※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
282.長い夜、長い物話(1)(比古・夢主)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「でも江戸に着いてしばらくしたら京都で大政奉還が行われて、戊辰戦争が起きて・・兄の敵はなかなか見つからなかった。遂に旧幕府軍を追撃しているある官軍の部隊にその人がいるっていう情報を得て会津まで行ったんだけど、ある日、薬を飲んだ後、私の幕末は終わっていた。私は未来に帰っていた・・・・・。」
ほとんど一人で回想するように話した武尊はそこで言葉を閉じた。
「少し休むか?」
「大丈夫、でもちょっと体勢変えたいかな。」
比古は武尊を抱えて布団にもぐりこんだ。
再び横になって武尊は温かい布団の感触に少し安心する。
(思い出して話しただけなのに疲れたな・・まだ最初の方なのに・・。)
なんとなく、もぞもぞと動いて比古の方を向き、武尊はぼそぼそと話を続けた。
「目が覚めたら未来だった。
私は私のいた北海道の研究所の集中治療室で手当てを受けていた。
左肩を撃たれて大量出血して危なかったみたい。もちろんどうして撃たれていたのかなんて分からなかった。私は旅行先の京都で血を流して倒れていたところを発見されて助かった。
目が覚めて思ったのは、なんて長い夢を見たのだろう、ということだった。京都に行ったから京都の夢を見たんだって、そう思ってた。
しばらくして肩は痛いながらも今まで通りの日課がまた始まることになった。
当時私は二人の護衛から色々教育を受けていて、怪我で体術はまだできないけど座学ならできるということで講義を受けた後、私のベッドの・・ええと、西洋式布団セット?の下にメモリースティック・・なんて言っていいのか・・ええと、秘密の文書?が落ちていてそれを見たら私の秘密が書かれていた・・
前にも比古さんに言ったけど、それには私が誰か他の人の細胞から作られたことや・・私が作られてから私にしてきた実験のこと、私と同じように作られた者がどういう実験をされ死んでいったとか、これから私に行われようとしていることとか・・。結局、私に護衛がついていたのは大事にされていたからではなく、実験対象として希少価値があるからだった。その実験は金を生んだ。金の為に人は何でもする、汚い人間。私は人間を呪い嫌った。
私が秘密を知ったことがすぐバレて私はそこを逃げ出したんだけど追い詰められた。崖っぷちに立つと相手は私をなだめすかして捕まえようとしたんだけど、私は絶対戻らないって言ったら『虫けら以下のくせに!何様じゃと思っとるんじゃ!』って言ってみんなで私を捕まえようとしたから私は死を選んだの。
望まれて生まれて来なくても、死はこんな私にも平等に訪れる。他の人と同じように骸は腐り土に返る・・死ぬことだけが人として生きた証になると思って・・崖から飛んだ・・。
落ちていく時に涙が溢れた。自由になった涙だった。悲しかったけど楽になった。
その時頭の中に不思議な声が頭の中に響いたの。
【お前が本当に自分の道を歩きたければこの手をとれ!】
って。
私の『自分の道』って何だろう、私が私でいられるということ?そんな望みが叶うのか?って。
こんな自分でも『人』でありたい。そう願って空中に手を伸ばしたら・・
比古さん、あなたがいたの。」
2026.1.31
ほとんど一人で回想するように話した武尊はそこで言葉を閉じた。
「少し休むか?」
「大丈夫、でもちょっと体勢変えたいかな。」
比古は武尊を抱えて布団にもぐりこんだ。
再び横になって武尊は温かい布団の感触に少し安心する。
(思い出して話しただけなのに疲れたな・・まだ最初の方なのに・・。)
なんとなく、もぞもぞと動いて比古の方を向き、武尊はぼそぼそと話を続けた。
「目が覚めたら未来だった。
私は私のいた北海道の研究所の集中治療室で手当てを受けていた。
左肩を撃たれて大量出血して危なかったみたい。もちろんどうして撃たれていたのかなんて分からなかった。私は旅行先の京都で血を流して倒れていたところを発見されて助かった。
目が覚めて思ったのは、なんて長い夢を見たのだろう、ということだった。京都に行ったから京都の夢を見たんだって、そう思ってた。
しばらくして肩は痛いながらも今まで通りの日課がまた始まることになった。
当時私は二人の護衛から色々教育を受けていて、怪我で体術はまだできないけど座学ならできるということで講義を受けた後、私のベッドの・・ええと、西洋式布団セット?の下にメモリースティック・・なんて言っていいのか・・ええと、秘密の文書?が落ちていてそれを見たら私の秘密が書かれていた・・
前にも比古さんに言ったけど、それには私が誰か他の人の細胞から作られたことや・・私が作られてから私にしてきた実験のこと、私と同じように作られた者がどういう実験をされ死んでいったとか、これから私に行われようとしていることとか・・。結局、私に護衛がついていたのは大事にされていたからではなく、実験対象として希少価値があるからだった。その実験は金を生んだ。金の為に人は何でもする、汚い人間。私は人間を呪い嫌った。
私が秘密を知ったことがすぐバレて私はそこを逃げ出したんだけど追い詰められた。崖っぷちに立つと相手は私をなだめすかして捕まえようとしたんだけど、私は絶対戻らないって言ったら『虫けら以下のくせに!何様じゃと思っとるんじゃ!』って言ってみんなで私を捕まえようとしたから私は死を選んだの。
望まれて生まれて来なくても、死はこんな私にも平等に訪れる。他の人と同じように骸は腐り土に返る・・死ぬことだけが人として生きた証になると思って・・崖から飛んだ・・。
落ちていく時に涙が溢れた。自由になった涙だった。悲しかったけど楽になった。
その時頭の中に不思議な声が頭の中に響いたの。
【お前が本当に自分の道を歩きたければこの手をとれ!】
って。
私の『自分の道』って何だろう、私が私でいられるということ?そんな望みが叶うのか?って。
こんな自分でも『人』でありたい。そう願って空中に手を伸ばしたら・・
比古さん、あなたがいたの。」
2026.1.31