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78.頬が赤い理由 (蒼紫・夢主・恵・斎藤・時尾)
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カチャ。
ドアノブを回す音。
病室の扉が開かれると蒼紫は再びいつもの表情になった。
扉を開けた恵に、振り向いた蒼紫と寝たまま視線だけ入り口の方へ向けた武尊の目が合った。
「あら、気がついたのよかった・・・。」
と恵は武尊に向かってそう言うと武尊の顔色が赤いのを見てすっと武尊の所へ来て、
「あら。顔が赤いわね。」
と言い、さっと手を出し武尊の額に当て熱を見た。
その後すぐに脈を見た。
武尊がいきなり入って来て自分を調べる恵を誰だろうという眼で見ていると恵が、
「あ、ごめんなさい。あなたの顔色が赤かったので先に調べさせてもらったわ。私は高荷恵。ここの診療所の先生の助手をやっているわ。今先生が留守なので代わりにあなたを診たのよ。こう見えても私も医者なの、安心して頂戴。」
と言った。
恵の言葉にじっと恵を見上げる武尊を恵は見て、
「どう、具合は。」
と武尊に聞いた。
「眠たい・・・・。それから起きようとすると目の前が真っ暗になるしめまいも酷い・・・。」
と武尊は答えた。
恵は武尊の見た目と似つかぬハスキ-ボイスに内心驚きながらも、
「そう・・・、話によるとあなたはものすごく出血をしたみたいだから、きっと血が足らないのね。でも意識も回復したことだししばらく安静にしてれば大丈夫。ゆっくり休んで。」
と恵は答えた。
武尊はそれを聞いて、
(ああ、そうか・・・こんなに立ちくらみが酷いのは貧血だからか・・・。)
と、納得した。
と、同時にいつもならそんなの考えればすぐ分かる事なのに、頭がぼ-っとして考えつかないのは貧血だからか・・・、と思った。
(輸血・・・なんて、この時代・・・なかったよね?)
と、武尊は頭の奥底でそう考えた。
そして恵は蒼紫に振り向くと、
「あなたの朝食、簡単だけど離れに準備したから。今日は食べてくれるわよね。」
と、強い口調で言った。
蒼紫が、別にいらぬと、答えようとした矢先、武尊が、
「四乃森さん・・・。」
と言った。
蒼紫がすかさず武尊に、
「蒼紫。」
と訂正した。
恵はこの会話の意味がわからず思わず二人の顔を交互に見た。
武尊が、再び蒼紫に話しかけようと、
「四・・・。」
と言った瞬間、蒼紫が言葉をかぶせるように、
「蒼紫。」
と言った。
武尊も、心の中でダメだこりゃ、、、と思い『四乃森さん』というのを諦めて、
「蒼紫・・・・、昨日・・・・食べてないの?」
と聞いた。
「別に二・三日食べずとも問題ない・・・。」
と蒼紫は武尊に答えたが、武尊は、
「私についていてくれたことはとても嬉しいけど、食べる時はちゃんと食べて。」
ときっぱり言った。
「・・・・。」
蒼紫は武尊のじっと蒼紫を見る視線に負けて、
「わかった・・・。」
それを聞いて武尊はにっ、と笑うとふっと目を閉じた。
恵は、
「武尊さん、あなたも食べられたら朝食どう?」
と武尊に聞いた。
武尊は目を閉じたまま、
「私はまだ・・・・欲しくない・・・・。」
と言ったものの、はっと思い出して目を開き、
「あ・・・・、出来たら欲しいものがあるんですけど・・・。」
と、恵に言った。
「何?言ってごらんなさい。」
と恵が聞くと、武尊はええと・・・・、と言って、
「半升よりちょっと多い沸かしたお湯に、ええと・・・(単位がよくわからん!)ええと・・・一握りの砂糖と一つまみの塩を入れたもの・・それを冷ましたものが飲みたいです。」
と言った。
「え、ええ・・・いいけど・・・・。」
と、恵は首をかしげながら武尊の変な要求を承諾した。
「・・・ありがとうございます。」
と、言うと武尊は、
「ちょっと疲れた・・・・休みます・・・・。」
と、言って目を閉じた。
蒼紫がその場に立っていると、恵が、
「武尊さんは私が見ているから、彼女が目を覚ましたときに言われないように朝食を食べて来たら?」
と言った。
蒼紫は、武尊の顔を見ていたが、恵にそう言われて仕方なく、
「嗚呼。」
と言って病室を出た。
ドアノブを回す音。
病室の扉が開かれると蒼紫は再びいつもの表情になった。
扉を開けた恵に、振り向いた蒼紫と寝たまま視線だけ入り口の方へ向けた武尊の目が合った。
「あら、気がついたのよかった・・・。」
と恵は武尊に向かってそう言うと武尊の顔色が赤いのを見てすっと武尊の所へ来て、
「あら。顔が赤いわね。」
と言い、さっと手を出し武尊の額に当て熱を見た。
その後すぐに脈を見た。
武尊がいきなり入って来て自分を調べる恵を誰だろうという眼で見ていると恵が、
「あ、ごめんなさい。あなたの顔色が赤かったので先に調べさせてもらったわ。私は高荷恵。ここの診療所の先生の助手をやっているわ。今先生が留守なので代わりにあなたを診たのよ。こう見えても私も医者なの、安心して頂戴。」
と言った。
恵の言葉にじっと恵を見上げる武尊を恵は見て、
「どう、具合は。」
と武尊に聞いた。
「眠たい・・・・。それから起きようとすると目の前が真っ暗になるしめまいも酷い・・・。」
と武尊は答えた。
恵は武尊の見た目と似つかぬハスキ-ボイスに内心驚きながらも、
「そう・・・、話によるとあなたはものすごく出血をしたみたいだから、きっと血が足らないのね。でも意識も回復したことだししばらく安静にしてれば大丈夫。ゆっくり休んで。」
と恵は答えた。
武尊はそれを聞いて、
(ああ、そうか・・・こんなに立ちくらみが酷いのは貧血だからか・・・。)
と、納得した。
と、同時にいつもならそんなの考えればすぐ分かる事なのに、頭がぼ-っとして考えつかないのは貧血だからか・・・、と思った。
(輸血・・・なんて、この時代・・・なかったよね?)
と、武尊は頭の奥底でそう考えた。
そして恵は蒼紫に振り向くと、
「あなたの朝食、簡単だけど離れに準備したから。今日は食べてくれるわよね。」
と、強い口調で言った。
蒼紫が、別にいらぬと、答えようとした矢先、武尊が、
「四乃森さん・・・。」
と言った。
蒼紫がすかさず武尊に、
「蒼紫。」
と訂正した。
恵はこの会話の意味がわからず思わず二人の顔を交互に見た。
武尊が、再び蒼紫に話しかけようと、
「四・・・。」
と言った瞬間、蒼紫が言葉をかぶせるように、
「蒼紫。」
と言った。
武尊も、心の中でダメだこりゃ、、、と思い『四乃森さん』というのを諦めて、
「蒼紫・・・・、昨日・・・・食べてないの?」
と聞いた。
「別に二・三日食べずとも問題ない・・・。」
と蒼紫は武尊に答えたが、武尊は、
「私についていてくれたことはとても嬉しいけど、食べる時はちゃんと食べて。」
ときっぱり言った。
「・・・・。」
蒼紫は武尊のじっと蒼紫を見る視線に負けて、
「わかった・・・。」
それを聞いて武尊はにっ、と笑うとふっと目を閉じた。
恵は、
「武尊さん、あなたも食べられたら朝食どう?」
と武尊に聞いた。
武尊は目を閉じたまま、
「私はまだ・・・・欲しくない・・・・。」
と言ったものの、はっと思い出して目を開き、
「あ・・・・、出来たら欲しいものがあるんですけど・・・。」
と、恵に言った。
「何?言ってごらんなさい。」
と恵が聞くと、武尊はええと・・・・、と言って、
「半升よりちょっと多い沸かしたお湯に、ええと・・・(単位がよくわからん!)ええと・・・一握りの砂糖と一つまみの塩を入れたもの・・それを冷ましたものが飲みたいです。」
と言った。
「え、ええ・・・いいけど・・・・。」
と、恵は首をかしげながら武尊の変な要求を承諾した。
「・・・ありがとうございます。」
と、言うと武尊は、
「ちょっと疲れた・・・・休みます・・・・。」
と、言って目を閉じた。
蒼紫がその場に立っていると、恵が、
「武尊さんは私が見ているから、彼女が目を覚ましたときに言われないように朝食を食べて来たら?」
と言った。
蒼紫は、武尊の顔を見ていたが、恵にそう言われて仕方なく、
「嗚呼。」
と言って病室を出た。