※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
31.黒幕の影 (斎藤・張・川路・夢主・時尾)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「私は納得がいきませんぞ!」
そう、こめかみに青筋を立てて怒号したのは他でもない、川路警視総監だった。
大久保の死後、内務卿を継いだ目の前の男・・伊藤博文から、昨日の夜会の事件の解明に警察が介入するのを許さずという通知を受けたからだった。
「これは陸・海軍と内務省の会議で決定された事項である。」
「何故ですか、伊藤卿。志々雄の時のようにこれは明治政府に対する反乱の前兆かもしれんのですぞ!」
「いいか、川路警視総監。海軍の言い分によると先日事件に関与したものの調書を取った所、これは彼らの個人に対する私的な計画という事だそうだ。処分については海軍の方で行う、つまり、一切口出しは無用ということだ。」
「いいですか、例え奴らの狙いが私だったとしてもですよ、今回一つ間違えば一般人の御夫人方にも犠牲が出る所だったんですぞ!それなのに軍内の出来事で終わらせるおつもりなのですか!それに押収した改造型アームストロング砲の入手についてはどう説明されるんですか!」
伊藤は自分の話に首を素直に縦に振らない川路に少しうんざりし、
「納得出来なくてもこれは決定事項として今後行動してくれ。これは私からの命令である。」
と言い、見送りはいい、と言い残し川路の部屋を後にした。
「ぬぅぅぅぅ・・・・・。」
伊藤が去ってからも、自室で唸る川路。
東京警視庁は内務省直轄の組織。
命令と言われたからには川路には出す手がない。
書類に飽きた張が休憩がてら窓の外を見降ろしていると
「あれはどこぞのお大臣や、えらそうな恰好をしとるのぅ。」
と言う。
斎藤は相も変わらず書類から目を離さず
「あれはお前らが殺した大久保の後釜だ。伊藤という長州出身の奴だ。」
「また、めんどくさそうな奴みたいやな。」
と張が耳をほじほじしながら言うと斎藤は呆れて
「・・・・・一体誰の所為でこうなったと思っているんだ。」
と言った。
伊藤を迎えに来た馬車の中には人が一人乗っていた。
「伊藤卿、警察の方はこれで引いてくれるんでしょうね。」
と、その男は言った。
そう、こめかみに青筋を立てて怒号したのは他でもない、川路警視総監だった。
大久保の死後、内務卿を継いだ目の前の男・・伊藤博文から、昨日の夜会の事件の解明に警察が介入するのを許さずという通知を受けたからだった。
「これは陸・海軍と内務省の会議で決定された事項である。」
「何故ですか、伊藤卿。志々雄の時のようにこれは明治政府に対する反乱の前兆かもしれんのですぞ!」
「いいか、川路警視総監。海軍の言い分によると先日事件に関与したものの調書を取った所、これは彼らの個人に対する私的な計画という事だそうだ。処分については海軍の方で行う、つまり、一切口出しは無用ということだ。」
「いいですか、例え奴らの狙いが私だったとしてもですよ、今回一つ間違えば一般人の御夫人方にも犠牲が出る所だったんですぞ!それなのに軍内の出来事で終わらせるおつもりなのですか!それに押収した改造型アームストロング砲の入手についてはどう説明されるんですか!」
伊藤は自分の話に首を素直に縦に振らない川路に少しうんざりし、
「納得出来なくてもこれは決定事項として今後行動してくれ。これは私からの命令である。」
と言い、見送りはいい、と言い残し川路の部屋を後にした。
「ぬぅぅぅぅ・・・・・。」
伊藤が去ってからも、自室で唸る川路。
東京警視庁は内務省直轄の組織。
命令と言われたからには川路には出す手がない。
書類に飽きた張が休憩がてら窓の外を見降ろしていると
「あれはどこぞのお大臣や、えらそうな恰好をしとるのぅ。」
と言う。
斎藤は相も変わらず書類から目を離さず
「あれはお前らが殺した大久保の後釜だ。伊藤という長州出身の奴だ。」
「また、めんどくさそうな奴みたいやな。」
と張が耳をほじほじしながら言うと斎藤は呆れて
「・・・・・一体誰の所為でこうなったと思っているんだ。」
と言った。
伊藤を迎えに来た馬車の中には人が一人乗っていた。
「伊藤卿、警察の方はこれで引いてくれるんでしょうね。」
と、その男は言った。