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9.闇の間から覗く視線 (比古・夢主・翁・お近・十六夜丸・操)
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武尊を再びこの時代に連れてきた十六夜丸。
身を投げた武尊の命を救ったのは良かったが前回武尊を未来に飛ばした時のダメージが大きすぎて前回と同じ時代に引き戻すだけの力がなかった。
十一年の誤差、それが結果的に十六夜丸の運命を狂わせることになるがそれはまた後のお話。
会津で依り代を未来へ送り飛ばした後、依り代を支配するための薬が十六夜丸の知らぬ間に比古の手に渡ってしまっていた。
それも十六夜丸にとって大きな誤算だった。
薬は使い方が分かっている呪者が持っていないと武尊が死んだ後、十六夜丸はこの世に出てくることが出来ないのである。
武尊の兄・・市彦はその薬が武尊にしか効かないと思っているがそれは武尊が生きている間に限っての事。
使用中の依り代が死んだら次の依り代を選べばいいだけだ。ただ、その依り代が死なない限り次にいけないというだけ。
ともあれ、武尊が比古の元を離れて十六夜丸は安堵していた。
比古の近くではなんか調子が出ないのだ。
武尊に対する気持ちも気に入らなかった。
(武尊は俺のものだ・・。)
早く喰らいたいと願う。
先ほど武尊が座禅を組んでいた時、丹田を巡った”気”が手から放出されたのにも十六夜丸は驚いた。
(あれは霊力・・・。大した修行もしてないのに使えるのか?あるいは偶然に覚醒したか・・だな。)
修行もしていない素人が気を放出し続けるとやがて死に至る。
人は何かしらの”気”で体内を満たしていないと生きていられないのだ。
精神力の強さが”気”の量と強さを決める。
やる気に満たされるというが、そう言う時は本当にやる気という気が体内に満ちているのだ。
やる気ぐらいは大抵の人間も感じることが出来る。
十六夜丸の糧は武尊の気。
武尊が特別(特別に美味い)な気を持っているのは分かっているが先程の青い気は何だったのか。
無駄に”気”を放出して死期を早めてもらっては困ると十六夜丸は思ったのだ。