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32.斎藤の起し方 (斎藤・夢主・川路)
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もっと武尊がびっくりしたのは斎藤が箸を受け取りそのまま五個ぐらい立て続けに食べたことである。
そんな時、ノックがして、斎藤がどうぞと言う前に入って来た男が一人。
そんなことができるのは斎藤の上司ぐらいで・・・。
川路は朝から机の上に載っているカボチャの重箱と斎藤と武尊をいぶかしげに見ながら、
「斎藤、書類は出来たのか。」
と言った。
斎藤は
「ああ、何とかあんたの言う様に帳尻を合わせてやったぞ・・。まったく・・・・、くだらん。」
と、斎藤は急に不機嫌になって川路を睨んだ。
昨日仕事を休んだ武尊には状況が分からず二人の顔を交互に見た。
「どういうこと?」
と、武尊が言うと、
「上から昨日の一昨日の夜会の事件の捜査については一切警察は介入するなという達しがあった。そして今日これから内務省に提出する書類についてはそれなりに手直しが必要になったという事だ。」
と、川路が言った。
「そんな!じゃあ、あんた(川路)が狙われたこととか私が撃ったこととかってどうなったの?」
と、武尊が聞くと
「館内の件についての書類は海軍が作成するそうだ。」
との答え。
「それっておかしいじゃない!」
と武尊が思わず机をバンっとたたきながら声を荒げると、
「嗚呼。」
と、斎藤が吐き捨てる様に言った。
その返事を聞いて武尊ははっとした。
昨日、そのことで一番苦しんだのはきっと斎藤さんだったのだと。
悪即斬を信念とするこの男にとって自らの手で虚偽の書類を作成しなければならなかった事。
でも、何故?
それは斎藤にとって絶対譲れない一線のはずなのに・・・・・・。
だからか、あの信じられないほど積み上げられた煙草の吸殻の理由はこれだったんだ。
どんなに苦悩したことだろう。
しかも一晩で仕上げろなんて!
そう考えると武尊は意味不明のことを言う川路の上司に対して物凄い憤りを覚えるのが分かった。
これが明治政府というものの正体なのか?
だけど斎藤さんの気持ちを思えば自分の怒りなんて大したことじゃない。
そして川路もそんな書類を作れと言われ提出するのはどんな気持ちだろう。
少なくとも正しい国の未来の為、と、警察制度を作り身を粉にして働いていることは武尊も斎藤から聞いて知った。
斎藤は川路がそういう男だと知っているから虚偽の書類の作成も引き受けたんだと武尊は理解した。
武尊は急に川路が気の毒になった。
「川路さん。」
武尊に『さん』付けで呼ばれて思わず、ン?と武尊の方に向く川路。
そのタイミングで武尊に
「あ~ん。」
と言われ思わず口を開いたところにすかさず武尊が川路にカボチャを突っ込む。
「ンゴ・・どういうつもりだ!」
とカボチャを口の中に入れたままモゴモゴ言ってもよく聞こえない。
武尊は
「川路さんも、そんなに血圧あげると病気になりますよ・・・・。だからカボチャでも食べて下さい。」
と言って少しだけ川路を労わる様に笑った。
そんな時、ノックがして、斎藤がどうぞと言う前に入って来た男が一人。
そんなことができるのは斎藤の上司ぐらいで・・・。
川路は朝から机の上に載っているカボチャの重箱と斎藤と武尊をいぶかしげに見ながら、
「斎藤、書類は出来たのか。」
と言った。
斎藤は
「ああ、何とかあんたの言う様に帳尻を合わせてやったぞ・・。まったく・・・・、くだらん。」
と、斎藤は急に不機嫌になって川路を睨んだ。
昨日仕事を休んだ武尊には状況が分からず二人の顔を交互に見た。
「どういうこと?」
と、武尊が言うと、
「上から昨日の一昨日の夜会の事件の捜査については一切警察は介入するなという達しがあった。そして今日これから内務省に提出する書類についてはそれなりに手直しが必要になったという事だ。」
と、川路が言った。
「そんな!じゃあ、あんた(川路)が狙われたこととか私が撃ったこととかってどうなったの?」
と、武尊が聞くと
「館内の件についての書類は海軍が作成するそうだ。」
との答え。
「それっておかしいじゃない!」
と武尊が思わず机をバンっとたたきながら声を荒げると、
「嗚呼。」
と、斎藤が吐き捨てる様に言った。
その返事を聞いて武尊ははっとした。
昨日、そのことで一番苦しんだのはきっと斎藤さんだったのだと。
悪即斬を信念とするこの男にとって自らの手で虚偽の書類を作成しなければならなかった事。
でも、何故?
それは斎藤にとって絶対譲れない一線のはずなのに・・・・・・。
だからか、あの信じられないほど積み上げられた煙草の吸殻の理由はこれだったんだ。
どんなに苦悩したことだろう。
しかも一晩で仕上げろなんて!
そう考えると武尊は意味不明のことを言う川路の上司に対して物凄い憤りを覚えるのが分かった。
これが明治政府というものの正体なのか?
だけど斎藤さんの気持ちを思えば自分の怒りなんて大したことじゃない。
そして川路もそんな書類を作れと言われ提出するのはどんな気持ちだろう。
少なくとも正しい国の未来の為、と、警察制度を作り身を粉にして働いていることは武尊も斎藤から聞いて知った。
斎藤は川路がそういう男だと知っているから虚偽の書類の作成も引き受けたんだと武尊は理解した。
武尊は急に川路が気の毒になった。
「川路さん。」
武尊に『さん』付けで呼ばれて思わず、ン?と武尊の方に向く川路。
そのタイミングで武尊に
「あ~ん。」
と言われ思わず口を開いたところにすかさず武尊が川路にカボチャを突っ込む。
「ンゴ・・どういうつもりだ!」
とカボチャを口の中に入れたままモゴモゴ言ってもよく聞こえない。
武尊は
「川路さんも、そんなに血圧あげると病気になりますよ・・・・。だからカボチャでも食べて下さい。」
と言って少しだけ川路を労わる様に笑った。