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41.回想・それぞれの想い (斎藤・蒼紫・夢主)
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武尊は出勤して一人、入り口で部屋を見回す。
斎藤がいないと同じ部屋でもガランとしていて同じ部屋とは思えない。
なにより空気が澄んでいる。
それでも、ささくれだった木製の窓枠に手をかけ窓を開け空気を入れ替える。
「サッシ何もかもが木製なんだよね・・・・。すごいよね。」
部屋の中を通り抜ける風は少し冷たく感じた。
「秋かぁ・・・・。」
(御給金もらったら冬物買わなくっちゃね。・・・というか、服買うお金ぐらい分はもらえるといいなぁ~。)
普段は忙しくて考えつかないことも、こんなに暇だといろいろ考えることができる。
一体普段はどれだけ忙しいんだ?
ふふっ、と笑いながら自分に問う。
忙しい事は悪くない。
目を向けなくてはいけない事から気をそらせてくれる。
だけど、いつまでもそうはいかない事だとわかっている。
もう何日経ったんだっけ・・・、斎藤さんの部下になったのは。
指折り数えると十三日目。
ひと月契約の早くも約半分。
今日はさておき、ここの所忙しい毎日というか、充実した毎日というかを過ごしている。
きっとこんなに充実感があるのは、たぶん上司が自分にとって特別だからだ、と武尊は思う。
心から信頼できる上司だから・・・。
そして、残り約半分・・・。
半分とは言わず、ずっと斎藤さんの部下でいたい。
そう、思ってしまう。
だけど、東京に来たのは・・・、死を望んでばかりの自分を東京へ出してくれたのは自分の恩人ともいえる比古さん。
今もきっと私の事を待っててくれている。
私が自分の答えを自分で見つけるのを信じて待っててくれている。
京の町へ下りた日の比古の広い背中を思い出す。
きっと今日も土をこねながら私の事を待っててくれている・・・・。
・・・・そんな気がする。
そもそも武尊が斎藤に再会したのは本当に偶然、神様のいたずらかと思う出来事で、武尊にとっては、一目斎藤が生きていて幸せであってくれればそれで満足だったのだ。
それなのに、これまた比古さんのお弟子さんの不在という偶然が重なって斎藤の所にお世話になることになって、そのうえ部下にしてもらって一緒に仕事をさせてもらっている。
さらに、幕末追い求めていた兄が言う『仇』、川路が同じ建物にいて命を助けたことによって少し縁も出来た。
警視総監だからやっぱり、見も知らずの赤の他人では話もしてもらえそうもない相手なのに。
そして、十六夜丸と関連する兄のことについて川路から情報が得られそうという所まできた。
偶然とは思えない偶然。
思わず私は何かに導かれているんだろうか・・・、と思わざるを得ないような気になる。
そして武尊は、それは自分がなすべき事の為・・・に、すべてが事を運んで行っている気がした。
私の人生・・・・、こんな私が存在する意味・・・・。
武尊は窓から雲が高い青い空を見上げた。
斎藤がいないと同じ部屋でもガランとしていて同じ部屋とは思えない。
なにより空気が澄んでいる。
それでも、ささくれだった木製の窓枠に手をかけ窓を開け空気を入れ替える。
「サッシ何もかもが木製なんだよね・・・・。すごいよね。」
部屋の中を通り抜ける風は少し冷たく感じた。
「秋かぁ・・・・。」
(御給金もらったら冬物買わなくっちゃね。・・・というか、服買うお金ぐらい分はもらえるといいなぁ~。)
普段は忙しくて考えつかないことも、こんなに暇だといろいろ考えることができる。
一体普段はどれだけ忙しいんだ?
ふふっ、と笑いながら自分に問う。
忙しい事は悪くない。
目を向けなくてはいけない事から気をそらせてくれる。
だけど、いつまでもそうはいかない事だとわかっている。
もう何日経ったんだっけ・・・、斎藤さんの部下になったのは。
指折り数えると十三日目。
ひと月契約の早くも約半分。
今日はさておき、ここの所忙しい毎日というか、充実した毎日というかを過ごしている。
きっとこんなに充実感があるのは、たぶん上司が自分にとって特別だからだ、と武尊は思う。
心から信頼できる上司だから・・・。
そして、残り約半分・・・。
半分とは言わず、ずっと斎藤さんの部下でいたい。
そう、思ってしまう。
だけど、東京に来たのは・・・、死を望んでばかりの自分を東京へ出してくれたのは自分の恩人ともいえる比古さん。
今もきっと私の事を待っててくれている。
私が自分の答えを自分で見つけるのを信じて待っててくれている。
京の町へ下りた日の比古の広い背中を思い出す。
きっと今日も土をこねながら私の事を待っててくれている・・・・。
・・・・そんな気がする。
そもそも武尊が斎藤に再会したのは本当に偶然、神様のいたずらかと思う出来事で、武尊にとっては、一目斎藤が生きていて幸せであってくれればそれで満足だったのだ。
それなのに、これまた比古さんのお弟子さんの不在という偶然が重なって斎藤の所にお世話になることになって、そのうえ部下にしてもらって一緒に仕事をさせてもらっている。
さらに、幕末追い求めていた兄が言う『仇』、川路が同じ建物にいて命を助けたことによって少し縁も出来た。
警視総監だからやっぱり、見も知らずの赤の他人では話もしてもらえそうもない相手なのに。
そして、十六夜丸と関連する兄のことについて川路から情報が得られそうという所まできた。
偶然とは思えない偶然。
思わず私は何かに導かれているんだろうか・・・、と思わざるを得ないような気になる。
そして武尊は、それは自分がなすべき事の為・・・に、すべてが事を運んで行っている気がした。
私の人生・・・・、こんな私が存在する意味・・・・。
武尊は窓から雲が高い青い空を見上げた。