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38.ザ・忍者 (蒼紫・夢主)
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穴が開くほどに自分を見る武尊の驚く様を見ながら蒼紫は話を続けた。
「だが時は明治になってはや十一年・・・・。幕末はすでに遠い昔だ・・・・・。御頭だった俺も今は葵屋で座禅を組む生活・・・。」
どこか遠くを見るような、
どこか寂しそうな、
そんな顔をする蒼紫に、
「四乃森さんはずっと御頭さんでいたかったんですか?」
と、聞く。
「兵どもが 夢の跡・・・。三百年続いた幕府もすでになく、御庭番衆も時代から消えてしまった今、ないものにすがっても仕方あるまい。それに・・・。」
(それに最後に残ったあいつらももういない・・・。)
「それに?」
「いや、・・・隠密御庭番衆は俺で最後だ、と。」
「でも操ちゃんも四乃森さんと同じ服きてるじゃないですか。最後の一人ではないんじゃないですか?」
「御庭番衆といえども、江戸城で任についた隠密御庭番衆は俺で最後だということだ。」
「では他の所には御庭番衆がいるんでしょ?操ちゃんがそうなんでしょ?」
「京都に京都探索方というのがある。だが、同じ御庭番衆でも江戸城警護の隠密御庭番衆とは違う。」
「そうなんですか・・・。」
「操は京都で翁の元で育てた。先代御頭の孫という立場で、操が男で、先代が生きていて世が世なら操も次期御頭となっていたであろうが、すでに明治の世、御庭番もない今、わざわざ危険にさらす必要もない。」
「翁さんは操ちゃんがそういう子だって知っているんですか?」
「あ、ああ。翁以下、元京都探索方の御庭番衆だ。」
と、蒼紫はさらっと言ってのけた。
目が点になる武尊。
「・・・・え、ええ~~っ!つまり皆さん全員忍者!?」
すでに武尊の頭はパニックになっている。
道理で翁さんも操ちゃんも、めちゃくちゃ体力があったり、歩くのがあんなに早かったりするわけか・・・。
「じゃ、じゃあ、別にさっきでもよかったじゃないですか、四乃森さんが御庭番衆だと言うことは。それに関しては京都探索方とかそうじゃないとか、関係ないじゃないですか。操ちゃんも御庭番衆なんでしょ。」
と、武尊が言うと、
「操は自分の力量を考えないでなんでも首を突っ込む傾向がある。世話好きなのは悪い事ではないが・・・精神的にも、御庭番衆としてもまだ未熟だ。御庭番自体がない今、操を危険から遠ざけて普通の娘として育てていくのが俺や翁、そして葵屋皆の願いだ。十六夜丸の名前がそこで出ていたら、また操が下手に首を突っ込みかねない。」
「なるほど・・。」
確かにまだ十六夜丸については少ししか分からない。
私だって、操ちゃんに何かあってはそれこそ取り返しがつかないと思う。
「だが時は明治になってはや十一年・・・・。幕末はすでに遠い昔だ・・・・・。御頭だった俺も今は葵屋で座禅を組む生活・・・。」
どこか遠くを見るような、
どこか寂しそうな、
そんな顔をする蒼紫に、
「四乃森さんはずっと御頭さんでいたかったんですか?」
と、聞く。
「兵どもが 夢の跡・・・。三百年続いた幕府もすでになく、御庭番衆も時代から消えてしまった今、ないものにすがっても仕方あるまい。それに・・・。」
(それに最後に残ったあいつらももういない・・・。)
「それに?」
「いや、・・・隠密御庭番衆は俺で最後だ、と。」
「でも操ちゃんも四乃森さんと同じ服きてるじゃないですか。最後の一人ではないんじゃないですか?」
「御庭番衆といえども、江戸城で任についた隠密御庭番衆は俺で最後だということだ。」
「では他の所には御庭番衆がいるんでしょ?操ちゃんがそうなんでしょ?」
「京都に京都探索方というのがある。だが、同じ御庭番衆でも江戸城警護の隠密御庭番衆とは違う。」
「そうなんですか・・・。」
「操は京都で翁の元で育てた。先代御頭の孫という立場で、操が男で、先代が生きていて世が世なら操も次期御頭となっていたであろうが、すでに明治の世、御庭番もない今、わざわざ危険にさらす必要もない。」
「翁さんは操ちゃんがそういう子だって知っているんですか?」
「あ、ああ。翁以下、元京都探索方の御庭番衆だ。」
と、蒼紫はさらっと言ってのけた。
目が点になる武尊。
「・・・・え、ええ~~っ!つまり皆さん全員忍者!?」
すでに武尊の頭はパニックになっている。
道理で翁さんも操ちゃんも、めちゃくちゃ体力があったり、歩くのがあんなに早かったりするわけか・・・。
「じゃ、じゃあ、別にさっきでもよかったじゃないですか、四乃森さんが御庭番衆だと言うことは。それに関しては京都探索方とかそうじゃないとか、関係ないじゃないですか。操ちゃんも御庭番衆なんでしょ。」
と、武尊が言うと、
「操は自分の力量を考えないでなんでも首を突っ込む傾向がある。世話好きなのは悪い事ではないが・・・精神的にも、御庭番衆としてもまだ未熟だ。御庭番自体がない今、操を危険から遠ざけて普通の娘として育てていくのが俺や翁、そして葵屋皆の願いだ。十六夜丸の名前がそこで出ていたら、また操が下手に首を突っ込みかねない。」
「なるほど・・。」
確かにまだ十六夜丸については少ししか分からない。
私だって、操ちゃんに何かあってはそれこそ取り返しがつかないと思う。