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283.長い夜、腹ごしらえ(比古・夢主)
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「武尊、こっちへ来い。まずは無事戻って来たことの祝杯だ。」
比古は盃を二つ取り、囲炉裏の前のいつもの座布団に胡坐をかいた。
「うん・・。」
比古の横に座布団を持ってきて正座をするも言葉に浮かない返事の武尊に、
「分かっている。これから話す中に俺が聞いて良くないと思うことがあるんだろ。人生何事も都合がいいことばかりじゃねぇってことぐらい承知のうえだ。」
と言って武尊が出立した時と同様に盃を差し出した。
「ありがとう・・。うん、今はこうやって戻って来れたことに、そして比古さんに感謝して・・。」
と、渡された空の盃を比古にさしだした。
比古は武尊に酒を注いで自分の盃にも酒を注いだ。
「おかえり、武尊。」
「ただいま、比古さん。」
武尊は人肌ほどに温かいお酒に口をつけた。
喉の奥に感じるアルコールが蒸発する感じで一気に飲み干すことはできなかったが、一口飲むと帰って来た実感が湧いてきたのだった。
武尊のほっとして微笑する顔に比古も口角をあげ、
「美味い。」
と比古は本当に満足した声で一杯目をぐっと飲み干した。
「お重も頂こうね。」
武尊は立ち上がって以前と同じ場所にあったお箸を二膳と小皿を持ってきて比古と自分の前に置いた。
武尊がそれぞれ蓋を開けると、伊達巻、栗きんとん、かぼちゃの煮物、アマダイの西京焼き、紅白のかまぼこ、里芋・人参・こんにゃくの煮しめ、そしておにぎりが入っていた。
「すごい豪華!食べきれないぐらい入ってる!」
武尊は驚きで目をまんまるにした。
「御馳走だな。」
「好きなもの取ってもいい?」
「嗚呼、どんどん食べろ。」
武尊の喜んでいる顔に比古も嬉しくなる。
武尊は紫蘇をまぶしたおにぎりに手を伸ばし、小皿に取ると箸で一口に割って食べる。
比古は伊達巻を味わい、酒を入れてまた仰ぐ。
武尊がおにぎりの皿を置いて比古が置いた徳利を持ち、
「比古さん、はい。」
と徳利の酒を比古に注ぐと、
「ありがとな、だが俺は酒が飯みたいなもんだ。注いで欲しい時は言うから武尊は自分の食べたいもんを食べろ。」
と、武尊の頭をポンポン撫でた。
「わかった・・ちゃんと言ってね、ありがとう。」
と、武尊は再びおにぎりを食べだした。
おかずも食べてお腹がいっぱいになってきた武尊はふと思い出した疑問を聞きたくて箸を置いた。
「そう言えばどうして十六夜丸の名前を知っていたの?山を下りる前は言ってなかったような気がしてたんだけど。」
「嗚呼、それは先日剣心が手紙を寄越した中にその名前があったからな。武尊が薬を飲んだ時に何かになると言っていたことと合わせて考えてみればおのずとそいつが十六夜丸だと推測出来たというわけだ。」
「なるほど・・さすが比古さん。」
武尊はそう言いつつ手紙にどんなことが書かれていたのか非常に気になった。
なぜなら以前道場で本人に『あなたのことが嫌い』だと言ってしまった手前、いい事が書いてあるとは思えないからだ。
「比古さん、ごめんなさい。先に謝っておきます。私、緋村さんと仲良く出来ませんでした・・。」
流石に比古の弟子に対し嫌いモード全開という空気は出さないように気を付けた。
「ん?
・・まぁ、そういう事だったとしても仕方ないこともあるさ。一度敵味方で刃を交えた間柄なら尚更かもしれないな。」
「え?そこまで知ってるんですか?!」
「まあな。おいおい話が出てくるんだろ?」
「はい・・。」
「じゃあ俺からも一つ聞いていいか。」
「はい。」
「武尊を送って来た男が四乃森蒼紫だな。」
比古は蒼紫のフルネームを言った。
「え?そうだけど・・比古さん蒼紫を知ってるの?」
確か山を下りて葵屋に連れて行ってくれた時は蒼紫にで出会わなかったと思っていたと武尊は記憶を巡らせた。
「いや、以前一度遠くに見たことがあっただけで話したのは今日が初めてだ。葵屋の小娘がそいつを『蒼紫様』と言っていたし、武尊も今日『蒼紫』と言っていたからな。そうか、奴が『四乃森蒼紫』か・・。」
フフフと笑い、酒をくいっと仰ぐ比古に武尊の心臓はドキドキだった。
(大丈夫だよね・・続き話しても・・。)
2026.2.7
比古は盃を二つ取り、囲炉裏の前のいつもの座布団に胡坐をかいた。
「うん・・。」
比古の横に座布団を持ってきて正座をするも言葉に浮かない返事の武尊に、
「分かっている。これから話す中に俺が聞いて良くないと思うことがあるんだろ。人生何事も都合がいいことばかりじゃねぇってことぐらい承知のうえだ。」
と言って武尊が出立した時と同様に盃を差し出した。
「ありがとう・・。うん、今はこうやって戻って来れたことに、そして比古さんに感謝して・・。」
と、渡された空の盃を比古にさしだした。
比古は武尊に酒を注いで自分の盃にも酒を注いだ。
「おかえり、武尊。」
「ただいま、比古さん。」
武尊は人肌ほどに温かいお酒に口をつけた。
喉の奥に感じるアルコールが蒸発する感じで一気に飲み干すことはできなかったが、一口飲むと帰って来た実感が湧いてきたのだった。
武尊のほっとして微笑する顔に比古も口角をあげ、
「美味い。」
と比古は本当に満足した声で一杯目をぐっと飲み干した。
「お重も頂こうね。」
武尊は立ち上がって以前と同じ場所にあったお箸を二膳と小皿を持ってきて比古と自分の前に置いた。
武尊がそれぞれ蓋を開けると、伊達巻、栗きんとん、かぼちゃの煮物、アマダイの西京焼き、紅白のかまぼこ、里芋・人参・こんにゃくの煮しめ、そしておにぎりが入っていた。
「すごい豪華!食べきれないぐらい入ってる!」
武尊は驚きで目をまんまるにした。
「御馳走だな。」
「好きなもの取ってもいい?」
「嗚呼、どんどん食べろ。」
武尊の喜んでいる顔に比古も嬉しくなる。
武尊は紫蘇をまぶしたおにぎりに手を伸ばし、小皿に取ると箸で一口に割って食べる。
比古は伊達巻を味わい、酒を入れてまた仰ぐ。
武尊がおにぎりの皿を置いて比古が置いた徳利を持ち、
「比古さん、はい。」
と徳利の酒を比古に注ぐと、
「ありがとな、だが俺は酒が飯みたいなもんだ。注いで欲しい時は言うから武尊は自分の食べたいもんを食べろ。」
と、武尊の頭をポンポン撫でた。
「わかった・・ちゃんと言ってね、ありがとう。」
と、武尊は再びおにぎりを食べだした。
おかずも食べてお腹がいっぱいになってきた武尊はふと思い出した疑問を聞きたくて箸を置いた。
「そう言えばどうして十六夜丸の名前を知っていたの?山を下りる前は言ってなかったような気がしてたんだけど。」
「嗚呼、それは先日剣心が手紙を寄越した中にその名前があったからな。武尊が薬を飲んだ時に何かになると言っていたことと合わせて考えてみればおのずとそいつが十六夜丸だと推測出来たというわけだ。」
「なるほど・・さすが比古さん。」
武尊はそう言いつつ手紙にどんなことが書かれていたのか非常に気になった。
なぜなら以前道場で本人に『あなたのことが嫌い』だと言ってしまった手前、いい事が書いてあるとは思えないからだ。
「比古さん、ごめんなさい。先に謝っておきます。私、緋村さんと仲良く出来ませんでした・・。」
流石に比古の弟子に対し嫌いモード全開という空気は出さないように気を付けた。
「ん?
・・まぁ、そういう事だったとしても仕方ないこともあるさ。一度敵味方で刃を交えた間柄なら尚更かもしれないな。」
「え?そこまで知ってるんですか?!」
「まあな。おいおい話が出てくるんだろ?」
「はい・・。」
「じゃあ俺からも一つ聞いていいか。」
「はい。」
「武尊を送って来た男が四乃森蒼紫だな。」
比古は蒼紫のフルネームを言った。
「え?そうだけど・・比古さん蒼紫を知ってるの?」
確か山を下りて葵屋に連れて行ってくれた時は蒼紫にで出会わなかったと思っていたと武尊は記憶を巡らせた。
「いや、以前一度遠くに見たことがあっただけで話したのは今日が初めてだ。葵屋の小娘がそいつを『蒼紫様』と言っていたし、武尊も今日『蒼紫』と言っていたからな。そうか、奴が『四乃森蒼紫』か・・。」
フフフと笑い、酒をくいっと仰ぐ比古に武尊の心臓はドキドキだった。
(大丈夫だよね・・続き話しても・・。)
2026.2.7