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3.陶芸家の家 (比古・夢主)
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「ちょっとそこに立ってろ。」
そう言って比古は武尊を表に立たせると小屋の中に入ると手桶にお湯を入れて持ってきた。
「ほらよ、かけてやるから体洗え。」
「すみません・・・。」
雨とお湯とが武尊に降り注ぐ。
(あったかーい・・・・。)
それでもお湯の暖かさが気持ちよかった。
小屋の中で手ぬぐいを借り体を拭う。
(ん?)
視線を感じる。
振り返ると比古がこっちを見ている。
「ちょ、何見てるんですか!」
武尊が赤くなって言うと
「すっ裸でうろつこうとしてた奴が何言ってやがる。」
比古はからかう様に言った。
そりゃ、さっきまでは死んだ後の自分の体がどうなろうと構わなかったからそう思ったけど。
ガン見されれば恥ずかしいわな・・・。
「その傷どうした。」
「ああ・・・これですか?たぶん撃たれたのかと。」
武尊は肩の傷を見ながら答えた。
裸ということは服は消えちゃったんだろうと武尊は思ったけど傷口の保護テープもなくなるなんて・・と思っていると、
「たぶん?」
と、いぶかしい顔をして比古が言った。
「そんな大きな怪我なのに『たぶん』なのか?」
「ええ・・話せば長い話になりますので・・っ・・っへっくしょん!」
武尊は更に大きいくしゃみをした。
濡れた後の裸は流石に冷える。
ぶるぶると急に寒気がし始めた。
「いつまでも突っ立ってないでこっちへ来い。」
比古は囲炉裏の方へ武尊を手招きした。
「失礼しま・・す。」
今更ながらと思いながら他人の家にお邪魔するので自然にそう声が出る。
比古との向かいに正座して座っていると
「・・・・なんかそうしていると怒られて座らされているみたいだな。」
本当にそんな感じだと武尊もそう思う。
囲炉裏に面した前は暖かいが背中が寒い。
いきなり貸してくれというのも何だが一応聞いてみる。
「すみません、何か着替えがあったら貸していただきたいのですが。」
「一枚あるが生憎今朝洗濯して乾いてない。」
「はい。すみません。」
白いマントは雨の所為で水がしたたり落ちている。
「寒いのならこっちへ来い。」
「え?」
「ガキじゃああるまいし、今更隠すものもないだろう。」
(そんな事言われても!全部見られたからっていっても、はいそうですかと、そう簡単に男の人の近くに行けるか!私はまだ彼氏もいないんだぞ!)
と思った武尊だったが、そう言えば自分はもう人ではなかったんだとシュンと俯いた。
赤くなったり絶望感全開にしたりと忙しい女だなと思いつつ、
「風邪でも引かれちゃ、後が面倒なんだよ。」
と、比古は立ち上がると武尊の横に立った。
武尊は比古を見上げた。
目が合った瞬間、比古は武尊を抱き上げた。
「ちょ、あの、え、・・・。」
「手間かけさせんじゃねぇ。」
間近で凄まれて武尊は何も言えなくなってしまった。
元の位置に戻ると比古は座った。
「ほらよ。」
胡坐をかいた中に武尊を座らせ後ろから体重がかからない用に武尊に覆いかぶさる。
「冷たいな。」
こんなに冷たくなったのなら寒いのも当たり前か。
手を握ってやるとこっちはもっと冷たい。
「あの・・・。」
「何だ。」
比古と目が合う。
何の欲もなくただ、温めようとしてくれているのがわかる。
「いえ、、、すみません。・・・ありがとうございます。」
武尊はそういうのが精一杯であった。
体が温まってくると眠気が差してきた。
(そういえば今日は本当にいろんなことがあった。眠い・・さすがに疲れた・・・ちょっとだけこのまま・・。)
「ん?」
武尊の首がカクっと落ちた。
「寝たのか。」
比古は武尊を自分の方へ引き寄せ、その寝顔をまじまじと見て武尊の顔の傷を指でやさしくなぞった。
「薄くなったが残っているな。・・・・まったくお前は不思議な奴だな。俺をこんな気持ちにさせるなんてな。十三年ぶりの奇跡か?」
比古は武尊に湧き上がってくる気持ちを感じながら少し楽しそうに酒をあおった。
そう言って比古は武尊を表に立たせると小屋の中に入ると手桶にお湯を入れて持ってきた。
「ほらよ、かけてやるから体洗え。」
「すみません・・・。」
雨とお湯とが武尊に降り注ぐ。
(あったかーい・・・・。)
それでもお湯の暖かさが気持ちよかった。
小屋の中で手ぬぐいを借り体を拭う。
(ん?)
視線を感じる。
振り返ると比古がこっちを見ている。
「ちょ、何見てるんですか!」
武尊が赤くなって言うと
「すっ裸でうろつこうとしてた奴が何言ってやがる。」
比古はからかう様に言った。
そりゃ、さっきまでは死んだ後の自分の体がどうなろうと構わなかったからそう思ったけど。
ガン見されれば恥ずかしいわな・・・。
「その傷どうした。」
「ああ・・・これですか?たぶん撃たれたのかと。」
武尊は肩の傷を見ながら答えた。
裸ということは服は消えちゃったんだろうと武尊は思ったけど傷口の保護テープもなくなるなんて・・と思っていると、
「たぶん?」
と、いぶかしい顔をして比古が言った。
「そんな大きな怪我なのに『たぶん』なのか?」
「ええ・・話せば長い話になりますので・・っ・・っへっくしょん!」
武尊は更に大きいくしゃみをした。
濡れた後の裸は流石に冷える。
ぶるぶると急に寒気がし始めた。
「いつまでも突っ立ってないでこっちへ来い。」
比古は囲炉裏の方へ武尊を手招きした。
「失礼しま・・す。」
今更ながらと思いながら他人の家にお邪魔するので自然にそう声が出る。
比古との向かいに正座して座っていると
「・・・・なんかそうしていると怒られて座らされているみたいだな。」
本当にそんな感じだと武尊もそう思う。
囲炉裏に面した前は暖かいが背中が寒い。
いきなり貸してくれというのも何だが一応聞いてみる。
「すみません、何か着替えがあったら貸していただきたいのですが。」
「一枚あるが生憎今朝洗濯して乾いてない。」
「はい。すみません。」
白いマントは雨の所為で水がしたたり落ちている。
「寒いのならこっちへ来い。」
「え?」
「ガキじゃああるまいし、今更隠すものもないだろう。」
(そんな事言われても!全部見られたからっていっても、はいそうですかと、そう簡単に男の人の近くに行けるか!私はまだ彼氏もいないんだぞ!)
と思った武尊だったが、そう言えば自分はもう人ではなかったんだとシュンと俯いた。
赤くなったり絶望感全開にしたりと忙しい女だなと思いつつ、
「風邪でも引かれちゃ、後が面倒なんだよ。」
と、比古は立ち上がると武尊の横に立った。
武尊は比古を見上げた。
目が合った瞬間、比古は武尊を抱き上げた。
「ちょ、あの、え、・・・。」
「手間かけさせんじゃねぇ。」
間近で凄まれて武尊は何も言えなくなってしまった。
元の位置に戻ると比古は座った。
「ほらよ。」
胡坐をかいた中に武尊を座らせ後ろから体重がかからない用に武尊に覆いかぶさる。
「冷たいな。」
こんなに冷たくなったのなら寒いのも当たり前か。
手を握ってやるとこっちはもっと冷たい。
「あの・・・。」
「何だ。」
比古と目が合う。
何の欲もなくただ、温めようとしてくれているのがわかる。
「いえ、、、すみません。・・・ありがとうございます。」
武尊はそういうのが精一杯であった。
体が温まってくると眠気が差してきた。
(そういえば今日は本当にいろんなことがあった。眠い・・さすがに疲れた・・・ちょっとだけこのまま・・。)
「ん?」
武尊の首がカクっと落ちた。
「寝たのか。」
比古は武尊を自分の方へ引き寄せ、その寝顔をまじまじと見て武尊の顔の傷を指でやさしくなぞった。
「薄くなったが残っているな。・・・・まったくお前は不思議な奴だな。俺をこんな気持ちにさせるなんてな。十三年ぶりの奇跡か?」
比古は武尊に湧き上がってくる気持ちを感じながら少し楽しそうに酒をあおった。