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12.切ない思いを胸に (斎藤・夢主・時尾)
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お風呂あがり、さらしはきついし、汗もだくだくでるから・・・と、久々にそのままシャツも着ないで着物を着る。
最後に入っても武尊にとってお湯はまだ十分熱かった。
部屋に戻って縫い物をしていると時尾さんがお布団を持ってやって来た。
「ごめんなさい、遅くなってしまって。」
と部屋に布団を置き、武尊の方を振り返る。
「すみません、こちらこそ、いろいろお世話になります。」
と言って時尾の方を見る。
すると、時尾が一瞬固まったのが分かった。
(ん?)
っと、思っていると、時尾が
「武尊さん・・・って、女の方ですか?」
(あっ・・・・、そうか、胸・・・・。)
今更隠すわけにいかず、かと言って同じ女性の時尾の前で隠す必要もないと思っていたが、この反応・・・て・・・。
「藤田警部補、何も言ってなかったですか?私のこと?」
「いえ・・・。」
(まずいぞ、この反応は。私はてっきり、私が風呂にいってる間にでも話てくれているのかと思ったのに~。)
何と答えていいか迷ったが
「時尾さん、あの・・、嫌だったら言ってください。私も藤田警部補に別の所で泊まるようにするといいますから。京都から来て東京で泊めていただく当てがちょっと不都合が生じて泊めていただけなくなって、藤田警部補が御自宅の方へと誘ってくれたんです。すみません。」
「いえ・・・、五郎さんがお決めになられたことですので、本当に御遠慮なく泊まって下さい。」
「時尾さん、あの、、嫌なことは嫌と言わないと通じませんよ?」
「もとよりそのような気持ちはございません。それに妻は旦那様を主人としてお仕えするように昔から教えられております。ですから、本当に御心配なさらないでくださいね。」
と、またにっこりする。
武尊はその微笑みが申し訳ないと思った。
「すみません、本当に。でも泊めていただけると本当に助かります。」
「では私はこれで。おやすみなさい、武尊さん。」
「おやすみなさい、時尾さん。いろいろありがとうございます。」
(時尾さんの首筋・・・。)
時尾が布団を置いて武尊の方に向いた時から武尊は気付いていた。
夕食の時にはなかった赤い印が二つ、襟の際につけられていたことを。
当然、斎藤は武尊に見えるような位置にわざとつけたに決まっている。
「まぁ、いいんだけどね・・・。」
夫婦だし。
好きにやってくれれば。
斎藤さんも男だし、男の生理だから不思議ではないから。
(・・・・・本当、嫌いにはなれないけど、あきらめつきそう!)
心の中で叫んだ瞬間、
ぶすっ!
「痛た!」
油断をして針が指に刺さった。
「うわ~、こんなに血が~。」
血が武尊の指で玉になる。
「後で座禅してから寝よ~っと。いらいらを明日に持ち越しちゃだめだよね。」
武尊は自分にそう言い聞かせた。
最後に入っても武尊にとってお湯はまだ十分熱かった。
部屋に戻って縫い物をしていると時尾さんがお布団を持ってやって来た。
「ごめんなさい、遅くなってしまって。」
と部屋に布団を置き、武尊の方を振り返る。
「すみません、こちらこそ、いろいろお世話になります。」
と言って時尾の方を見る。
すると、時尾が一瞬固まったのが分かった。
(ん?)
っと、思っていると、時尾が
「武尊さん・・・って、女の方ですか?」
(あっ・・・・、そうか、胸・・・・。)
今更隠すわけにいかず、かと言って同じ女性の時尾の前で隠す必要もないと思っていたが、この反応・・・て・・・。
「藤田警部補、何も言ってなかったですか?私のこと?」
「いえ・・・。」
(まずいぞ、この反応は。私はてっきり、私が風呂にいってる間にでも話てくれているのかと思ったのに~。)
何と答えていいか迷ったが
「時尾さん、あの・・、嫌だったら言ってください。私も藤田警部補に別の所で泊まるようにするといいますから。京都から来て東京で泊めていただく当てがちょっと不都合が生じて泊めていただけなくなって、藤田警部補が御自宅の方へと誘ってくれたんです。すみません。」
「いえ・・・、五郎さんがお決めになられたことですので、本当に御遠慮なく泊まって下さい。」
「時尾さん、あの、、嫌なことは嫌と言わないと通じませんよ?」
「もとよりそのような気持ちはございません。それに妻は旦那様を主人としてお仕えするように昔から教えられております。ですから、本当に御心配なさらないでくださいね。」
と、またにっこりする。
武尊はその微笑みが申し訳ないと思った。
「すみません、本当に。でも泊めていただけると本当に助かります。」
「では私はこれで。おやすみなさい、武尊さん。」
「おやすみなさい、時尾さん。いろいろありがとうございます。」
(時尾さんの首筋・・・。)
時尾が布団を置いて武尊の方に向いた時から武尊は気付いていた。
夕食の時にはなかった赤い印が二つ、襟の際につけられていたことを。
当然、斎藤は武尊に見えるような位置にわざとつけたに決まっている。
「まぁ、いいんだけどね・・・。」
夫婦だし。
好きにやってくれれば。
斎藤さんも男だし、男の生理だから不思議ではないから。
(・・・・・本当、嫌いにはなれないけど、あきらめつきそう!)
心の中で叫んだ瞬間、
ぶすっ!
「痛た!」
油断をして針が指に刺さった。
「うわ~、こんなに血が~。」
血が武尊の指で玉になる。
「後で座禅してから寝よ~っと。いらいらを明日に持ち越しちゃだめだよね。」
武尊は自分にそう言い聞かせた。