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16.攻撃のお稽古 (時尾・夢主・斎藤)

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「斎藤さん、私に稽古つけてください。」



「ほお、やっとやる気になったか。」



「ええ・・・。私、このままお荷物でいたくありませんもの。」



今の武尊は笑わない。



(そうだ、その眼だ。)



斎藤も煙草を灰皿に押し付け



「来い。」



と、武尊に先手を即すが武尊は動かない。



「反撃できれば及第点でしたよね。」



「フン・・・。先手必勝とも言うぞ、武尊。」



と言うと斎藤から仕掛けた。



・・・・・拳でだが。



今日は最初から連撃だ。



武尊は今日は距離を置くだけでなく斎藤の拳をぎりぎりで受け流す。



だが、力に押され少し後ろに下がった所、そこは斎藤の蹴りの間合いで、避けるのが間に合わず腕を十字にして体に直撃するのをさけたのはいいが、ドアまで吹っ飛んだ。






バン!




「くっ!」




ドサッ。



ドアに背中を打ちそのまま床に落ちる。



「どうした、武尊、もう終わりか。」



斎藤が挑発する。









蹴りを受けた腕が痛い。




でも悔しい。








もともと、このぐらいの動きは武尊には出来ていた。



だが、相手が斎藤であるということと、目的がないためどうしても逃げることを優先させていた。



普段はほとんど表に出ることがない心から『悔しい』という感情。



そして感情が高ぶると攻撃的になるという事。





「まだだ!」




武尊は立ち上がると再び構えた。



「ホウ。」




斎藤は結構ダメージがあった今の蹴りを受けて立ち上がる武尊を見て、よく立ち上がったと感嘆するとともに眼光に鋭さが増してきていることに驚いた。



(いい眼をするじゃないか。)




普段の武尊からは想像できない。



育て甲斐があるな、と、斎藤は思った。




「反撃はいつするんだ。」



と、斎藤は口角をあげて武尊との間合いを詰める。



再び拳を繰り出す斎藤。



武尊も受け流すが斎藤の拳が腕をかすっただけでも痛む。




「!」




まさかの斎藤の一瞬の隙をついて至近距離から武尊が斎藤のあごをめがけて蹴りだした・・・・・・。



が、武尊は最後まで蹴りいれることが出来ない。



(斎藤さんが顎を蹴られたら痛いから・・・・。)



と一瞬思ってしまったから。



寸止め状態になったのを斎藤が見逃すわけがない。



「阿呆が。」



と言うと、斎藤は武尊の足を片手でつかみそのまま床に投げ落とした。





「うっ!」




背中から落とされて呻く武尊



「終わりだ。」



そう言って斎藤は倒れている武尊に蹴りを・・・武尊の顔のすぐ横に蹴りをくれてやった。



床で上を向き荒い息をしている武尊を斎藤は手を伸ばし引き起こす。



「大丈夫か。」



「すみません、まだまだですね・・・。あは。」



「当たり前だ阿呆。」



歯が立たなくて思いっきりやられても、もう、すっきり感でいつものように笑う武尊



「腕を見せてみろ。」



と言われ、自分も痛かったのでどんなふうになっているかな、と思い上着を脱ぐ武尊



「・・・・・。」



斎藤はまた、眉間に少ししわを寄せる。



武尊、下に何も着ていないのか。」



「え?さらし、巻いているじゃないですか。」



「阿呆。俺が上着の下に何も着てなかったらお前どう思う。」



「ん~~、ちょっと変?っという事は私は変!?」



「今日はもういい、人前で脱ぐなよ。」



と言いつつ、昨日武尊に着けた赤い花を見て不機嫌だった口元が緩む。



そしてそのまま、武尊の両腕を見ると、



「青くなってるな。」



と言った。



もちろん、斎藤はあれでもかなり威力に関しては手加減した。



本気でやったら武尊の両腕は間違いなく折れている。



「やっぱりですか?痛いですもん。」



あはは、と笑う。



武尊、痛くて笑えるのか。」



「いえ、痛いから笑ってるんじゃなくて、本当、これでもかってほどやられたのがおかしいんです。でも、一日たくさんは無理だなぁ-、体力持たないもん。」



「自分の弱点がわかってるのだったらそれを補う事を考えろ。」



「そうですよね。ありがとうございました斎藤さん。次はもう少し出来る様にがんばりますね。」



えへっと笑う武尊に斎藤が、



「最後まで気を抜くな。次に手を抜いた蹴りなんぞしてみろ・・・・・・犯すぞ。」



ヒクっと引きつる武尊



「え?!斎藤さん!そんな~!」



「なにが『そんな』だ。お前、捕まって女だとばれてみろ。まちがいなく犯られるぞ。」



「ええ・・・、まあ・・・・。」



「あ、それと、だ。」



「はい。」



斎藤は無防備な武尊を抱き寄せ顎を上げて素早く唇を奪った。





「んんん---!」




柔らかな武尊のやわらかい唇と舌の感触と一通り楽しむと斎藤は唇を離した。




「これは指南料だ。」



それだけで腰の力が抜け、その場にペタンを座り込み、耳まで真っ赤にして武尊



「斎藤さん~~!」



とわなわなと震える。



「もっといい動きができたらそれに応じてもっといい思いをさせてやる。」



「それはいいです!普通に教えてくださ~い!」




そんなちょっと怒った武尊も斎藤はもちろん愛いと思っているのであった。
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