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40.人斬りの答えと溶けたチョコレート (剣心組)
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操はチョコのショックであわあわしていると、蒼紫が操の後ろから、
「実は神谷薫からの手紙が来る前から俺達の方から神谷道場へいく用事があったんだ。」
と言った。
「え?」
思いもよらなかった蒼紫の言葉に、左之助から蒼紫の方へ薫は思わず顔を向けた。
蒼紫がさらに話を続ける。、
「お前達が東京へ帰ってから何日か後に比古清十郎が葵屋へ来て、弟子だという者を緋村の所まで連れて行って欲しいと頼まれた。それが土岐武尊だ。」
「比古清十郎が!?」
と、薫がさらに驚く。
「そうそう、そんな時薫さんがから手紙が来たから日記帳を渡すのと一緒に武尊さんも連れてきたんだけど・・・。」
と、チョコレートショックから戻ってきてようやく操が口を開くと、
「へぇ、それで武尊とやらっていう奴は一体どこにいるんだ。比古清十郎と言えば剣心の師匠だろ。その弟子となれば今回も戦力になったんじゃねぇのか。」
と、左之助が言った。
「それが武尊さんは陶芸家の方の弟子なんだって。戦力にはちょっとね~。」
と、操が言う。
操のイメージでは武尊は素早さでは負けたものの、体力のない、ぽわわんとした女性で、戦力なんて私以下!と思っている。
蒼紫は、
「横浜に着いた時、偶然斎藤に会って、神谷道場には緋村本人はもとより神谷薫もいないと言われ、その時から斎藤が武尊を預かっている。俺もその時は事情が分からず、とりあえず現状を確認しようと神谷道場へ向かっていたら明神弥彦に会ったという訳だ。」
「おい、ちょっと待てよ。なんで斎藤がそいつをあずからなきゃならねぇんだ。」
と左之助が聞く。
「斎藤と知合いらしくてな・・・。」
蒼紫にはそれだけしか言えない。
まさか斎藤と武尊が思い合っている間柄だったとは。
しかも武尊が十六夜丸だとこの場では言えない、言えるわけがない。
特に緋村・・・。
蒼紫は剣心の方をちらっと見た。
寝ているように見えるがふとした瞬間その名が耳に聞こえたら、と思うとなおさらだ。
十六夜丸は幕末京都にいたからな・・・人斬り同士・・・どんな因縁があるかわからん。
蒼紫がそう思っていると、
「ちょと待って。私がいない間、剣心がいなかったってどういう事?剣心は?ねぇ、左之助。」
と、薫が焦るように言った。
恵も操も薫に剣心の事を何と説明すればいいのか戸惑っていた。
取り巻く沈黙に不安の色を浮かばせる薫に、左之助は
「ま、いろいろあったわけだが・・・嬢ちゃん、もう、心配はいらねぇぜ。それでも聞きてぇって言うんだったら剣心が起きたら本人から聞いてみな。」
と、ニカっと笑ってそう言った。
「そ、そうね。」
と、左之助の笑った顔を見て薫は安心する。
恵は、あんたが一番最後まで帰ってこなかったでしょ!と、左之助に一瞬イラっとしたものの、
(・・・あんたって時々いい事言うわねぇ。)
と、左之助を見て恵は微笑した。
「ま、剣心も嬢ちゃんも帰って来たからよ、これでやっともとの生活に戻れるってことだ!」
と、左之助は胸を張って笑ってそう言った。
結局その後、武尊の事は、破壊された神谷道場が片付いてから都合のいい時に来てもらうという話になって、とくにやることもない船の上、薫も操も左之助も恵も、暖かい日差しに心地よく吹く海風のため、睡魔に襲われそれぞれ好きな恰好で寝てしまった。
ただ蒼紫だけが青い海をずっと見ていた。
>>>【明治編・中の弐巻(東京)】残月へ続きます
「実は神谷薫からの手紙が来る前から俺達の方から神谷道場へいく用事があったんだ。」
と言った。
「え?」
思いもよらなかった蒼紫の言葉に、左之助から蒼紫の方へ薫は思わず顔を向けた。
蒼紫がさらに話を続ける。、
「お前達が東京へ帰ってから何日か後に比古清十郎が葵屋へ来て、弟子だという者を緋村の所まで連れて行って欲しいと頼まれた。それが土岐武尊だ。」
「比古清十郎が!?」
と、薫がさらに驚く。
「そうそう、そんな時薫さんがから手紙が来たから日記帳を渡すのと一緒に武尊さんも連れてきたんだけど・・・。」
と、チョコレートショックから戻ってきてようやく操が口を開くと、
「へぇ、それで武尊とやらっていう奴は一体どこにいるんだ。比古清十郎と言えば剣心の師匠だろ。その弟子となれば今回も戦力になったんじゃねぇのか。」
と、左之助が言った。
「それが武尊さんは陶芸家の方の弟子なんだって。戦力にはちょっとね~。」
と、操が言う。
操のイメージでは武尊は素早さでは負けたものの、体力のない、ぽわわんとした女性で、戦力なんて私以下!と思っている。
蒼紫は、
「横浜に着いた時、偶然斎藤に会って、神谷道場には緋村本人はもとより神谷薫もいないと言われ、その時から斎藤が武尊を預かっている。俺もその時は事情が分からず、とりあえず現状を確認しようと神谷道場へ向かっていたら明神弥彦に会ったという訳だ。」
「おい、ちょっと待てよ。なんで斎藤がそいつをあずからなきゃならねぇんだ。」
と左之助が聞く。
「斎藤と知合いらしくてな・・・。」
蒼紫にはそれだけしか言えない。
まさか斎藤と武尊が思い合っている間柄だったとは。
しかも武尊が十六夜丸だとこの場では言えない、言えるわけがない。
特に緋村・・・。
蒼紫は剣心の方をちらっと見た。
寝ているように見えるがふとした瞬間その名が耳に聞こえたら、と思うとなおさらだ。
十六夜丸は幕末京都にいたからな・・・人斬り同士・・・どんな因縁があるかわからん。
蒼紫がそう思っていると、
「ちょと待って。私がいない間、剣心がいなかったってどういう事?剣心は?ねぇ、左之助。」
と、薫が焦るように言った。
恵も操も薫に剣心の事を何と説明すればいいのか戸惑っていた。
取り巻く沈黙に不安の色を浮かばせる薫に、左之助は
「ま、いろいろあったわけだが・・・嬢ちゃん、もう、心配はいらねぇぜ。それでも聞きてぇって言うんだったら剣心が起きたら本人から聞いてみな。」
と、ニカっと笑ってそう言った。
「そ、そうね。」
と、左之助の笑った顔を見て薫は安心する。
恵は、あんたが一番最後まで帰ってこなかったでしょ!と、左之助に一瞬イラっとしたものの、
(・・・あんたって時々いい事言うわねぇ。)
と、左之助を見て恵は微笑した。
「ま、剣心も嬢ちゃんも帰って来たからよ、これでやっともとの生活に戻れるってことだ!」
と、左之助は胸を張って笑ってそう言った。
結局その後、武尊の事は、破壊された神谷道場が片付いてから都合のいい時に来てもらうという話になって、とくにやることもない船の上、薫も操も左之助も恵も、暖かい日差しに心地よく吹く海風のため、睡魔に襲われそれぞれ好きな恰好で寝てしまった。
ただ蒼紫だけが青い海をずっと見ていた。
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