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35.Kaffee(カフェ)につられて (外国人紳士・夢主・張)
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時間帯のせいなのかわからないが武尊はほとんど外国人とすれ違うことなく海岸についた。
人影がない海岸は引き潮だった。
船が付く港はどうやらもっと向こうでここは小さな干潟になっている。
が、手前の堤防の上で見覚えのある人物が横たわっているのが見えた。
(張!?)
最近見ないと思ったらこんな所で何をしているんだろうと、武尊は驚いた。
武尊は近寄って名前を呼ぶと張は武尊の声に反応し、だるそうに顔を向けた。
「なんや・・・、武尊やないか・・・。」
「うわっ、ごめん。もしかして昼寝の最中だった?」
「ま、そうとも言うわ・・・で、こんな所で何してんのや。」
「それはこっちが言うことだよ、張。しばらく見ないと思ったらこんなとこで何をしてるの?」
「わいが好きでこんなとこおるわけないやろ、旦那や、旦那。」
「斎藤さんがこんな所で寝てろと・・・・?」
「あ?んなわけないやろ!」
と、張は武尊のボケに突っ込むが、はたと武尊の顔をじっと見る。
その視線に気が付いた武尊は
「張、ど、どうかした?」
と、ちょっとドキドキして聞く。
「いや、顔色は悪くないんちゃうかと思ってな。旦那が武尊は熱出して起き上がれへん言うとったさかい。わいもそれ聞いてちょっと心配してんねん。」
と張は言った。
「あ・・・うん、もう大丈夫。あの日は本当にゴメン、仕事一杯あったのに。」
と、武尊は手を合わせて張に謝った。
「ほんまや、あの日は朝から書類やって時間が来たら現場行って検証して休憩なしで帰って書類やっとったら、川路が来てわけわからんこと言いおった。ほんで書類、また一からやり直しや言うて、ほんま、むかつくほどえらい日やったわ。」
と、張がわざと武尊にあてつけるように言う。
「わかったから、張、本当にゴメン!」
と、武尊は平謝り。
斎藤さんでさえ、あんな様子だったんだもん、大変だったのはよくわかるよ、張~!
と思っていると、張が
「せやけどな、武尊。旦那はまだあきらめたわけではあらへんで・・・・。」
と、少し声を落とす様に言った。
「え?どういう事?」
と、武尊驚いて聞くと
「夜会の襲撃犯は一応捕まえたちゅうけど黒幕はまだ他におるちゅうのが旦那の見解や。そやないと、あの大量の武器を持つ意味がわからへんと。ほんで旦那はわいに、あの倉庫の武器を引き続き見張る様に言うたんや。ほんで夜はずっと見てんねんけどな、昼はこないに寝てるわけや。ここは外国人居留地で、倉庫に近い割にほとんど人が通らんさかい、寝るには丁度ええ場所なんや。」
「なるほどね。」
と、武尊は周りを見回す。
まだ明治初期、邦人は好き好んでこんな所来ないわな・・・、と武尊は思った。
「なにより、海軍の奴等がおらんちゅうのがええ。」
「確かにね。」
と、武尊は辺りを見回し張に同意する。
「ほな、武尊。」
と、張が切り出す。
「ん、なあに?」
「わい、一人やとおもろうないねん、なんかしゃべっとらんと死にそうや-!」
と、言って張が急に武尊に抱きつこうとした。
げっ!何?
と、思った瞬間武尊はとっさに避けると張は土手からどてっと落ちた。
「何すんねん!武尊。落ちてもうたやんか。」
と、張が言うと武尊も
「張こそ急に何!」
と焦る武尊に張は武尊を一寸見たあと、すまし顔で
「冗談もわからんとはつまらんやっちゃ。」
と、言った。
「冗談でもびっくりするわ!」
と武尊が言うと、
「なら冗談やなかったらええんか・・・・武尊、・・・わいにしとき。」
と、急に真面目な顔で張が言った。
「え?」
面食らった顔をする武尊を見て張はふっ、と笑うと
「いや、なんでもないさかい。なあ武尊、飯につきおうてや。わい、ほんま、喋らんともたんわ。」
といつもの張の口調に戻ったのを武尊は聞いて、
「ま、いいけど。」
と、言うと、張は
「なんや、先輩に対してその口の効き様は。だれや、こないだ休んで。わいらえらい目に遭うとったんやで~!」
と、武尊の頭を両こぶしでぐりぐりした。
「わ、わるかった~!張~!行く、いや、一緒に行かせていただきますから~!いたあああああ~い!!」
ということで、武尊の海を見る予定は張の御飯に付き合う事に変更された。
人影がない海岸は引き潮だった。
船が付く港はどうやらもっと向こうでここは小さな干潟になっている。
が、手前の堤防の上で見覚えのある人物が横たわっているのが見えた。
(張!?)
最近見ないと思ったらこんな所で何をしているんだろうと、武尊は驚いた。
武尊は近寄って名前を呼ぶと張は武尊の声に反応し、だるそうに顔を向けた。
「なんや・・・、武尊やないか・・・。」
「うわっ、ごめん。もしかして昼寝の最中だった?」
「ま、そうとも言うわ・・・で、こんな所で何してんのや。」
「それはこっちが言うことだよ、張。しばらく見ないと思ったらこんなとこで何をしてるの?」
「わいが好きでこんなとこおるわけないやろ、旦那や、旦那。」
「斎藤さんがこんな所で寝てろと・・・・?」
「あ?んなわけないやろ!」
と、張は武尊のボケに突っ込むが、はたと武尊の顔をじっと見る。
その視線に気が付いた武尊は
「張、ど、どうかした?」
と、ちょっとドキドキして聞く。
「いや、顔色は悪くないんちゃうかと思ってな。旦那が武尊は熱出して起き上がれへん言うとったさかい。わいもそれ聞いてちょっと心配してんねん。」
と張は言った。
「あ・・・うん、もう大丈夫。あの日は本当にゴメン、仕事一杯あったのに。」
と、武尊は手を合わせて張に謝った。
「ほんまや、あの日は朝から書類やって時間が来たら現場行って検証して休憩なしで帰って書類やっとったら、川路が来てわけわからんこと言いおった。ほんで書類、また一からやり直しや言うて、ほんま、むかつくほどえらい日やったわ。」
と、張がわざと武尊にあてつけるように言う。
「わかったから、張、本当にゴメン!」
と、武尊は平謝り。
斎藤さんでさえ、あんな様子だったんだもん、大変だったのはよくわかるよ、張~!
と思っていると、張が
「せやけどな、武尊。旦那はまだあきらめたわけではあらへんで・・・・。」
と、少し声を落とす様に言った。
「え?どういう事?」
と、武尊驚いて聞くと
「夜会の襲撃犯は一応捕まえたちゅうけど黒幕はまだ他におるちゅうのが旦那の見解や。そやないと、あの大量の武器を持つ意味がわからへんと。ほんで旦那はわいに、あの倉庫の武器を引き続き見張る様に言うたんや。ほんで夜はずっと見てんねんけどな、昼はこないに寝てるわけや。ここは外国人居留地で、倉庫に近い割にほとんど人が通らんさかい、寝るには丁度ええ場所なんや。」
「なるほどね。」
と、武尊は周りを見回す。
まだ明治初期、邦人は好き好んでこんな所来ないわな・・・、と武尊は思った。
「なにより、海軍の奴等がおらんちゅうのがええ。」
「確かにね。」
と、武尊は辺りを見回し張に同意する。
「ほな、武尊。」
と、張が切り出す。
「ん、なあに?」
「わい、一人やとおもろうないねん、なんかしゃべっとらんと死にそうや-!」
と、言って張が急に武尊に抱きつこうとした。
げっ!何?
と、思った瞬間武尊はとっさに避けると張は土手からどてっと落ちた。
「何すんねん!武尊。落ちてもうたやんか。」
と、張が言うと武尊も
「張こそ急に何!」
と焦る武尊に張は武尊を一寸見たあと、すまし顔で
「冗談もわからんとはつまらんやっちゃ。」
と、言った。
「冗談でもびっくりするわ!」
と武尊が言うと、
「なら冗談やなかったらええんか・・・・武尊、・・・わいにしとき。」
と、急に真面目な顔で張が言った。
「え?」
面食らった顔をする武尊を見て張はふっ、と笑うと
「いや、なんでもないさかい。なあ武尊、飯につきおうてや。わい、ほんま、喋らんともたんわ。」
といつもの張の口調に戻ったのを武尊は聞いて、
「ま、いいけど。」
と、言うと、張は
「なんや、先輩に対してその口の効き様は。だれや、こないだ休んで。わいらえらい目に遭うとったんやで~!」
と、武尊の頭を両こぶしでぐりぐりした。
「わ、わるかった~!張~!行く、いや、一緒に行かせていただきますから~!いたあああああ~い!!」
ということで、武尊の海を見る予定は張の御飯に付き合う事に変更された。