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80.御庭番衆、その魂光 (夢主・御庭番衆・蒼紫)
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武尊ははっとして目を開いた。
「ゆ、夢か・・・・。」
ふぅ~、と武尊が大きく息を吐くと座禅をしていた蒼紫が気が付いて立ちあがり武尊の枕元に来た。
いきなり、自分の視界に入った蒼紫を見てギクっとした。
(こ、これも夢!?)
武尊がそう思ったのも無理はない。
蒼紫は歩くときに足音を立てない。
固まっている武尊に蒼紫は話しかけた。
「気分はどうだ、武尊。」
武尊が目を動かして部屋を見回すとさっきと同じ風景が武尊の目に入った。
「ここも夢かと思った・・・・。」
と、武尊がボソッと呟いた。
「夢を見ていたのか?」
と、蒼紫が聞いた。
「え、ええ・・・・。」
武尊ははっきりと覚えている先ほどの夢の話を思い出して、つい目の前の男を凝視してしまう。
「どうした。」
と蒼紫に言われて、
「いえ、別に・・・。」
と、答えつつ、じゃあ視線をどこへ向けようかと、困っていたら喉が乾いていることに気がつき、
「四乃森さん、私が朝言ったものってあります?」
と武尊が聞くと、
即答で、
「蒼紫。」
と、言われた。
「・・・・・・・・。」
武尊はこの瞬間、この世界が現実であることを確証した。
そしてこの男は自分がちゃんと正しく言うまでは、次へ話を進めない事であろうことが強く予測された。
よって、武尊はあきらめ半分、恥ずかしさ半分で仕方なく、
「あ・・・蒼・・・紫、私が朝言ったものってあります?」
と言った。
蒼紫は、
「嗚呼。ここにある。もう十分冷めている。飲むか?」
と、言った。
「うん・・。起きる・・・。」
と、武尊は言い、体を動かそうとすると蒼紫が、
「今朝のようになるといけない。」
と、言って武尊を支えてゆっくりと上体を起こしてやった。
武尊はベッドのヘッドボードに身体をもたれかけさせ頭を下げた。
「やはり具合が悪いのか。」
「ちょっと・・・めまいが・・・。」
と武尊が額を手で押さえながら答えた。
「無理をするな。」
と、寝かせようとする蒼紫に武尊は、
「待って、あれを下さい。体内の水分量を上げないと・・・(死ぬぅ・・・武尊の心の声)。」
と、言った。
武尊は蒼紫から湯呑を受け取ると、少しづつ口に含んで体内に流し込んだ。
5分ほどかけてようやく飲み終わると、
武尊は再び横にしてもらった。
「ありがとうございます、四乃・・・・。」
と武尊が言いかけて、はっと気がついて武尊が蒼紫を見ると、蒼紫の視線が一瞬強くなった気がした。
「蒼紫・・・、ありがとう・・。」
武尊がそう言うと、蒼紫の視線が緩む。
そんな蒼紫の顔を見て武尊は心の中で、
(えらい約束しちゃた・・・、なんか名前で呼ぶと、後に続く言葉もなんか違ってきて・・・やりにく-い!)
と、叫んだ。
だが蒼紫はそんな武尊の心を知ってか知らいでか、に前のように『四乃森さん』と呼ばす気は皆無だった。
>>>紡ぐ糸【明治編・中の参巻(東京)】
” 鳥はいずこへ”と続きます。
「ゆ、夢か・・・・。」
ふぅ~、と武尊が大きく息を吐くと座禅をしていた蒼紫が気が付いて立ちあがり武尊の枕元に来た。
いきなり、自分の視界に入った蒼紫を見てギクっとした。
(こ、これも夢!?)
武尊がそう思ったのも無理はない。
蒼紫は歩くときに足音を立てない。
固まっている武尊に蒼紫は話しかけた。
「気分はどうだ、武尊。」
武尊が目を動かして部屋を見回すとさっきと同じ風景が武尊の目に入った。
「ここも夢かと思った・・・・。」
と、武尊がボソッと呟いた。
「夢を見ていたのか?」
と、蒼紫が聞いた。
「え、ええ・・・・。」
武尊ははっきりと覚えている先ほどの夢の話を思い出して、つい目の前の男を凝視してしまう。
「どうした。」
と蒼紫に言われて、
「いえ、別に・・・。」
と、答えつつ、じゃあ視線をどこへ向けようかと、困っていたら喉が乾いていることに気がつき、
「四乃森さん、私が朝言ったものってあります?」
と武尊が聞くと、
即答で、
「蒼紫。」
と、言われた。
「・・・・・・・・。」
武尊はこの瞬間、この世界が現実であることを確証した。
そしてこの男は自分がちゃんと正しく言うまでは、次へ話を進めない事であろうことが強く予測された。
よって、武尊はあきらめ半分、恥ずかしさ半分で仕方なく、
「あ・・・蒼・・・紫、私が朝言ったものってあります?」
と言った。
蒼紫は、
「嗚呼。ここにある。もう十分冷めている。飲むか?」
と、言った。
「うん・・。起きる・・・。」
と、武尊は言い、体を動かそうとすると蒼紫が、
「今朝のようになるといけない。」
と、言って武尊を支えてゆっくりと上体を起こしてやった。
武尊はベッドのヘッドボードに身体をもたれかけさせ頭を下げた。
「やはり具合が悪いのか。」
「ちょっと・・・めまいが・・・。」
と武尊が額を手で押さえながら答えた。
「無理をするな。」
と、寝かせようとする蒼紫に武尊は、
「待って、あれを下さい。体内の水分量を上げないと・・・(死ぬぅ・・・武尊の心の声)。」
と、言った。
武尊は蒼紫から湯呑を受け取ると、少しづつ口に含んで体内に流し込んだ。
5分ほどかけてようやく飲み終わると、
武尊は再び横にしてもらった。
「ありがとうございます、四乃・・・・。」
と武尊が言いかけて、はっと気がついて武尊が蒼紫を見ると、蒼紫の視線が一瞬強くなった気がした。
「蒼紫・・・、ありがとう・・。」
武尊がそう言うと、蒼紫の視線が緩む。
そんな蒼紫の顔を見て武尊は心の中で、
(えらい約束しちゃた・・・、なんか名前で呼ぶと、後に続く言葉もなんか違ってきて・・・やりにく-い!)
と、叫んだ。
だが蒼紫はそんな武尊の心を知ってか知らいでか、に前のように『四乃森さん』と呼ばす気は皆無だった。
>>>紡ぐ糸【明治編・中の参巻(東京)】
” 鳥はいずこへ”と続きます。
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