ド－ン！！と何やら大きな音が風呂の方から聞こえて、何事！？と時尾が急いで音がした方へ向かった。



「武尊さん！」



ガラっと脱衣所の戸を開けると、ほとんど空の湯船にぼーせんと入っている、頭からびちょびちょの武尊が・・・・。



周りには湯が飛び散ったあとがある。



「武尊さん！大丈夫ですか！」



時尾がかけよる。



「すみません・・・・つい、おもいっきり飛び込んでお湯をこぼしてしまいました・・・・はははは・・・・。」



と急いで他の理由を考え、バツの悪そうに答える武尊。



「まあ・・・・それならいいんですけど・・・・。」



と、目をぱちくりさせている時尾｡



「すみません、夜中にお騒がせして｡すぐ出ます～～～！」



「え、ええ。では私食事の準備をしてきますね。」



と、時尾は戻って行った。





「ふぇ～、びっくりした－｡何だありゃ。お湯だったからああなっちゃったのかな。」



立ち上がると、ちょっとクラっときたので



「やばっ、とりあえず戻ろうか。」



と言って戻って食事を頂く。



その時武尊は時尾に



「時尾さん、私、もしかしたら明日出張になるかもしれません。」


と言った。




そう、この時武尊は、ただ純粋に、明日張の所へ行ったときに、いつも斎藤にコキ使われているかわいそうな張と見張りを交代してあげようかな・・・・と、ふとした思いつきを口にしただけだった。