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37.天気予報とチョコレ-ト (蒼紫・夢主・操)
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「ここなの。」
と、武尊が二人を先ほどの海岸へ連れてきた。
「よくこんな場所を知っていたな。」
と、蒼紫がここは外国人居留地なのにな、と感心して言う。
「いや、さっきたまたま歩いていたらいいなっと思っただけなんだけど。あはは。」
と、武尊が困ったように照れていった。
「うわ-、すごい、ずっと向こうまで潮が引いてるわ。」
と、操も喜ぶ。
武尊達が来た干潟はそんなに泥が多いわけでもなく砂がある程度混ざっていて歩いてもそんなに沈まない。
武尊は棒きれでカニの穴をつついたり、掘り返したりして遊び始めた。
そんな武尊を見て操は
「武尊さんって子供ねぇ。」
と、言いつつも足元の貝殻に形のいいものを見つけてからは貝殻探しに夢中になっている。
そんな二人を蒼紫は堤防の下の乾いた砂地に腰を下ろし見ていた。
「あ~あ、面白かった。」
武尊が蒼紫の方へ戻ってきて、少しだけ距離をおいて座った。
この間会った時から話はしやすくなったのだけれども、蒼紫から聞いた告白が武尊の心に残っている。
やはり気恥ずかしさの距離というのであろうか、意識してしまいその分だけ離れる。
武尊が座ると
「もういいのか。」
と、蒼紫が珍しくからかう様に言った。
「あ、四乃森さん、私の事、子ども扱いしてるでしょ。」
と、武尊が蒼紫のからかいに気が付いて答える。
「意外な面があったなと、感心していただけだ。」
「四乃森さんだって子供の時、こういう事、したでしょ?海がなかったら川とかで。」
「いや・・。」
と、武尊の言葉に否定の返事をする蒼紫。
「え・・?」
っと言った武尊の顔を見て、蒼紫はしまった、いらぬことを言ったと後悔した。
嘘でも肯定の返事をしておくべきだったと思った。
武尊も、どうしてここで否定の言葉が返ってくるかと、逆に返す言葉がない。
未来じゃあるまいし、DSとかプレステ漬けの子供と違ってこの時代の子供の遊びなんて自然の中じゃなかったかな、と思ったが、江戸末期は飢饉もあったと記憶する。
何年にあったかは覚えてないけど、食うにも事欠く時代にそんな余裕はなかったのかもしれない。
「すみません、なんかいけない事聞いてしまって・・・・。」
と、蒼紫にいやな事を思い出させたかもしれないと、小さくなる武尊を見て蒼紫は言った。
「気にするな、俺が自分で選んだ道だ。別に後悔はしていない。」
確かに遊んだ覚えはないが・・・、と蒼紫は自分の昔の姿を思い出す。
一瞬遠くを見るような目をした蒼紫を武尊は見逃さなかった。
「それにしても、いい天気ですね。」
と、なんとなく気まずかったので話題を変えるように武尊は言ってみた。
蒼紫は空を見上げると、
「嗚呼、そうだな。今日から三日ぐらいはいい天気になるな。」
と、言った。
「え?わかるんですか?四乃森さん?(気象衛星もないこの時代に?)」
と武尊が驚いて言うと蒼紫が
「雲の流れが教えてくれる。雲の流れを覚えるには少し知識を必要とするが・・・、そうだな、簡単な所で言えば夕焼けだと明日は晴れとかというのがある。武尊も聞いたことはないか。」
と言った。
天候は戦争の行方を左右する大事な要綱。
御庭番衆なら幼少より教わる事。
蒼紫にとって空の読みはたやすい。
「あ、あります。月に傘がかかったら翌日は雨とか・・・。」
「そうだ、そう言うのもあるな。先ほど三日は晴れると言ったが、その後はにわか雨が降るかもしれん、出かけるなら傘を持って行け。」
「わ、有難うございます。助かります-!」
武尊は蒼紫の博学に驚いた。
そして純粋に
「四乃森さん、今度私にも教えてくれますか?雲の流れとやらを。」
と言った。
蒼紫は好奇心で目を輝かせてる好いた女を目の前にしてどうしようかと少し思案する。
本来は御庭番衆でなければ伝えないところであるが、今となっては俺が最後・・・・。
民間でも伝わっている知識ぐらいならいいだろうと、それにそんな風に教えを請われると会う理由もできると、内心嬉しく思いながら、
「嗚呼、いいだろう。武尊の都合のいい時を連絡してくれ。」
と言った。
と、武尊が二人を先ほどの海岸へ連れてきた。
「よくこんな場所を知っていたな。」
と、蒼紫がここは外国人居留地なのにな、と感心して言う。
「いや、さっきたまたま歩いていたらいいなっと思っただけなんだけど。あはは。」
と、武尊が困ったように照れていった。
「うわ-、すごい、ずっと向こうまで潮が引いてるわ。」
と、操も喜ぶ。
武尊達が来た干潟はそんなに泥が多いわけでもなく砂がある程度混ざっていて歩いてもそんなに沈まない。
武尊は棒きれでカニの穴をつついたり、掘り返したりして遊び始めた。
そんな武尊を見て操は
「武尊さんって子供ねぇ。」
と、言いつつも足元の貝殻に形のいいものを見つけてからは貝殻探しに夢中になっている。
そんな二人を蒼紫は堤防の下の乾いた砂地に腰を下ろし見ていた。
「あ~あ、面白かった。」
武尊が蒼紫の方へ戻ってきて、少しだけ距離をおいて座った。
この間会った時から話はしやすくなったのだけれども、蒼紫から聞いた告白が武尊の心に残っている。
やはり気恥ずかしさの距離というのであろうか、意識してしまいその分だけ離れる。
武尊が座ると
「もういいのか。」
と、蒼紫が珍しくからかう様に言った。
「あ、四乃森さん、私の事、子ども扱いしてるでしょ。」
と、武尊が蒼紫のからかいに気が付いて答える。
「意外な面があったなと、感心していただけだ。」
「四乃森さんだって子供の時、こういう事、したでしょ?海がなかったら川とかで。」
「いや・・。」
と、武尊の言葉に否定の返事をする蒼紫。
「え・・?」
っと言った武尊の顔を見て、蒼紫はしまった、いらぬことを言ったと後悔した。
嘘でも肯定の返事をしておくべきだったと思った。
武尊も、どうしてここで否定の言葉が返ってくるかと、逆に返す言葉がない。
未来じゃあるまいし、DSとかプレステ漬けの子供と違ってこの時代の子供の遊びなんて自然の中じゃなかったかな、と思ったが、江戸末期は飢饉もあったと記憶する。
何年にあったかは覚えてないけど、食うにも事欠く時代にそんな余裕はなかったのかもしれない。
「すみません、なんかいけない事聞いてしまって・・・・。」
と、蒼紫にいやな事を思い出させたかもしれないと、小さくなる武尊を見て蒼紫は言った。
「気にするな、俺が自分で選んだ道だ。別に後悔はしていない。」
確かに遊んだ覚えはないが・・・、と蒼紫は自分の昔の姿を思い出す。
一瞬遠くを見るような目をした蒼紫を武尊は見逃さなかった。
「それにしても、いい天気ですね。」
と、なんとなく気まずかったので話題を変えるように武尊は言ってみた。
蒼紫は空を見上げると、
「嗚呼、そうだな。今日から三日ぐらいはいい天気になるな。」
と、言った。
「え?わかるんですか?四乃森さん?(気象衛星もないこの時代に?)」
と武尊が驚いて言うと蒼紫が
「雲の流れが教えてくれる。雲の流れを覚えるには少し知識を必要とするが・・・、そうだな、簡単な所で言えば夕焼けだと明日は晴れとかというのがある。武尊も聞いたことはないか。」
と言った。
天候は戦争の行方を左右する大事な要綱。
御庭番衆なら幼少より教わる事。
蒼紫にとって空の読みはたやすい。
「あ、あります。月に傘がかかったら翌日は雨とか・・・。」
「そうだ、そう言うのもあるな。先ほど三日は晴れると言ったが、その後はにわか雨が降るかもしれん、出かけるなら傘を持って行け。」
「わ、有難うございます。助かります-!」
武尊は蒼紫の博学に驚いた。
そして純粋に
「四乃森さん、今度私にも教えてくれますか?雲の流れとやらを。」
と言った。
蒼紫は好奇心で目を輝かせてる好いた女を目の前にしてどうしようかと少し思案する。
本来は御庭番衆でなければ伝えないところであるが、今となっては俺が最後・・・・。
民間でも伝わっている知識ぐらいならいいだろうと、それにそんな風に教えを請われると会う理由もできると、内心嬉しく思いながら、
「嗚呼、いいだろう。武尊の都合のいい時を連絡してくれ。」
と言った。