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18.捜索開始 (斎藤・時尾・蒼紫・夢主)
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あの晩・・・・。
それは武尊が迷った晩。
武尊は川沿いを歩いていた。
今思えば怪しい思えなくもないことがあった。
とりあえずそれを確認したくてあの夜歩いた道沿いに歩いているつもりだったが、川に出ない。
「む~。すでに道が違っているのか。」
ググってやりたい!
ナビ欲しい!
携帯がないと本当に何もできない、そして自分がこんなに方向音痴だとは・・・。
と、ちょっとショックだったがそんなに落ち込んでいられない事情が今ある。
さっきから視線を感じるのだ。
(誰かにつけられている?)
以前もつけられて襲われたので武尊は警戒していた。
(こんな日中の街の真ん中で。どこのどいつよ。)
と、路地に差し掛かったところで隠れて待ち伏せする。
(出来る者ならかかってきなさ~い、斎藤さん仕込みの拳をお見舞いしちゃうから!)
と、自信過剰かな、思いつつ角を曲がってくる相手を待つ。
が、そこに現れたのは
「四乃森さん!?」
垣根を介して目を合わす二人。
蒼紫もまさか武尊が待ち伏せなどしていると思わなかったので驚いた。
「何故わかった。」
「いえ、四乃森さんだとは分からなかったんですけど誰かにつけられていると感じたものですから。四乃森さんこそどうしたんですか?まさか私をつけて来たとか?」
「つける気はなかった。今日は聞きたいことがあって来たんだが土岐が何かを探している様子だったので邪魔をしては悪いと思ってな。」
「も-!怖かったですよ~。また、変な人につけられていたかと思って。遠慮しないで声かけてくださいよ-、どうせ私一人ですから。」
と武尊が蒼紫に小さく抗議した。
「すまなかった。・・・で、何か探しているのか。」
「あ・・、実は道に迷っちゃったみたいで。あはは。」
「どこかに行きたいのか。」
と、聞かれ武尊は警視庁からあの晩通ったと思われる場所と川の情景を蒼紫に話した。
「なら、こっちの方向だろうと。」
と、蒼紫は指を指した。
「すごい!四乃森さんわかるんですか!」
「東京は長い事住んでいたからな・・・・。まあ色々とわかることもある。」
蒼紫は少し遠い眼をしながら言った。
「四乃森さん、もし時間があるなら一緒に来てもらってもいいですか。私すごく方向音痴なので。」
蒼紫は逆に武尊がよければついて行っていいか、と聞こうとしていたぐらいだから一緒に来てと言われて断るわけもない。
しかも、手を合わされてお願いされれば尚更のことである。
行く途中、二人は何気ない話をした。
ごく普通に。
蒼紫は自分よりゆっくりなン武尊の歩調に合わせて歩く。
表情豊かな武尊。
ひとつひとつのその表情を心に焼き付ける様に蒼紫は見ながら話をした。
やがて川に出た。
「ここ?」
「ああ、武尊の話を元に導き出すとここ辺りに出るはずだ。」
と蒼紫が答える。
武尊は土手に登り辺りを見回す。
風が軽く汗をかいた武尊に心地よく吹いた。
「気持ちいい~。」
武尊が後から登って来た蒼紫を見ると自分と違って汗ひとつ書いた様子がない。
武尊はここで初めて蒼紫が自分の歩調に合わせて歩いてくれた事を知った。
蒼紫はそれでも
「気持ちいいな。風が・・。」
と言った。
実際、汗はかかずとも、晩夏のごとく暑さを感じる時に吹く風は気持ちいい。
そしてなによりも心の淀みを拭き流してくれるような気がして気持ちがよかった。
辺りを見回した武尊は
「ここどこら辺でしょうね。」
と言って地図を出した。
「地図を持っているのか。」
と、蒼紫が覗き込む。
「ええ、適当地図ですけど。」
と武尊が答えた。
蒼紫がこの辺りだと地図を指さす。
「ここ、隅田川じゃん。荒川じゃないじゃん。」
地図で見ると荒川はさらに向こう。
意外と歩くと遠いのね。
「どこだったんだろう、縁の東京のアジトは・・・。」
と呟くように独り言を武尊が言うと
「ここだな。」
と、蒼紫が荒川河口の沿岸部付近を指さす。
「え?」
っと思わず顔をあげ蒼紫を見る武尊。
武尊の眼だけで武尊が何を言わんとしているか分かった蒼紫は
「まったく・・・斎藤は何も土岐に言っていないのか。」
と前振りした後に
「俺が縁の仲間からそのアジトの場所を聞いて斎藤に教えてやったんだ。」
と言った。
武尊はどうやって縁の仲間から聞き出したのか、一瞬ものすごく気になったが、そのアジトの場所が荒川で今自分が立っているのが隅田川というのがひっかかってその疑問は脳の底へ追いやられた。
「ん~~~。」
・・・・あの晩、武尊はここの土手の草むらの中で少し疲れて寝頃がっていた。
そしてこの時代に来てからの事を思い出していた時、男が数人近づいてきたので気配を殺し様子をうかがっていた。
草の丈と夜という所為でどんな男かよく見えなかったが話す言葉は言葉尻からして警察か・・・・あるいは軍人かと推測した。
こんな何もない所に数人で何をしに来ていたのか。
警察は総出で荒川河口周辺を捜索していて隅田川なんかには来ないはず。
では軍だとしたら何をしに?
本当何もないこんな所で?
それは武尊が迷った晩。
武尊は川沿いを歩いていた。
今思えば怪しい思えなくもないことがあった。
とりあえずそれを確認したくてあの夜歩いた道沿いに歩いているつもりだったが、川に出ない。
「む~。すでに道が違っているのか。」
ググってやりたい!
ナビ欲しい!
携帯がないと本当に何もできない、そして自分がこんなに方向音痴だとは・・・。
と、ちょっとショックだったがそんなに落ち込んでいられない事情が今ある。
さっきから視線を感じるのだ。
(誰かにつけられている?)
以前もつけられて襲われたので武尊は警戒していた。
(こんな日中の街の真ん中で。どこのどいつよ。)
と、路地に差し掛かったところで隠れて待ち伏せする。
(出来る者ならかかってきなさ~い、斎藤さん仕込みの拳をお見舞いしちゃうから!)
と、自信過剰かな、思いつつ角を曲がってくる相手を待つ。
が、そこに現れたのは
「四乃森さん!?」
垣根を介して目を合わす二人。
蒼紫もまさか武尊が待ち伏せなどしていると思わなかったので驚いた。
「何故わかった。」
「いえ、四乃森さんだとは分からなかったんですけど誰かにつけられていると感じたものですから。四乃森さんこそどうしたんですか?まさか私をつけて来たとか?」
「つける気はなかった。今日は聞きたいことがあって来たんだが土岐が何かを探している様子だったので邪魔をしては悪いと思ってな。」
「も-!怖かったですよ~。また、変な人につけられていたかと思って。遠慮しないで声かけてくださいよ-、どうせ私一人ですから。」
と武尊が蒼紫に小さく抗議した。
「すまなかった。・・・で、何か探しているのか。」
「あ・・、実は道に迷っちゃったみたいで。あはは。」
「どこかに行きたいのか。」
と、聞かれ武尊は警視庁からあの晩通ったと思われる場所と川の情景を蒼紫に話した。
「なら、こっちの方向だろうと。」
と、蒼紫は指を指した。
「すごい!四乃森さんわかるんですか!」
「東京は長い事住んでいたからな・・・・。まあ色々とわかることもある。」
蒼紫は少し遠い眼をしながら言った。
「四乃森さん、もし時間があるなら一緒に来てもらってもいいですか。私すごく方向音痴なので。」
蒼紫は逆に武尊がよければついて行っていいか、と聞こうとしていたぐらいだから一緒に来てと言われて断るわけもない。
しかも、手を合わされてお願いされれば尚更のことである。
行く途中、二人は何気ない話をした。
ごく普通に。
蒼紫は自分よりゆっくりなン武尊の歩調に合わせて歩く。
表情豊かな武尊。
ひとつひとつのその表情を心に焼き付ける様に蒼紫は見ながら話をした。
やがて川に出た。
「ここ?」
「ああ、武尊の話を元に導き出すとここ辺りに出るはずだ。」
と蒼紫が答える。
武尊は土手に登り辺りを見回す。
風が軽く汗をかいた武尊に心地よく吹いた。
「気持ちいい~。」
武尊が後から登って来た蒼紫を見ると自分と違って汗ひとつ書いた様子がない。
武尊はここで初めて蒼紫が自分の歩調に合わせて歩いてくれた事を知った。
蒼紫はそれでも
「気持ちいいな。風が・・。」
と言った。
実際、汗はかかずとも、晩夏のごとく暑さを感じる時に吹く風は気持ちいい。
そしてなによりも心の淀みを拭き流してくれるような気がして気持ちがよかった。
辺りを見回した武尊は
「ここどこら辺でしょうね。」
と言って地図を出した。
「地図を持っているのか。」
と、蒼紫が覗き込む。
「ええ、適当地図ですけど。」
と武尊が答えた。
蒼紫がこの辺りだと地図を指さす。
「ここ、隅田川じゃん。荒川じゃないじゃん。」
地図で見ると荒川はさらに向こう。
意外と歩くと遠いのね。
「どこだったんだろう、縁の東京のアジトは・・・。」
と呟くように独り言を武尊が言うと
「ここだな。」
と、蒼紫が荒川河口の沿岸部付近を指さす。
「え?」
っと思わず顔をあげ蒼紫を見る武尊。
武尊の眼だけで武尊が何を言わんとしているか分かった蒼紫は
「まったく・・・斎藤は何も土岐に言っていないのか。」
と前振りした後に
「俺が縁の仲間からそのアジトの場所を聞いて斎藤に教えてやったんだ。」
と言った。
武尊はどうやって縁の仲間から聞き出したのか、一瞬ものすごく気になったが、そのアジトの場所が荒川で今自分が立っているのが隅田川というのがひっかかってその疑問は脳の底へ追いやられた。
「ん~~~。」
・・・・あの晩、武尊はここの土手の草むらの中で少し疲れて寝頃がっていた。
そしてこの時代に来てからの事を思い出していた時、男が数人近づいてきたので気配を殺し様子をうかがっていた。
草の丈と夜という所為でどんな男かよく見えなかったが話す言葉は言葉尻からして警察か・・・・あるいは軍人かと推測した。
こんな何もない所に数人で何をしに来ていたのか。
警察は総出で荒川河口周辺を捜索していて隅田川なんかには来ないはず。
では軍だとしたら何をしに?
本当何もないこんな所で?