※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
6.傷痕 (斎藤・夢主)
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「斎藤さん、どこへ行くんですか?」
武尊は斎藤に追いつき並んで歩く。
「用がすんだから東京へ戻るとこだ。」
「え?東京なら四乃森さんと同じ陸蒸気で行けばいいんじゃないですか?」
「阿呆、イタチ娘と根暗男と同行出来るか。」
「根暗男・・・って・・・・。」
おい、それはいくらなんでも、と思いつつ口の悪さは変わらずか、なんてことを思いつつ武尊は横から斎藤をまじまじと見ながら歩いた。
以前、食事をおごってもらったとき初めて斎藤と歩いた。
その頃の斎藤は長髪に新撰組のだんだら羽織に二本差し。
その時の記憶が鮮明に甦る。
あまりにも記憶と違う姿、違う街の景色。
着ている物は洋服の制服だけど、年期が入った日本刀はたぶんずっと愛用しているものだろうか・・・・。
それから、煙草。
武尊は煙草が大っ嫌いだ。
煙を吸うと咳がでる。
なのに斎藤が煙草をくわえる横顔は・・・・かっこいい・・・・・と思う自分は現金だと思った。
凛とした隙がない横顔・・・・・これは紛れもなく斎藤一・・・・。
「なんだ、武尊。」
「いえ、本当に斎藤さんなんだなぁ・・・って。」
思わずへへっと笑う。
「阿呆、余所見してないてちゃんと歩け。」
「は-い。」
斎藤さんだ 斎藤さんだ 斎藤さんだ 斎藤さんだ 斎藤さんだ
今までの悩みなど吹っ飛ぶぐらいに武尊の頭の中はそれだけでいっぱいになる。
だが、いつまでもすたすた歩き続ける斎藤に武尊は不安を覚えた。
(東京へ帰るって言ってたけどまさかこのまま歩いて帰るとか?!)
いや、斎藤さんならあり得ないことはない、と思い、それはちょっと・・・・と思った武尊が歩きで行くのか聞こうと思った時、ようやく斎藤が止まった。
そこは『横浜警察署』と看板が出ており馬車が止まっていた。
「おお!馬車・・・・。」
と、武尊が言いかけた時、門の前の警官が斎藤に敬礼した。
「藤田警部補、準備は出来ております。」
「ああ、俺は東京に戻るから署長によろしく伝えてくれ。」
「わかりました。」
「藤田・・・・?」
武尊が聞きなれぬ名前に、ぽよよ~んっと立っていると
「乗れ。」
っと斎藤が指示をした。
「え?私?」
と、武尊が言うと、
「阿呆、お前しかいないだろ。」
そう言われた。
(そう言えば、斎藤さんの口癖は『阿呆』だったな。何回『阿呆』と言われるか数えてみようかな。)
と、思えばおかしくて武尊は小さく笑った。
武尊は斎藤に追いつき並んで歩く。
「用がすんだから東京へ戻るとこだ。」
「え?東京なら四乃森さんと同じ陸蒸気で行けばいいんじゃないですか?」
「阿呆、イタチ娘と根暗男と同行出来るか。」
「根暗男・・・って・・・・。」
おい、それはいくらなんでも、と思いつつ口の悪さは変わらずか、なんてことを思いつつ武尊は横から斎藤をまじまじと見ながら歩いた。
以前、食事をおごってもらったとき初めて斎藤と歩いた。
その頃の斎藤は長髪に新撰組のだんだら羽織に二本差し。
その時の記憶が鮮明に甦る。
あまりにも記憶と違う姿、違う街の景色。
着ている物は洋服の制服だけど、年期が入った日本刀はたぶんずっと愛用しているものだろうか・・・・。
それから、煙草。
武尊は煙草が大っ嫌いだ。
煙を吸うと咳がでる。
なのに斎藤が煙草をくわえる横顔は・・・・かっこいい・・・・・と思う自分は現金だと思った。
凛とした隙がない横顔・・・・・これは紛れもなく斎藤一・・・・。
「なんだ、武尊。」
「いえ、本当に斎藤さんなんだなぁ・・・って。」
思わずへへっと笑う。
「阿呆、余所見してないてちゃんと歩け。」
「は-い。」
斎藤さんだ 斎藤さんだ 斎藤さんだ 斎藤さんだ 斎藤さんだ
今までの悩みなど吹っ飛ぶぐらいに武尊の頭の中はそれだけでいっぱいになる。
だが、いつまでもすたすた歩き続ける斎藤に武尊は不安を覚えた。
(東京へ帰るって言ってたけどまさかこのまま歩いて帰るとか?!)
いや、斎藤さんならあり得ないことはない、と思い、それはちょっと・・・・と思った武尊が歩きで行くのか聞こうと思った時、ようやく斎藤が止まった。
そこは『横浜警察署』と看板が出ており馬車が止まっていた。
「おお!馬車・・・・。」
と、武尊が言いかけた時、門の前の警官が斎藤に敬礼した。
「藤田警部補、準備は出来ております。」
「ああ、俺は東京に戻るから署長によろしく伝えてくれ。」
「わかりました。」
「藤田・・・・?」
武尊が聞きなれぬ名前に、ぽよよ~んっと立っていると
「乗れ。」
っと斎藤が指示をした。
「え?私?」
と、武尊が言うと、
「阿呆、お前しかいないだろ。」
そう言われた。
(そう言えば、斎藤さんの口癖は『阿呆』だったな。何回『阿呆』と言われるか数えてみようかな。)
と、思えばおかしくて武尊は小さく笑った。