ブクブクブクブク・・・・・・。






一時間近く泣いていた武尊はその後こうやって川に頭ごと突っ込んで顔を冷やしていた。


比古の着物の胸の部分が川の水に浸したようにビショビショになるぐらい泣いた武尊の目がそれはもう、腫れて・・・・。


さすがにそれくらい泣くと泣くことに疲れ果てて気を抜いたら沈みそうになるぐらいだ。





少し腫れが引いて小屋へ帰った二人だったが武尊が口も利けないくらい疲労していたのが分かっていた比古もあえて話しかけることはしなかった。




小屋について武尊は


「比古さん・・・すみません・・・。少し寝てもいいですか？」


と聞いた。



「ああ、安心してゆっくり休め｡」



と比古は静かに武尊の頭を撫でてやった。



まだ昼前だったが、お日様を浴びてふかふかの布団に突っ伏した武尊はそのまま眠りについた。





「さて、、と、だ。これからどうするのが一番いいのか・・・。」




比古は定位置にドカッっと腰を据えると万寿をくいっとあおった。






未来についてはよくわからんが、ともかく武尊にはまだ謎は多い。




今は泣き疲れてぶっ倒れているが、自らの力で武尊の心を縛り付ける枷を外せない事には、こいつはいつまでもそれにとらわれ続け、事あるごとに自らの命を消したがる・・・・だろうな。




まるであのバカ弟子に少し似ている？か。




フン｡





寝ている武尊の方を見る。





危険だが・・・賭けてみるか｡