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「頭痛い・・・。」
と言いつつも起きようとするともっとひどい頭痛がするので起きられずテントの中でもぞもぞしていた武尊だったが、喉の渇きに耐えられずようやくのそのそとテントを開けた。
「おはよう・・・・。」
すでに熱い陽射しが武尊の顔を直撃した。
「うわぁ・・・。」
きっと日の光を浴びた吸血鬼はこんな気分だったかもしれない・・・と、眩しさに目を閉じる。
「おはよう武尊、コーヒー飲むかい。」
「・・・・飲む・・・・ブラックでいい・・・。」
「いつもの牛乳割でいいんじゃないか。」
「カフェ・オ・レはしばらく見たくない・・・。」
一にいは意地悪だ、と名は頬を膨らませて一を見た。
蒼紫がコーヒーを入れてくれる準備をしている間に武尊はクーラーボックスを開けた。
氷は全部溶けてしまってはいたがまだ冷たさを残している水の中からスポーツドリンクを見つけると武尊はゴクゴクと飲んだ。
「何でまたお酒なんか飲んだんだい武尊。」
と蒼紫に言われたが武尊は、
「蒼紫にい・・・今何も聞かないで・・・頭痛い・・・。」
と武尊はテーブルに突っ伏した。
「完全な二日酔いだな、未成年のくせして。」
「ごめんなさい一にい・・・御小言は後にして・・・頭に響くぅ・・。」
一はコツと軽く武尊の頭をこづいた。
「うわああ!やめてー!」
武尊が撃沈している横で蒼紫がコーヒーを武尊に渡しながら、
「はい、武尊、コーヒー置いとくよ。熱いから気を付けてね。」
と言いつつ蒼紫がティシュの箱を武尊の目の前に置いた。
「え・・・何・・・?私鼻なんかかまないよ。」
と半分しか開いてない眼でトロンと箱を見た。
するとカサカサ音が中からするではないか。
「・・・え?」
虫っぽい音がする・・・。
と武尊は重い頭をあげて箱を上からビニールの部分を広げて中を見た。
「うわ!すごい!カブトムシとクワガタだ!」
と喜びの声をあげた。
ちゃんと喧嘩もしないように真ん中にティッシュがクシュクシュと丸められて仕切られている。
「武尊、ちゃんと横から取り出せるからね。」
と蒼紫に言われ箱の横を見るといったん開けたあとスーパーのセロテープで止められていた。
武尊はまず最初にカブトムシを出して手にのせてみた。
均整とれた形、しっかりした角、力強い足。
「かっこいいー!」
武尊の満足した声に一はコーヒーをすすりながら口角を上げた。
武尊はカブトムシをそっとしまうと次はクワガタを取り出した。
そして、
「うわー!これ、ノコギリクワガタだ!大きいねこれ、すごいー。」
大型のノコギリクワガタの雄が持つ水牛の角のような湾曲した大あご、光沢のよい体。
そして武尊の指にも噛みついてやろうとしているのか盛んに大あごを動かしている。
それを指先でちょんちょん突いていると、
「どっちが気に入った武尊。」
と一が尋ねた。
「え?カブトムシかクワガタかっていうこと?だって全然別の昆虫だもの比べられないよ。」
と、ただでさえ頭が痛いのに考えるともっと痛くなる。
「・・・じゃあ、勝負させて強い方。」
何歳になっても勝負させたいこの昆虫の勝負。
だが十中八九カブトムシが勝つ。
それゆえ昆虫の王様と言われるカブトムシ。
一は勝ったも同然とフフンと鼻高々になり、蒼紫は険しい眼でクワガタを見つめた。
武尊はカブトムシを箱から出すとクワガタの先に持っていった。
最初からノコギリクワガタはカブトムシを見つけると攻撃しにかかったがいくら角を挟んでもカブトムシは平然としていた。
このまま試合終了なら攻撃し続けたクワガタにポイントが上がりそうだが、クワガタがカブトムシの足を挟んだとたん、カブトムシが怒ったのかクワガタに向かって突進してきた。
そしてテレビでお馴染みの角を相手の下に入れた。
こうなってしまったら後はひっくり返されるのも時間の問題・・・・。
その時だった。
どこからともなく現れた【比古さん】がテーブルの上に飛びのり、何という事か・・・猫パンチをカブトとクワガタにそれぞれ加えた。
昆虫たちはパンチに驚いたのか、猫が怖かったのか、その場で飛んで行ってしまった・・・。
「あ~。」
「あ~。」
「あ~。」
三人そろって落胆の声を出し、小さくなっていく二つの茶色の点を見送った。
「【比~古~さ~ん~】。」
武尊は血走った眼で目の前の白猫を見た。
怒りたかったが血圧をあげると頭痛が酷くなる。
武尊は、
「あ~。」
と言うと怒りをため息に変えて再びテーブルの上に突っ伏した。
「コーヒー飲んだら車で寝てろ。エンジンかけて冷房入れてやる。」
「え?もう行くの?」
「武尊がそんな状態ではここに居てもつらいだけだ。とりあえず薬局へ行ってその後温泉にでも寄るか。時間もあることだしな。」
「やったー・・・、ゴメン一にい、蒼紫にい。」
「誰にでも失敗はあるさ武尊。俺もそうだったしな、昨晩は。」
と蒼紫は片付けをしながら坦々と言った。
そして兄妹三人+1匹を乗せた一の黒のインサイトは帰路を走る。
ひと夏のそれぞれの思いでを作りながら・・・。
余談雑談:
・それにしても怪しい⇒《オーダーメイドランジェリーショップCCO》
・はじめ兄さんが載ってる車のイメージについて
勝手にホンダのインサイト(黒色)。
黒のアウディにしたかったのですが弟妹の家計を支える立場としては外車は手が出なかったもよう・・公務員だし。
・虫ネタイラスト
カブトムシとクワガタとくればやっぱこれでしょう。
今思うとへったくそだねー(;'∀')と思うけど楽しけりゃいいのよ、ふふ。
2013.夏
と言いつつも起きようとするともっとひどい頭痛がするので起きられずテントの中でもぞもぞしていた武尊だったが、喉の渇きに耐えられずようやくのそのそとテントを開けた。
「おはよう・・・・。」
すでに熱い陽射しが武尊の顔を直撃した。
「うわぁ・・・。」
きっと日の光を浴びた吸血鬼はこんな気分だったかもしれない・・・と、眩しさに目を閉じる。
「おはよう武尊、コーヒー飲むかい。」
「・・・・飲む・・・・ブラックでいい・・・。」
「いつもの牛乳割でいいんじゃないか。」
「カフェ・オ・レはしばらく見たくない・・・。」
一にいは意地悪だ、と名は頬を膨らませて一を見た。
蒼紫がコーヒーを入れてくれる準備をしている間に武尊はクーラーボックスを開けた。
氷は全部溶けてしまってはいたがまだ冷たさを残している水の中からスポーツドリンクを見つけると武尊はゴクゴクと飲んだ。
「何でまたお酒なんか飲んだんだい武尊。」
と蒼紫に言われたが武尊は、
「蒼紫にい・・・今何も聞かないで・・・頭痛い・・・。」
と武尊はテーブルに突っ伏した。
「完全な二日酔いだな、未成年のくせして。」
「ごめんなさい一にい・・・御小言は後にして・・・頭に響くぅ・・。」
一はコツと軽く武尊の頭をこづいた。
「うわああ!やめてー!」
武尊が撃沈している横で蒼紫がコーヒーを武尊に渡しながら、
「はい、武尊、コーヒー置いとくよ。熱いから気を付けてね。」
と言いつつ蒼紫がティシュの箱を武尊の目の前に置いた。
「え・・・何・・・?私鼻なんかかまないよ。」
と半分しか開いてない眼でトロンと箱を見た。
するとカサカサ音が中からするではないか。
「・・・え?」
虫っぽい音がする・・・。
と武尊は重い頭をあげて箱を上からビニールの部分を広げて中を見た。
「うわ!すごい!カブトムシとクワガタだ!」
と喜びの声をあげた。
ちゃんと喧嘩もしないように真ん中にティッシュがクシュクシュと丸められて仕切られている。
「武尊、ちゃんと横から取り出せるからね。」
と蒼紫に言われ箱の横を見るといったん開けたあとスーパーのセロテープで止められていた。
武尊はまず最初にカブトムシを出して手にのせてみた。
均整とれた形、しっかりした角、力強い足。
「かっこいいー!」
武尊の満足した声に一はコーヒーをすすりながら口角を上げた。
武尊はカブトムシをそっとしまうと次はクワガタを取り出した。
そして、
「うわー!これ、ノコギリクワガタだ!大きいねこれ、すごいー。」
大型のノコギリクワガタの雄が持つ水牛の角のような湾曲した大あご、光沢のよい体。
そして武尊の指にも噛みついてやろうとしているのか盛んに大あごを動かしている。
それを指先でちょんちょん突いていると、
「どっちが気に入った武尊。」
と一が尋ねた。
「え?カブトムシかクワガタかっていうこと?だって全然別の昆虫だもの比べられないよ。」
と、ただでさえ頭が痛いのに考えるともっと痛くなる。
「・・・じゃあ、勝負させて強い方。」
何歳になっても勝負させたいこの昆虫の勝負。
だが十中八九カブトムシが勝つ。
それゆえ昆虫の王様と言われるカブトムシ。
一は勝ったも同然とフフンと鼻高々になり、蒼紫は険しい眼でクワガタを見つめた。
武尊はカブトムシを箱から出すとクワガタの先に持っていった。
最初からノコギリクワガタはカブトムシを見つけると攻撃しにかかったがいくら角を挟んでもカブトムシは平然としていた。
このまま試合終了なら攻撃し続けたクワガタにポイントが上がりそうだが、クワガタがカブトムシの足を挟んだとたん、カブトムシが怒ったのかクワガタに向かって突進してきた。
そしてテレビでお馴染みの角を相手の下に入れた。
こうなってしまったら後はひっくり返されるのも時間の問題・・・・。
その時だった。
どこからともなく現れた【比古さん】がテーブルの上に飛びのり、何という事か・・・猫パンチをカブトとクワガタにそれぞれ加えた。
昆虫たちはパンチに驚いたのか、猫が怖かったのか、その場で飛んで行ってしまった・・・。
「あ~。」
「あ~。」
「あ~。」
三人そろって落胆の声を出し、小さくなっていく二つの茶色の点を見送った。
「【比~古~さ~ん~】。」
武尊は血走った眼で目の前の白猫を見た。
怒りたかったが血圧をあげると頭痛が酷くなる。
武尊は、
「あ~。」
と言うと怒りをため息に変えて再びテーブルの上に突っ伏した。
「コーヒー飲んだら車で寝てろ。エンジンかけて冷房入れてやる。」
「え?もう行くの?」
「武尊がそんな状態ではここに居てもつらいだけだ。とりあえず薬局へ行ってその後温泉にでも寄るか。時間もあることだしな。」
「やったー・・・、ゴメン一にい、蒼紫にい。」
「誰にでも失敗はあるさ武尊。俺もそうだったしな、昨晩は。」
と蒼紫は片付けをしながら坦々と言った。
そして兄妹三人+1匹を乗せた一の黒のインサイトは帰路を走る。
ひと夏のそれぞれの思いでを作りながら・・・。
余談雑談:
・それにしても怪しい⇒《オーダーメイドランジェリーショップCCO》
・はじめ兄さんが載ってる車のイメージについて
勝手にホンダのインサイト(黒色)。
黒のアウディにしたかったのですが弟妹の家計を支える立場としては外車は手が出なかったもよう・・公務員だし。
・虫ネタイラスト
カブトムシとクワガタとくればやっぱこれでしょう。
今思うとへったくそだねー(;'∀')と思うけど楽しけりゃいいのよ、ふふ。
2013.夏