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19.築地海軍兵器製造所 (蒼紫・夢主)
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「土岐、斎藤の仕事はそんなに楽しいのか。」
今の武尊は生き生きとしていると蒼紫は感じる。
「楽しいというか、やっと何か役に立てそうなことがありそうだったので夢中なだけです。私は弱いから雪代縁の捕縛とかは連れて行ってもらえないのでその分他の事を頑張ろうと思っているんです。」
「それで一日中斎藤と一緒にいて、それは楽しいだろうな。」
「一日中?」
「斎藤の家に泊まっているんだろう。」
話が何かズレたと思った武尊は
「あ-、四乃森さん、やっぱり変な勘違いしてますね・・・・。斎藤さん、奥さんと一緒に暮らしてますよ。私、そこに居候してるんです。斎藤さんの奥さん、綺麗だし、素敵なんですよ~。」
と、武尊は時尾を褒める。
蒼紫は少なからずとも、今の武尊の発言を聞いて困惑した。
斎藤は武尊に気があるんじゃないのか。
そうでないと、俺にあのような挑発するような目と言動はしないはずだ。
なにより、あの男はよほど気に入っている女でなければ手元に置く訳がない。
なのに、何も手を出していないのか。
・・・・否、妻がいるからなに手が出せないのか。
だが蒼紫は分かっていて武尊に聞いた。
「俺がどんな勘違いをしているというんだ、土岐。」
「え、ええと・・・・。ええと・・・。」
武尊は言いにくかったが、口に出した。
「・・・四乃森さんは、斎藤さんが私に手をだしている、と、思っているんじゃないかと・・・。」
「違うのか。」
武尊は沈黙してしまった。
だがその沈黙こそが答えだと蒼紫は思った。
「いい仲なんだな。」
と蒼紫が言うと
「斎藤さんは・・・・。」
何もしていないと言いたかった。
いや、口づけは何度もした。
でもそこまで。
それ以上は求めてはいけないと思った。
では口づけなら許されるのか。
そう問われれば、答えは否だと思う。
それに幕末はともかく今は一線は超えてない・・・・。
この関係をどう説明していいのか分からなかった。
そんな武尊を見て蒼紫は武尊をそこまで困らせたかったわけではなかった。
(俺も人が良すぎるな・・・・。)
と、蒼紫は自嘲しながらも少なくとも、これで武尊の斎藤に対する気持ちが分かった。
斎藤が武尊を自分の物にするのはものすごく気に入らないが、かといって自分に武尊を追い詰めるつもりはない。
「武尊。」
蒼紫は出来る限りやさしく武尊の名前を呼んだ。
「はい。 ・・・・?!」
そのやわらかい声と蒼紫に初めて呼ばれる名前に驚くように武尊は蒼紫を見た。
「斎藤以外にもお前を好いている男がここにいるという事を覚えて置け。」
武尊は一瞬蒼紫が何を言ったか理解できなかった。
だがすぐにそれが蒼紫の告白だと気が付き
「あ・・・あの・・・・・・・・。」
言葉が続かない。
「俺の気持ちだ・・・。別にどうしろという訳でない。無視してくれて構わない。ただ伝えたかった・・・。それだけだ。」
武尊は蒼紫を見たまま口が動かない。
蒼紫は言葉を続ける。
「何なんだろうな、武尊には前にも言ったが笑えるようになって欲しい、そう思うだけだ。・・・相手が斎藤というのが腹が立つが武尊が選んだ相手だ・・・斎藤が武尊を笑顔にさせるなら俺は見守ろう。こんな俺を哀れだと思うか?もし、そう思うのなら、俺の気持ちを拒むな。せめて好きにさせてくれ。」
「四乃森さん・・・・。」
武尊は蒼紫をそう呼ぶので精一杯だった。
自分の気持ちが整理できない。
「武尊、そんな顔をするな。俺は武尊が笑顔でいられるならそれでいい。気にするな。」
「すみません、私、こういうことに慣れてなくて・・・どうしていいのか・・・。」
「俺だって慣れているわけではない。俺もこれからだ。どうするかを考えるのは。明日になればまた違う考え、気持ちも浮かんで来よう。また明日だ武尊。」
「明日・・・。」
「明日でだめなら明後日だ。答えを急くな。」
蒼紫にそう言われやっと、自分の気持ちを取り戻した気になった武尊。
「四乃森さん、いつもありがとうございます。感謝しています。・・・・そしてすみません私何も出来なくて、頂いてばかりで・・・。いつか私にできることがあればさせてください。」
そう言うのが精一杯だった。
でも、目はいつもの武尊の持つ光が戻っていて蒼紫もその姿に頷いた。
「それでいい武尊。・・・・今したい事は何だ。」
「警視庁に戻って資料を見ます。調べたいものがあります。」
「途中まで送ろう。迷子になっては時間の無駄だからな。」
「すみません、ありがとうございます!」
二人の気持ちはそれぞれ。
それでもどこかで互いを信頼する気持ちが生まれてきていることを感じていた武尊と蒼紫であった。
今の武尊は生き生きとしていると蒼紫は感じる。
「楽しいというか、やっと何か役に立てそうなことがありそうだったので夢中なだけです。私は弱いから雪代縁の捕縛とかは連れて行ってもらえないのでその分他の事を頑張ろうと思っているんです。」
「それで一日中斎藤と一緒にいて、それは楽しいだろうな。」
「一日中?」
「斎藤の家に泊まっているんだろう。」
話が何かズレたと思った武尊は
「あ-、四乃森さん、やっぱり変な勘違いしてますね・・・・。斎藤さん、奥さんと一緒に暮らしてますよ。私、そこに居候してるんです。斎藤さんの奥さん、綺麗だし、素敵なんですよ~。」
と、武尊は時尾を褒める。
蒼紫は少なからずとも、今の武尊の発言を聞いて困惑した。
斎藤は武尊に気があるんじゃないのか。
そうでないと、俺にあのような挑発するような目と言動はしないはずだ。
なにより、あの男はよほど気に入っている女でなければ手元に置く訳がない。
なのに、何も手を出していないのか。
・・・・否、妻がいるからなに手が出せないのか。
だが蒼紫は分かっていて武尊に聞いた。
「俺がどんな勘違いをしているというんだ、土岐。」
「え、ええと・・・・。ええと・・・。」
武尊は言いにくかったが、口に出した。
「・・・四乃森さんは、斎藤さんが私に手をだしている、と、思っているんじゃないかと・・・。」
「違うのか。」
武尊は沈黙してしまった。
だがその沈黙こそが答えだと蒼紫は思った。
「いい仲なんだな。」
と蒼紫が言うと
「斎藤さんは・・・・。」
何もしていないと言いたかった。
いや、口づけは何度もした。
でもそこまで。
それ以上は求めてはいけないと思った。
では口づけなら許されるのか。
そう問われれば、答えは否だと思う。
それに幕末はともかく今は一線は超えてない・・・・。
この関係をどう説明していいのか分からなかった。
そんな武尊を見て蒼紫は武尊をそこまで困らせたかったわけではなかった。
(俺も人が良すぎるな・・・・。)
と、蒼紫は自嘲しながらも少なくとも、これで武尊の斎藤に対する気持ちが分かった。
斎藤が武尊を自分の物にするのはものすごく気に入らないが、かといって自分に武尊を追い詰めるつもりはない。
「武尊。」
蒼紫は出来る限りやさしく武尊の名前を呼んだ。
「はい。 ・・・・?!」
そのやわらかい声と蒼紫に初めて呼ばれる名前に驚くように武尊は蒼紫を見た。
「斎藤以外にもお前を好いている男がここにいるという事を覚えて置け。」
武尊は一瞬蒼紫が何を言ったか理解できなかった。
だがすぐにそれが蒼紫の告白だと気が付き
「あ・・・あの・・・・・・・・。」
言葉が続かない。
「俺の気持ちだ・・・。別にどうしろという訳でない。無視してくれて構わない。ただ伝えたかった・・・。それだけだ。」
武尊は蒼紫を見たまま口が動かない。
蒼紫は言葉を続ける。
「何なんだろうな、武尊には前にも言ったが笑えるようになって欲しい、そう思うだけだ。・・・相手が斎藤というのが腹が立つが武尊が選んだ相手だ・・・斎藤が武尊を笑顔にさせるなら俺は見守ろう。こんな俺を哀れだと思うか?もし、そう思うのなら、俺の気持ちを拒むな。せめて好きにさせてくれ。」
「四乃森さん・・・・。」
武尊は蒼紫をそう呼ぶので精一杯だった。
自分の気持ちが整理できない。
「武尊、そんな顔をするな。俺は武尊が笑顔でいられるならそれでいい。気にするな。」
「すみません、私、こういうことに慣れてなくて・・・どうしていいのか・・・。」
「俺だって慣れているわけではない。俺もこれからだ。どうするかを考えるのは。明日になればまた違う考え、気持ちも浮かんで来よう。また明日だ武尊。」
「明日・・・。」
「明日でだめなら明後日だ。答えを急くな。」
蒼紫にそう言われやっと、自分の気持ちを取り戻した気になった武尊。
「四乃森さん、いつもありがとうございます。感謝しています。・・・・そしてすみません私何も出来なくて、頂いてばかりで・・・。いつか私にできることがあればさせてください。」
そう言うのが精一杯だった。
でも、目はいつもの武尊の持つ光が戻っていて蒼紫もその姿に頷いた。
「それでいい武尊。・・・・今したい事は何だ。」
「警視庁に戻って資料を見ます。調べたいものがあります。」
「途中まで送ろう。迷子になっては時間の無駄だからな。」
「すみません、ありがとうございます!」
二人の気持ちはそれぞれ。
それでもどこかで互いを信頼する気持ちが生まれてきていることを感じていた武尊と蒼紫であった。