斎藤が風呂に向かう途中、武尊とすれ違う。




「風呂焚きご苦労。」




「どういたしまして。」




斎藤は制服から着替えて着流しを着ている。




（うわっ・・・。目の毒・・・・。）




制服姿とは違う色気が・・。



と、思っていると




「顔がゆでだこみたいだな。そんなに火に顔を近づけなくても風呂は沸かせるぞ。」



くくっと笑って言われた。



むき－っ！





でも武尊にもウキキキと笑うことがあった。




時尾さんに『湯加減は熱めに』と言われて




どうせ一番湯は家長が入ると決まっているんだろう。




つまり、一番湯は斎藤さん。




けっこう熱めにしちゃったもん。




いつもやられっぱなしは悔しいからたまの逆襲思い知れ～！




あちちちっと、慌てる斎藤を脳内に描いていた。




心の中でこんな事を思っていたので




「どうぞごゆっくり～。」




と、にんまり顔で武尊は言った。








が、後からいいお湯だったとすっきりした顔で言われてさらに悔しいと思った武尊だった。