※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
53.営業トーク (蒼紫・夢主・時尾)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「私も手伝いに行けるといいんですけど、まだ、斎藤さんのお仕事のお手伝いをする約束がありますから行けないです、すみません。」
「いつまで手伝うんだ。」
以前、斎藤に話をしに警視庁へ行った際、制服姿の武尊を見て驚いた蒼紫。
いつ、何故、警官になったのか。
蒼紫の胸を不安がよぎる。
まさか一生手伝うとか言い出したのではなかろうか。
武尊のこと、その可能性も無きにしも非ず、と心配になる。
「ひと月の間です。でもまさか比古さんのお弟子さんが雪代縁と関わりがあって、こんな事になるなんて最初は思ってもいなかったですから・・・。同じ東京にいながらこんなに抜刀斎さんに会えないなんて。」
ふぅ、とため息をつきながら答える武尊。
蒼紫は武尊の返事を聞いて安堵した。
「ひと月か・・・。だが、斎藤の方には緋村が帰って来る六日後に武尊を迎えに行くと言ってある。」
「本当ですか!?聞いてない-!」
と、武尊がびっくりして蒼紫を見た。
武尊の反応に、
(やはりな・・・、言ってないだろうとは思っていたが、一体どういうつもりだ、斎藤。)
と、少し腹を立てる蒼紫であった。
「というか、抜刀斎さんどこかへ行ったんですか?昨日船で一緒に帰ってきたのではなかたんですか?」
「神谷薫と昨晩その足で妻の墓参りに京都へ向かった。」
「京都へ?行き違いですね。まあ、こんな事になってしまったから仕方がないですけど・・・。」
そう言った後、武尊はう~ん、と唸って、頭をぽりぽりかいて
「抜刀斎さんの所って警視庁から近いですか?」
と、蒼紫に聞いた。
武尊の仕事は暇なときは暇だが、忙しい時は忙しい。
残りの期間、何があるか分からない。
仕事の行き帰り費やす時間がもったいない。
藤田家はその点、遠くなくていいからだ。
「警視庁までは・・・・・、少しあるかな。」
と蒼紫が答える。
蒼紫のその言いように、私の足では近くはないという事が暗にわかる。
「そうですか・・・。」
蒼紫はそう答える武尊の返答から、武尊の気が進まないことが読み取れた。
「勝手に段取りを進めて悪かったか。」
「いえ・・・、すみません、そんなつもりではないんです。」
「もともと私が東京に来た理由は抜刀斎さんに会って話を聞くということですから、四乃森さんが責任者として早くその目的を達成してくれようといろいろ考えて下さるのはとてもありがたいです。ただ・・・。」
と言って武尊は俯いた。
(ただ・・・・斎藤さんともっと一緒にいたい。)
このひと月が終わったら斎藤さんの下を離れる。
募る思いも昨夜で踏ん切りをつけた。
だから、武尊は率直に言って残りの期間、少しでも斎藤と一緒にいられる時間が欲しいと思っていた。
それに時尾さんの料理はとてもおいしいし、時々時尾さんとする気が置けない雑談は、知合いがない武尊にとっては楽しい時間でもあった。
時尾さんとも一緒にいたい。
・・・・でも、そんな時尾さんの怒りを間違いなく買ってしまうであろうことを自分はしたのだ。
残りの期間どうなるんだろう。
昨晩との事が時尾さんにバレたら藤田家にはもう、いられない。
バレるかバレないか。
それが今から帰ってからの勝負・・・。
そして一瞬でも、藤田家に居られなくなっら抜刀斎さんの所へ転がり込もうと考えてた自分自身に嫌気がさす。
蒼紫は俯いて苦しそうな表情を浮かべる武尊を見て
「ただ・・・なんだ、どうかしたのか。」
と聞いた。
「いえ、何でも・・・。あの・・・、返事、少し待っていただいてもらってもいいでしょうか。」
「わかった、武尊にもいろいろ都合があるんだな。すまない、こちらこそ。」
「いえ、四乃森さんのせいではないです。すみません、私の方こそ。」
そんな事を話しているうちに二人は目的地へ着いた。
『藤田』と書かれた木の表札の家に。
「いつまで手伝うんだ。」
以前、斎藤に話をしに警視庁へ行った際、制服姿の武尊を見て驚いた蒼紫。
いつ、何故、警官になったのか。
蒼紫の胸を不安がよぎる。
まさか一生手伝うとか言い出したのではなかろうか。
武尊のこと、その可能性も無きにしも非ず、と心配になる。
「ひと月の間です。でもまさか比古さんのお弟子さんが雪代縁と関わりがあって、こんな事になるなんて最初は思ってもいなかったですから・・・。同じ東京にいながらこんなに抜刀斎さんに会えないなんて。」
ふぅ、とため息をつきながら答える武尊。
蒼紫は武尊の返事を聞いて安堵した。
「ひと月か・・・。だが、斎藤の方には緋村が帰って来る六日後に武尊を迎えに行くと言ってある。」
「本当ですか!?聞いてない-!」
と、武尊がびっくりして蒼紫を見た。
武尊の反応に、
(やはりな・・・、言ってないだろうとは思っていたが、一体どういうつもりだ、斎藤。)
と、少し腹を立てる蒼紫であった。
「というか、抜刀斎さんどこかへ行ったんですか?昨日船で一緒に帰ってきたのではなかたんですか?」
「神谷薫と昨晩その足で妻の墓参りに京都へ向かった。」
「京都へ?行き違いですね。まあ、こんな事になってしまったから仕方がないですけど・・・。」
そう言った後、武尊はう~ん、と唸って、頭をぽりぽりかいて
「抜刀斎さんの所って警視庁から近いですか?」
と、蒼紫に聞いた。
武尊の仕事は暇なときは暇だが、忙しい時は忙しい。
残りの期間、何があるか分からない。
仕事の行き帰り費やす時間がもったいない。
藤田家はその点、遠くなくていいからだ。
「警視庁までは・・・・・、少しあるかな。」
と蒼紫が答える。
蒼紫のその言いように、私の足では近くはないという事が暗にわかる。
「そうですか・・・。」
蒼紫はそう答える武尊の返答から、武尊の気が進まないことが読み取れた。
「勝手に段取りを進めて悪かったか。」
「いえ・・・、すみません、そんなつもりではないんです。」
「もともと私が東京に来た理由は抜刀斎さんに会って話を聞くということですから、四乃森さんが責任者として早くその目的を達成してくれようといろいろ考えて下さるのはとてもありがたいです。ただ・・・。」
と言って武尊は俯いた。
(ただ・・・・斎藤さんともっと一緒にいたい。)
このひと月が終わったら斎藤さんの下を離れる。
募る思いも昨夜で踏ん切りをつけた。
だから、武尊は率直に言って残りの期間、少しでも斎藤と一緒にいられる時間が欲しいと思っていた。
それに時尾さんの料理はとてもおいしいし、時々時尾さんとする気が置けない雑談は、知合いがない武尊にとっては楽しい時間でもあった。
時尾さんとも一緒にいたい。
・・・・でも、そんな時尾さんの怒りを間違いなく買ってしまうであろうことを自分はしたのだ。
残りの期間どうなるんだろう。
昨晩との事が時尾さんにバレたら藤田家にはもう、いられない。
バレるかバレないか。
それが今から帰ってからの勝負・・・。
そして一瞬でも、藤田家に居られなくなっら抜刀斎さんの所へ転がり込もうと考えてた自分自身に嫌気がさす。
蒼紫は俯いて苦しそうな表情を浮かべる武尊を見て
「ただ・・・なんだ、どうかしたのか。」
と聞いた。
「いえ、何でも・・・。あの・・・、返事、少し待っていただいてもらってもいいでしょうか。」
「わかった、武尊にもいろいろ都合があるんだな。すまない、こちらこそ。」
「いえ、四乃森さんのせいではないです。すみません、私の方こそ。」
そんな事を話しているうちに二人は目的地へ着いた。
『藤田』と書かれた木の表札の家に。