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41.回想・それぞれの想い (斎藤・蒼紫・夢主)
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海を見ていた蒼紫だったが、こちらに向かってくる足音に気が付き振り返った。
そこには斎藤がこちらの方へ向かって来る姿。
斎藤は見廻り兼、煙草を海風に吹かれながら気持ちよく吸うため艦内を歩いている最中だった。
「こんな所にたまっていたのか。」
と、抜刀斎を中心に各自好きな恰好で寝ている輩を見て呆れ気味に斎藤が言った。
「ま、せいぜい海にでも落ちないように見てやることだな。捜索など、これ以上お前らの都合に合わせてなんぞやっていられないからな。」
そう言って通り過ぎようとする斎藤に蒼紫が
「斎藤。」
そう言って蒼紫は斎藤を呼び止めた。
特にこちらは用事はないが呼ばれたので仕方なく斎藤は足を止めて蒼紫を見た。
「緋村は東京へ着いたらその足で神谷薫と京都へ墓参りへ行くそうだ。」
と言った。
「ほう・・・・、それが何か。俺には関係のない話だ。」
斎藤はそうは言ったが、誰の墓参りか見当がついていた。
--幕末、抜刀斎は自分の妻を斬殺した。
それくらいは調べがついている。
そしてそこへ神谷薫を連れて行くという事は神谷道場へ定住する意志を持ったという事。
つまり、『緋村剣心』として生きると決めたということで・・・・。
(人斬りには戻らんということか・・・・。)
斎藤はひときわ深く煙草を吸うと、ふぅ-と煙を吐いた。
(・・・・・つまらん。)
数秒、双方無言の後、斎藤が
「で、お前も京都へ帰るんだな。」
「いや、まだだ。武尊をまだ緋村に合わせてないからな。俺達が京都へ帰るのは緋村が東京へ戻って来てからだ。」
蒼紫がそう言う。
そして、
「斎藤、・・・武尊は自分の生き様を求めてもがいている最中だ。いつまでもお前の所で囲っているわけにはいかないぞ。緋村が戻ってくる七日後、武尊を引き取りに行く。」
と、言った。
斎藤の脳裏に十六夜丸のことで心を痛めて涙をこぼした武尊の姿がよぎった。
だが、ハイそうですかと言うわけにもいかない。
「どうするかは武尊次第だ。東京へ来た目的が抜刀斎に会うことならばそれは仕方がないが宿泊先は俺の所で良くないか。武尊もそう望むと思うが。」
「何処に泊まるかどうか、それは俺が直接確認する。」
「ま、最初にいつでも迎えに来いと言ったのは俺の方だ。来るのはかまわん。それから四乃森、これだけは言っといてやる。武尊は俺と同じだ。抜刀斎とは違う。奴の出した人斬りの答えが武尊の役に立つとは思えんがな。」
「何を己の真実とするところかは人それぞれだ。それは武尊が決めることだ。武尊はお前とは違うぞ、斎藤。」
「そう思いたければ勝手に思っておけ。(同じだから俺達は互いが理解できる。好いた惚れたの感情を抜きにしてもな。・・・・・お前には判らんだろうがな。)」
再び歩きだした斎藤は短くなった煙草をピッと海へ投げ捨て、再びマッチで新たな煙草に火をつけ、また長く煙を吐いた。
蒼紫と話した後に斎藤が不機嫌になったのは抜刀斎のことだけでなく、蒼紫が昨日から武尊のことを名前で呼んでいるのが気に食わない、ということだった。
そこには斎藤がこちらの方へ向かって来る姿。
斎藤は見廻り兼、煙草を海風に吹かれながら気持ちよく吸うため艦内を歩いている最中だった。
「こんな所にたまっていたのか。」
と、抜刀斎を中心に各自好きな恰好で寝ている輩を見て呆れ気味に斎藤が言った。
「ま、せいぜい海にでも落ちないように見てやることだな。捜索など、これ以上お前らの都合に合わせてなんぞやっていられないからな。」
そう言って通り過ぎようとする斎藤に蒼紫が
「斎藤。」
そう言って蒼紫は斎藤を呼び止めた。
特にこちらは用事はないが呼ばれたので仕方なく斎藤は足を止めて蒼紫を見た。
「緋村は東京へ着いたらその足で神谷薫と京都へ墓参りへ行くそうだ。」
と言った。
「ほう・・・・、それが何か。俺には関係のない話だ。」
斎藤はそうは言ったが、誰の墓参りか見当がついていた。
--幕末、抜刀斎は自分の妻を斬殺した。
それくらいは調べがついている。
そしてそこへ神谷薫を連れて行くという事は神谷道場へ定住する意志を持ったという事。
つまり、『緋村剣心』として生きると決めたということで・・・・。
(人斬りには戻らんということか・・・・。)
斎藤はひときわ深く煙草を吸うと、ふぅ-と煙を吐いた。
(・・・・・つまらん。)
数秒、双方無言の後、斎藤が
「で、お前も京都へ帰るんだな。」
「いや、まだだ。武尊をまだ緋村に合わせてないからな。俺達が京都へ帰るのは緋村が東京へ戻って来てからだ。」
蒼紫がそう言う。
そして、
「斎藤、・・・武尊は自分の生き様を求めてもがいている最中だ。いつまでもお前の所で囲っているわけにはいかないぞ。緋村が戻ってくる七日後、武尊を引き取りに行く。」
と、言った。
斎藤の脳裏に十六夜丸のことで心を痛めて涙をこぼした武尊の姿がよぎった。
だが、ハイそうですかと言うわけにもいかない。
「どうするかは武尊次第だ。東京へ来た目的が抜刀斎に会うことならばそれは仕方がないが宿泊先は俺の所で良くないか。武尊もそう望むと思うが。」
「何処に泊まるかどうか、それは俺が直接確認する。」
「ま、最初にいつでも迎えに来いと言ったのは俺の方だ。来るのはかまわん。それから四乃森、これだけは言っといてやる。武尊は俺と同じだ。抜刀斎とは違う。奴の出した人斬りの答えが武尊の役に立つとは思えんがな。」
「何を己の真実とするところかは人それぞれだ。それは武尊が決めることだ。武尊はお前とは違うぞ、斎藤。」
「そう思いたければ勝手に思っておけ。(同じだから俺達は互いが理解できる。好いた惚れたの感情を抜きにしてもな。・・・・・お前には判らんだろうがな。)」
再び歩きだした斎藤は短くなった煙草をピッと海へ投げ捨て、再びマッチで新たな煙草に火をつけ、また長く煙を吐いた。
蒼紫と話した後に斎藤が不機嫌になったのは抜刀斎のことだけでなく、蒼紫が昨日から武尊のことを名前で呼んでいるのが気に食わない、ということだった。
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