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77.蒼紫の願い (蒼紫・夢主)
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「・・・。」
蒼紫は武尊の申し出に即答しなかった。
何もしてくれなくていい、ただ一日も早く元気になってくれればいい。
それだけでいい。
蒼紫は心からそう思った。
だが、それを言ったところで武尊が納得するだろうか。
蒼紫は武尊の顔を見ながら考える。
死ぬなんてもってのほかだ。
それに武尊のいない世界何て考えられない。
・・・・考えたくない。
だが・・・・・、万が一・・・・・。
蒼紫は万が一の可能性も否定したかった。
だが武尊が死んでしまうなら生きている間にどうしてもこれだけは、と以前より武尊に願っていることが蒼紫にはあった。
それは今の武尊にも出来ること・・・。
強制するつもりはない、だが出来ることなら・・・・と、思いつつも蒼紫は淡い期待をしながら武尊に言った。
「武尊・・。」
蒼紫は武尊の名前を呼び、何かを言いかけた時武尊が先に口を開いた。
「あ・・・四乃森さん。今すぐ俺と結婚・・・じゃなくて祝言をあげてくれっていうのはダメですよ。四乃森さんには操ちゃんがいるんですからね。」
武尊がそう言うと蒼紫は少しむっとして、
「武尊、・・・・操は確かに俺を慕っていると俺も感じている。俺にとっても操は大切な存在だ。だが勝手に話を進めるな。俺が・・・欲しいと思うのは武尊だけだ。」
と言った。
蒼紫のストレートな表現に武尊は目を丸くして蒼紫を見た。
武尊のそんな反応に蒼紫はむっとした表情をやわらげ、
「だが心配するな。武尊の申し出に対して祝言をあげてくれと言うつもりはない。」
と少しため息まじりで言った。
もちろんそのため息の下には、そうであったらどんなにいいかという願望が隠されてはいたが。
蒼紫は、武尊の手をそっと取り、
「武尊・・・。武尊に一つだけ願うことがある。」
と言った。
「今の武尊がそのままで出来る事だ。」
蒼紫の言葉に武尊は何だろうという表情で蒼紫の次の言葉を待った。
「・・・・俺を名前で呼んで欲しい。」
蒼紫の視線が熱を持って武尊を見る。
武尊は蒼紫の言葉を聞いて言葉を返そうとしたが口が動かなかった。
自分が何もお礼が出来ずにこのまま死んだら、と、自分からに申し出た事なのに。
ただ名前を呼ぶだけなのに。
カンタンナコト・・・・。
頭ではそう理解しているのに。
張ならすぐに名前を呼べたのに。
何故四乃森さんの時には抵抗があるのだろう。
嫌なのか?
名前を呼ぶのが。
いや、そうではない・・・・。
と、武尊は思った。
なんだろうこの気持ち・・・。
沈黙が二人の間に流れる。
蒼紫は反応がない武尊に対し落胆した。
(俺は思っているだけでいい。そう思い続けてきた。だがやはり名を呼んでもらえぬという事はこれだけ思っても俺と武尊の距離は縮まることはないという事なのか・・・。)
と蒼紫が思っていた時、蒼紫は武尊の頬が赤くなってきたのに気がついた。
と、同時に武尊が、
「四乃森さん・・・。あの・・・・・・・・。」
と言って、ずっと蒼紫の顔を見続けていた武尊が蒼紫と反対の方へうつむいて、なにやら口をぱくぱくさせていた。
蒼紫がそんな武尊をじっと見ていると、蒼紫の手の中の武尊の手がぎゅっと握られ、武尊がずっとずっと小さな声で、
「蒼紫・・・。」
と言ったのを蒼紫は聞き逃さなかった。
蒼紫は武尊の申し出に即答しなかった。
何もしてくれなくていい、ただ一日も早く元気になってくれればいい。
それだけでいい。
蒼紫は心からそう思った。
だが、それを言ったところで武尊が納得するだろうか。
蒼紫は武尊の顔を見ながら考える。
死ぬなんてもってのほかだ。
それに武尊のいない世界何て考えられない。
・・・・考えたくない。
だが・・・・・、万が一・・・・・。
蒼紫は万が一の可能性も否定したかった。
だが武尊が死んでしまうなら生きている間にどうしてもこれだけは、と以前より武尊に願っていることが蒼紫にはあった。
それは今の武尊にも出来ること・・・。
強制するつもりはない、だが出来ることなら・・・・と、思いつつも蒼紫は淡い期待をしながら武尊に言った。
「武尊・・。」
蒼紫は武尊の名前を呼び、何かを言いかけた時武尊が先に口を開いた。
「あ・・・四乃森さん。今すぐ俺と結婚・・・じゃなくて祝言をあげてくれっていうのはダメですよ。四乃森さんには操ちゃんがいるんですからね。」
武尊がそう言うと蒼紫は少しむっとして、
「武尊、・・・・操は確かに俺を慕っていると俺も感じている。俺にとっても操は大切な存在だ。だが勝手に話を進めるな。俺が・・・欲しいと思うのは武尊だけだ。」
と言った。
蒼紫のストレートな表現に武尊は目を丸くして蒼紫を見た。
武尊のそんな反応に蒼紫はむっとした表情をやわらげ、
「だが心配するな。武尊の申し出に対して祝言をあげてくれと言うつもりはない。」
と少しため息まじりで言った。
もちろんそのため息の下には、そうであったらどんなにいいかという願望が隠されてはいたが。
蒼紫は、武尊の手をそっと取り、
「武尊・・・。武尊に一つだけ願うことがある。」
と言った。
「今の武尊がそのままで出来る事だ。」
蒼紫の言葉に武尊は何だろうという表情で蒼紫の次の言葉を待った。
「・・・・俺を名前で呼んで欲しい。」
蒼紫の視線が熱を持って武尊を見る。
武尊は蒼紫の言葉を聞いて言葉を返そうとしたが口が動かなかった。
自分が何もお礼が出来ずにこのまま死んだら、と、自分からに申し出た事なのに。
ただ名前を呼ぶだけなのに。
カンタンナコト・・・・。
頭ではそう理解しているのに。
張ならすぐに名前を呼べたのに。
何故四乃森さんの時には抵抗があるのだろう。
嫌なのか?
名前を呼ぶのが。
いや、そうではない・・・・。
と、武尊は思った。
なんだろうこの気持ち・・・。
沈黙が二人の間に流れる。
蒼紫は反応がない武尊に対し落胆した。
(俺は思っているだけでいい。そう思い続けてきた。だがやはり名を呼んでもらえぬという事はこれだけ思っても俺と武尊の距離は縮まることはないという事なのか・・・。)
と蒼紫が思っていた時、蒼紫は武尊の頬が赤くなってきたのに気がついた。
と、同時に武尊が、
「四乃森さん・・・。あの・・・・・・・・。」
と言って、ずっと蒼紫の顔を見続けていた武尊が蒼紫と反対の方へうつむいて、なにやら口をぱくぱくさせていた。
蒼紫がそんな武尊をじっと見ていると、蒼紫の手の中の武尊の手がぎゅっと握られ、武尊がずっとずっと小さな声で、
「蒼紫・・・。」
と言ったのを蒼紫は聞き逃さなかった。