蒼紫の返事を聞いてやったね！と思っている武尊に蒼紫は



「・・・・・・・武尊、先日夜半何か事件があっただろう。」



と、聞いた。



「えっ。」



武尊は急に振られた話題に一瞬何のことだろうと思った。





蒼紫の耳はいい｡



日常の音でない音・・・、それがたとえかなり遠くでもあれだけの音だと蒼紫の耳には届いていた。



「アームストロング砲か？使われたのは｡」



武尊はその問いかけに『四乃森蒼紫』という人物に再び疑念を持った。



武術を修めていれば、それなりの強さがあるだろう。



仮に料亭の若旦那という身分の他に、何処かの道場の師範をやっていたとしても、一般人が音だけでそこまで限定出来るものであろうか。



（四乃森さんって・・いったい何者・・・・？）



今日こそは聞かねば・・・



「四乃森さん・・・、いったい四乃森さんって何者なのですか。答えによっては返答しかねます。」