冷たい・・・・・。気持ちいい・・・・。」
ぷは-!っと、手で顔の水を切りながら空を見上げると、雲一つない見事な青空。
(比古さん・・・。)
心で呟いて、あれ?っと武尊は思った。
最近比古さんのこと、忘れてたのになんで今日に限ってふっと思い出したんだろう。
いや、忘れていたというのは嘘。
武尊は東京に来て斎藤に会って、昔のように思いを募らせれば募らせるほど、比古に対して後ろめたくどこか裏切ったような気持ちだったので思い出さないようにしていたのだった。
(・・・ついに本当に裏切っちゃったか。)
でも止められなかった・・・。
いや、自分から望んだ・・・。
比古には言い訳できない。
するつもりもない。
自分の気持ちは偽れない。
だから山に戻った時に比古が激怒して自分を殺しても文句は言えない。
・・・・・・そう・・それがいいかも・・・・。
武尊は手桶に映る水鏡に映る自分の顔を見つめて自分に言った。
(・・・・・・・・いや、まだだ・・・・まだ死ねない・・・。)
こんなに空は晴れ渡っているのに武尊の心は晴れない。
「あ-あ。」
ため息をついた後に、ん?っと思って額に手をやると、
「あ・・・、やっぱり・・・熱いと思ったら知恵熱だ・・・。」
ちょっと悩んだりすると、すぐ熱っぽくなる。
「それでも進まなくっちゃ・・けじめはつけないと、だよね。」
と、武尊は自分を叱咤し居間へ向かった。