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56・時尾の思い (斎藤・時尾・夢主)
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その夜、夜の十二時なろうかという頃、張の所へ寄った斎藤が自宅へ帰って来た。
「おかえりなさい、五郎さん。」
いつものように斎藤を迎えに出る時尾。
迎えの声はいつも通りの声だが、蝋燭を持つその手に浮かびあがる時尾の表情はいささか硬いように見える。
(ん?)
その表情にすぐに違和感を感じて斎藤は時尾を見た。
「時尾、何かあったのか。」
そう夫に聞かれて、喉の奥をうっ、と詰まらせた時尾だったが、
「いえ・・・特に何も・・・、あの・・、今日も暑かったですし、お風呂を先になさいますか?それともお食事になさいますか?」
と、聞いた。
その顔を見て、
(武尊の事か?それにしても珍しく隠し事か。)
と、瞬時に察する斎藤だったが、さすがに島へ行ってから風呂に入っていなかったので、とりあえず風呂に入りたかった。
「ぬるくても良い、先に湯に入ってくる。食事は軽くでいい。ああ、それから軟膏と包帯も用意しておいてくれ。」
と言った。
居間でもう一本蝋燭を点け、それを持って斎藤は風呂へと向かう。
武尊の部屋の前を通ると障子が閉められていた。
(武尊は寝たか・・・。)
まあ、あれだけやれば今日はくたくたになって帰ってきたのだろう。
(それにしても時尾のあの様子・・・、若しかして気付かれたのか。が、まあいい・・・。)
と、斎藤は心の中で呟いた。
斎藤は武尊とは違い特に妻に何ら負い目を感じていない。
・・・・・・・武尊は俺の物。
その事については誰にも口出しはさせん。
例え時尾が気がつこうとも、だ。
それに時尾は武尊の事をどうこう言う愚かな女ではない。
そう思いながら斎藤が歩きながら中庭に目を移すと、星明りの下、微かな風にゆらりと動く白い布・・・・武尊の洗濯物が干してあるのが見えた。
「ふんどしの女・・・か。」
斎藤は思わず昨夜の武尊の言葉を思い出してフっと笑う。
変な女だと思うか、だと?
阿呆が・・・・、武尊なら変でも何でもかまわん・・・。
斎藤はふと止めた足をまた進め風呂へ向かった。
「おかえりなさい、五郎さん。」
いつものように斎藤を迎えに出る時尾。
迎えの声はいつも通りの声だが、蝋燭を持つその手に浮かびあがる時尾の表情はいささか硬いように見える。
(ん?)
その表情にすぐに違和感を感じて斎藤は時尾を見た。
「時尾、何かあったのか。」
そう夫に聞かれて、喉の奥をうっ、と詰まらせた時尾だったが、
「いえ・・・特に何も・・・、あの・・、今日も暑かったですし、お風呂を先になさいますか?それともお食事になさいますか?」
と、聞いた。
その顔を見て、
(武尊の事か?それにしても珍しく隠し事か。)
と、瞬時に察する斎藤だったが、さすがに島へ行ってから風呂に入っていなかったので、とりあえず風呂に入りたかった。
「ぬるくても良い、先に湯に入ってくる。食事は軽くでいい。ああ、それから軟膏と包帯も用意しておいてくれ。」
と言った。
居間でもう一本蝋燭を点け、それを持って斎藤は風呂へと向かう。
武尊の部屋の前を通ると障子が閉められていた。
(武尊は寝たか・・・。)
まあ、あれだけやれば今日はくたくたになって帰ってきたのだろう。
(それにしても時尾のあの様子・・・、若しかして気付かれたのか。が、まあいい・・・。)
と、斎藤は心の中で呟いた。
斎藤は武尊とは違い特に妻に何ら負い目を感じていない。
・・・・・・・武尊は俺の物。
その事については誰にも口出しはさせん。
例え時尾が気がつこうとも、だ。
それに時尾は武尊の事をどうこう言う愚かな女ではない。
そう思いながら斎藤が歩きながら中庭に目を移すと、星明りの下、微かな風にゆらりと動く白い布・・・・武尊の洗濯物が干してあるのが見えた。
「ふんどしの女・・・か。」
斎藤は思わず昨夜の武尊の言葉を思い出してフっと笑う。
変な女だと思うか、だと?
阿呆が・・・・、武尊なら変でも何でもかまわん・・・。
斎藤はふと止めた足をまた進め風呂へ向かった。