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33.どちらが強い? (斎藤・夢主)
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夜会の訂正書類が終わったら珍しく何もすることがなかった。
まあ、その間に明日夜の出発の準備とか整えればいいのだが斎藤は相変わらず机で肘をついて煙草を吸っている。
「あ~~、こんなに時間があるときに川路はいないんだから!」
武尊ソファ-から窓の外を見ながらぶーたれて言った。
無事警護が終わったら、兄のことについて話してくれるという約束を川路をしていたのに川路は書類を持って内務省へ行ってしまった。
(ま、川路は忙しくて警視庁にはほとんどいることがないっていうのは知っているんだけども。)
斎藤は先ほどから決して呆けているわけではなかった。
武尊を十六夜丸に変えるという方法・・・。
それについて考えられることがあったからだ。
それを思うと、つい、考え事にはまってしまう。
「武尊。」
斎藤が武尊を呼ぶ。
「はい?」
と、武尊が振り向いた。
「十六夜丸になる時に飲んだという薬について詳しく話せ。」
と、斎藤は聞いた。
「え?どうしたんですか?今頃。ええと、詳しくっていうほどでもないんですけど、杯一杯程度の赤くてどろどろしてものすごく変な臭いの液体でした。あ、蛇の血と漢方薬で出来ているって言ってましたけど、本当、血の味と臭いでもう、最悪!斎藤さんにはきっと飲めないと思いますよ。」
と、最後の方は斎藤を挑発するように笑って武尊は言った。
(やはりな・・・・他に気付く奴がいなければいいんだが・・・・。)
確証がないもののかなりきわどい方法に斎藤は不安を感じる。
斎藤は目の前の無邪気に自分を見ている武尊に十六夜丸の姿を思い出し重ねた。
(俺の本気を見たことがない・・・・・か。)
武尊、俺が本気で刀を振るったのはもう一人のお前なのにな。
武尊の目には決して映ることのない本気の斎藤。
もし、昔のままのあいつが出て来たら川路の命なんて紙きれ同然に切り捨てられてしまうな。
などという事を考えてしまう。
(ま、させはしないがな・・・・。)
十六夜丸は危険だ。
あいつは武尊の意志とは関係なく、なぜか他人の意で動く。
二度と武尊を十六夜丸にさせないためにも川路の話から何か手がかりがつかめるといいのだが・・。
と斎藤は考えていた。
それから斎藤は、
「武尊、蘭丸という名前は誰の名なんだ。」
また昔の事を言われて、え?っと思う武尊。
それでも、
「兄の妹の名だと言ってました。でも本当は”蘭子”だったみたいです。でもどうして今になってそんな事を?」
「いや・・・なんとなくだ。」
武尊の兄は己の復讐の為に武尊を使っていたというが・・・、なぜ妹の存在がなかったのか?
出て行ったのか?いや、それならば武尊の話からする兄の性格では草の根を分けてでも探すなりしているはずだ。
ではすでに死んでいたのか・・・。
そう考えるのが筋だな。
川路から武尊の兄について詳しいことがわかったら妹の方も調べてみるか、そこに何か根本的な事がありそうな気がする。
と考えていた時武尊が、
「明日、島へ出発して抜刀斎さんが人質を救出したら、四乃森さんが迎えに来ちゃいますね・・・。」
と、少し寂しそうに言った。
まあ、その間に明日夜の出発の準備とか整えればいいのだが斎藤は相変わらず机で肘をついて煙草を吸っている。
「あ~~、こんなに時間があるときに川路はいないんだから!」
武尊ソファ-から窓の外を見ながらぶーたれて言った。
無事警護が終わったら、兄のことについて話してくれるという約束を川路をしていたのに川路は書類を持って内務省へ行ってしまった。
(ま、川路は忙しくて警視庁にはほとんどいることがないっていうのは知っているんだけども。)
斎藤は先ほどから決して呆けているわけではなかった。
武尊を十六夜丸に変えるという方法・・・。
それについて考えられることがあったからだ。
それを思うと、つい、考え事にはまってしまう。
「武尊。」
斎藤が武尊を呼ぶ。
「はい?」
と、武尊が振り向いた。
「十六夜丸になる時に飲んだという薬について詳しく話せ。」
と、斎藤は聞いた。
「え?どうしたんですか?今頃。ええと、詳しくっていうほどでもないんですけど、杯一杯程度の赤くてどろどろしてものすごく変な臭いの液体でした。あ、蛇の血と漢方薬で出来ているって言ってましたけど、本当、血の味と臭いでもう、最悪!斎藤さんにはきっと飲めないと思いますよ。」
と、最後の方は斎藤を挑発するように笑って武尊は言った。
(やはりな・・・・他に気付く奴がいなければいいんだが・・・・。)
確証がないもののかなりきわどい方法に斎藤は不安を感じる。
斎藤は目の前の無邪気に自分を見ている武尊に十六夜丸の姿を思い出し重ねた。
(俺の本気を見たことがない・・・・・か。)
武尊、俺が本気で刀を振るったのはもう一人のお前なのにな。
武尊の目には決して映ることのない本気の斎藤。
もし、昔のままのあいつが出て来たら川路の命なんて紙きれ同然に切り捨てられてしまうな。
などという事を考えてしまう。
(ま、させはしないがな・・・・。)
十六夜丸は危険だ。
あいつは武尊の意志とは関係なく、なぜか他人の意で動く。
二度と武尊を十六夜丸にさせないためにも川路の話から何か手がかりがつかめるといいのだが・・。
と斎藤は考えていた。
それから斎藤は、
「武尊、蘭丸という名前は誰の名なんだ。」
また昔の事を言われて、え?っと思う武尊。
それでも、
「兄の妹の名だと言ってました。でも本当は”蘭子”だったみたいです。でもどうして今になってそんな事を?」
「いや・・・なんとなくだ。」
武尊の兄は己の復讐の為に武尊を使っていたというが・・・、なぜ妹の存在がなかったのか?
出て行ったのか?いや、それならば武尊の話からする兄の性格では草の根を分けてでも探すなりしているはずだ。
ではすでに死んでいたのか・・・。
そう考えるのが筋だな。
川路から武尊の兄について詳しいことがわかったら妹の方も調べてみるか、そこに何か根本的な事がありそうな気がする。
と考えていた時武尊が、
「明日、島へ出発して抜刀斎さんが人質を救出したら、四乃森さんが迎えに来ちゃいますね・・・。」
と、少し寂しそうに言った。