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13.その男、張 (斎藤・夢主・張)
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午前中はそういうわけで、資料室の中だが武尊は斎藤から『攻撃のいろは』の『い』ぐらいを手取り足取り教えてもらった。
昼から斎藤は会議だという事で部屋を開けた。
武尊は午前中のおさらいを一人、部屋でする。
「形はわかったけどやっぱり威力がねぇ~。」
筋力もない武尊はラッシュで30秒ほどしかもたない。
『闘うこと』を想定して瞬時に作戦を決めなければならない。
難しいなぁ・・・。
っと思っていると、ガチャっと、扉が開いた。
「なんやお前。」
武尊も音がすると同時に扉の方を向いた。
「・・・・。」
これまた、えらく歌舞いた男が・・・・・・・。
武尊が、その風貌に目を丸くして見ていると、
「初顔やな。なんか用か。」
資料室と言ってもここはほとんど斎藤が使用しているようなもの。
部外者立ち入り禁止の紙が貼ってなくても、たいていのものは避けて通るところだ。
「いえ、私、今度、藤田警部補に雇われたんです。あなたは?」
「雇われた?ん・・・、ほなあんたも正規の警官やないっちゅうわけか。」
「ええ・・・まあ・・・。」
「わいは沢下条 張。あんたもそうやろうけど、だんなの密偵や。だんなはどこ行ったんや。」
「昼から会議に出席してますけど・・・。」
「ほな、しばらくゆっくりできるわぁ~~。ああ、疲れた。わいはくてくてや~~。」
と、張はソファーにどかっと、横になった。
そして、じろっと、武尊を見て、
「なんや、こっちじ-っと見て。」
と言う。
武尊はあまりにもその風貌が珍しかったのでずっと、見てたのであった。
「背中にあるのってもしかして刀ですか?」
「あ?刀以外の何に見えるちゅうねん。」
「背中に当たって痛くありません?」
「わいと刀は一心同体や。気にならへん・・・・ちゅうか、わいの事だんなから何か聞いとらへんのか。」
「いいえ。」
「信じられへん!まぁええわ。わいは『刀狩の張』。刀を集めるのが趣味なんや。で、あんたはなんで雇われたんや。」
「いろいろと経緯 がありまして・・。」
武尊はそう言って肩をすくめて、えへっと笑う。
張は武尊を見ていたが
「あかん、あんたがそないに笑うのを見てたら宗を思い出すわ。あんた、名前は何ちゅうねん。」
「あ、私は土岐武尊。よろしくお願いします。沢下条さん。」
「年は?」
「今年二十五になります。」
「なんや、年下かと思うたけど一緒やねんか。ほな武尊って呼ぶさかい、わいのことも張でええわ。」
「せやけど、武尊はなんでだんなの部下なんかになったんや。ほんま、人使い荒いで。信じられんわ。」
「誰が人使い荒いだと?」
扉の所には煙草をくわえた斎藤が立っていた。
「げっ!だんな!」
「さ・・・藤田警部補。おかえりなさい。」
「武尊、こいつは俺の事情を知っている。斎藤でもかわまんぞ。張、報告は。」
「そやそや、雪代 縁のアジトやけどな、地下室にごっついもんがあったで。」
「それは何だ。」
「神谷薫の絵を描いた紙が十数枚とそれに関する書類。と、若い女の切り刻まれた死体や。」
「死体?」
「そうや、信じられへんかもしれへんけど敵さん、どうやら死体から神谷薫を作っとったかもしれへん。これがその書類や。」
斎藤は張が持ってきた書類に目を通す。
「・・・・信じられんな。だが、あれが偽物の神谷薫の死体だったとすれば本物はどこにいる。何か目的があって連れ去っていると考えられるな。」
斎藤がそう言ったとき、張が武尊を見て言った。
「武尊、どないしたんや。顔が真っ青やで。」
張に言われて斎藤も武尊を見る。
本当に真っ青な顔をして震える武尊。
「おい、どうした。」
「死体の話が気持ち悪かったんか?」
「違う・・・・。大丈夫・・・・、大丈夫です・・・・・。」
そう言って武尊は崩れ落ちるように倒れた。
斎藤が武尊を受け止める。
「死体ちゅうただけでびびったんか。だんな、何でこんなん密偵にしたん?」
「いろいろ・・・とな。まあ、お前には関係ない。」
「へいへい。ま、仲良くやらせていただきますわ。」
「で、肝心の顧客名簿はあったのか。」
「あらへんかった。」
「役に立たんな。」
「なかったんやから仕方あらへんやろ!ごっつう頭にくるわ。」
「そこをどけ、張。武尊を寝かせる。」
「へいへい。けど、だんな。あいつらが武器をどこに荷揚げしよるかわ、これ読んだら分かるかもしれへん。」
斎藤は張が出した書類をパラパラと見た。
「荒川河口付近だな・・・・。調べてこい。」
「って、わいが行くんか?今横浜から帰って来たばかりやないか。」
「ぐだぐだ言わずに行って来い。」
「うわ-、人使いほんま荒いわ!わい、ほんま、やめたるで!」
張はぶつくさ言いながら部屋を出て行った。
昼から斎藤は会議だという事で部屋を開けた。
武尊は午前中のおさらいを一人、部屋でする。
「形はわかったけどやっぱり威力がねぇ~。」
筋力もない武尊はラッシュで30秒ほどしかもたない。
『闘うこと』を想定して瞬時に作戦を決めなければならない。
難しいなぁ・・・。
っと思っていると、ガチャっと、扉が開いた。
「なんやお前。」
武尊も音がすると同時に扉の方を向いた。
「・・・・。」
これまた、えらく歌舞いた男が・・・・・・・。
武尊が、その風貌に目を丸くして見ていると、
「初顔やな。なんか用か。」
資料室と言ってもここはほとんど斎藤が使用しているようなもの。
部外者立ち入り禁止の紙が貼ってなくても、たいていのものは避けて通るところだ。
「いえ、私、今度、藤田警部補に雇われたんです。あなたは?」
「雇われた?ん・・・、ほなあんたも正規の警官やないっちゅうわけか。」
「ええ・・・まあ・・・。」
「わいは沢下条 張。あんたもそうやろうけど、だんなの密偵や。だんなはどこ行ったんや。」
「昼から会議に出席してますけど・・・。」
「ほな、しばらくゆっくりできるわぁ~~。ああ、疲れた。わいはくてくてや~~。」
と、張はソファーにどかっと、横になった。
そして、じろっと、武尊を見て、
「なんや、こっちじ-っと見て。」
と言う。
武尊はあまりにもその風貌が珍しかったのでずっと、見てたのであった。
「背中にあるのってもしかして刀ですか?」
「あ?刀以外の何に見えるちゅうねん。」
「背中に当たって痛くありません?」
「わいと刀は一心同体や。気にならへん・・・・ちゅうか、わいの事だんなから何か聞いとらへんのか。」
「いいえ。」
「信じられへん!まぁええわ。わいは『刀狩の張』。刀を集めるのが趣味なんや。で、あんたはなんで雇われたんや。」
「いろいろと
武尊はそう言って肩をすくめて、えへっと笑う。
張は武尊を見ていたが
「あかん、あんたがそないに笑うのを見てたら宗を思い出すわ。あんた、名前は何ちゅうねん。」
「あ、私は土岐武尊。よろしくお願いします。沢下条さん。」
「年は?」
「今年二十五になります。」
「なんや、年下かと思うたけど一緒やねんか。ほな武尊って呼ぶさかい、わいのことも張でええわ。」
「せやけど、武尊はなんでだんなの部下なんかになったんや。ほんま、人使い荒いで。信じられんわ。」
「誰が人使い荒いだと?」
扉の所には煙草をくわえた斎藤が立っていた。
「げっ!だんな!」
「さ・・・藤田警部補。おかえりなさい。」
「武尊、こいつは俺の事情を知っている。斎藤でもかわまんぞ。張、報告は。」
「そやそや、雪代 縁のアジトやけどな、地下室にごっついもんがあったで。」
「それは何だ。」
「神谷薫の絵を描いた紙が十数枚とそれに関する書類。と、若い女の切り刻まれた死体や。」
「死体?」
「そうや、信じられへんかもしれへんけど敵さん、どうやら死体から神谷薫を作っとったかもしれへん。これがその書類や。」
斎藤は張が持ってきた書類に目を通す。
「・・・・信じられんな。だが、あれが偽物の神谷薫の死体だったとすれば本物はどこにいる。何か目的があって連れ去っていると考えられるな。」
斎藤がそう言ったとき、張が武尊を見て言った。
「武尊、どないしたんや。顔が真っ青やで。」
張に言われて斎藤も武尊を見る。
本当に真っ青な顔をして震える武尊。
「おい、どうした。」
「死体の話が気持ち悪かったんか?」
「違う・・・・。大丈夫・・・・、大丈夫です・・・・・。」
そう言って武尊は崩れ落ちるように倒れた。
斎藤が武尊を受け止める。
「死体ちゅうただけでびびったんか。だんな、何でこんなん密偵にしたん?」
「いろいろ・・・とな。まあ、お前には関係ない。」
「へいへい。ま、仲良くやらせていただきますわ。」
「で、肝心の顧客名簿はあったのか。」
「あらへんかった。」
「役に立たんな。」
「なかったんやから仕方あらへんやろ!ごっつう頭にくるわ。」
「そこをどけ、張。武尊を寝かせる。」
「へいへい。けど、だんな。あいつらが武器をどこに荷揚げしよるかわ、これ読んだら分かるかもしれへん。」
斎藤は張が出した書類をパラパラと見た。
「荒川河口付近だな・・・・。調べてこい。」
「って、わいが行くんか?今横浜から帰って来たばかりやないか。」
「ぐだぐだ言わずに行って来い。」
「うわ-、人使いほんま荒いわ!わい、ほんま、やめたるで!」
張はぶつくさ言いながら部屋を出て行った。