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キャンプ場へ行こう!
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手に持っている缶ビールが汗をかかなくなるぐらいに話が長くなってしまったと、一が急ぎ足で戻って来た。
テーブルの上の虫よけランタン灯りでそこに誰かが突っ伏しているのがが一は遠くからでも分かった。
(まったく女一人でそんな所で寝ていては他の男に襲ってくださいと言わんばかりだぞ!もう子供ではないんだから(子供でも危険だが)行動に気を付けろ。)
と小言の一つも言おうと思って一は武尊の肩を軽く叩いた。
「おい、起きろ。こんな所で寝るんじゃない。」
と言うが武尊は起きない。
「おい。」
と一は少しかがみ込み武尊の顔を覗くようにさらに肩を強く揺さぶるがやはり武尊は起きない。
「ん?」
その時一はある匂いに気がついた。
空になって横に倒れているペットボトルを一は手に取ると中の匂いを嗅いだ。
(もしや・・・。)
と思い辺りを探すとクーラーボックスの所に茶色の瓶が落ちていた。
(やっぱりな。)
と思いつつもランタンに照らしラベルを読むと『200ml、アルコール度数20%』と書いてある。
「まさかと思うが初めての酒か?」
と、武尊を呆れ顔で見た時武尊がガバッと起きた。
一が小言の一つでもくれてやると口を開きかけた時、
「気持ち悪い!吐きそう!」
と武尊が突然叫び立ちあがったと同時によろけた。
危ない、と一が武尊に駆け寄ったが間に合わない、と焦った時武尊は自分でテーブルに手を突き転倒するのを堪えた。
一はホッとしたものの、それでも思いっ切りおぼつかない足の武尊。
一は武尊の腕を掴むと武尊はそのままグラりと無抵抗に一の胸元へ倒れ込んだ。
「!」
一瞬いろんな思いが頭をよぎるが今はそれどころではない。
「大丈夫か武尊、吐きそうならここで吐け。」
「一・・・に・・い?いやだ・・・トイレ行く・・。」
ようやく一の存在に気がつく武尊だったが込みあげるものがすぐそこまできていて一刻も早くトイレへ行きたかった。
「歩けるか。」
「なんとか・・・。」
一は武尊を支えるように千鳥足の武尊をトイレまで連れていった。
一緒に中へ入ろうとする兄に、
「一にいはここで待ってて・・・・。」
と、まだ一応思考判断能力があるとみた一は、武尊がそう言うので一応入り口で待つことにした。
「ダメなら遠慮せずに呼べよ。」
「ありがと・・・。」
と、トイレの壁を伝いながら武尊は中に入って行った。
最近建て替えられたのか洋式の水洗式トイレに自動で水が出る手洗い場。
ぼっとん式でなくてよかったと思いつつ武尊は涙目になりながら我慢していた物を吐きだした。
暫くしてふらふらになりながら武尊が出てきた。
一は自販機で買った冷たいスポーツドリンクを武尊に渡しながら、
「脱水症状になる、飲め。」
と言った。
武尊は頷くと半分飲んで、
「もう無理・・・。」
と言ってぺたんとその場の座り込んでしまった。
「武尊。」
遠くで兄が自分の名前を呼んでいる気がする・・・と思いつつも、武尊は急速に眠りの世界へと入って行った。
「起きろ。」
と一が武尊の手を引っ張るがそのまま前に引きずられるように倒れそうになるのを上に手を引っ張り上げ倒れるのを防いだ。
武尊の首は前に垂れ誰が見ても寝ているのが分かる。
一はため息をつくと
「今回だけだからな大目に見てやるのは。次にやったらお仕置きだぞ。」
と、しゃがみこんで武尊をおんぶすると自分達のテントに向かって歩き出した。
戻るまでの道、お盆が終わり、キャンプ場で働かされる父親が仕事場に戻ったからだろうか、エリアには空きが目立つ。
自分達のテントの両側四区画も空いている。
今通っている所もそこにあるテントの両側も三区画分空いていて悩ましい声が一のところまで聞こえた。
「こんな公衆のキャンプ場で・・・阿呆が。」
と一は呟くと同時に思わず意識した背中に当たる二つの圧迫物。
小さい頃おんぶしてやった時にはなかったもの。
一はフッと笑いながら、
「俺だって男なんだぞ武尊・・・。」
東京から帰って来る度に思う。
子供だと思っていた妹が少しづつ大人になっていくのを。
その表情、その仕草。
毎日一緒にいる弟の蒼紫に嫉妬を感じている自分に随分前から気がついていた。
(そう・・・、俺はこいつを誰にも渡したくない・・・。)
だがそれを口にすることは出来ない。
今までこんなに懐き慕ってくれている関係を壊すわけにいかない。
一は束の間に感じる幸せの重みに満たされた。
テントに戻り、まだぐっすり寝ている弟の横にこれまたぐっすり寝ている妹を寝かせ、車からアルミの毛布を二人に軽くかけると、一はようやく吸えると煙草に火を点けぬるくなったビールをプシュっと開け、しばらく星空の下煙草をふかしていた。
二本目も吸い終わろうとしていた時、一の足元に柔らかく硬いものが触れた。
一が下を見ると白くて長いものがふくらはぎを撫でていた。
「お前か。」
「なーご。」
「うるさい、夜に鳴声は響くんだ。かと言ってお前の主人はいくら鳴こうが起きそうにはないがな。」
と、一は眼を細めて意地悪そうに言った。
「なーご。」
「ん?腹が減ったのか?生憎だったな。夕飯の時間はとうの昔に終わったぞ。」
「なーご。」
「何々?時間は何時か言ってなかっただって?そんなもの知るか、車から下りてさっさと遊びに行ったのはお前だろう・・・」
と言って一は、
「阿呆か俺は・・・猫を相手に話しかけるとは。武尊の影響だな。」
その間もずっと一のふくらはぎにしっぽを撫でる白猫に一は仕方なく、
「これでも食いたかったら食え、蒼紫に取っておいた肉だがもう食べないだろう。」
と、卓上に置いてあるミニクーラーボックス(野菜を入れてきた)からそれを取り出し地面に置いた。」
「ぶみゃー。」
と言って巨大白猫は肉に突進した。
一はそれに構うことなく煙草を吸い終えるとテントへ戻っていった。
テーブルの上の虫よけランタン灯りでそこに誰かが突っ伏しているのがが一は遠くからでも分かった。
(まったく女一人でそんな所で寝ていては他の男に襲ってくださいと言わんばかりだぞ!もう子供ではないんだから(子供でも危険だが)行動に気を付けろ。)
と小言の一つも言おうと思って一は武尊の肩を軽く叩いた。
「おい、起きろ。こんな所で寝るんじゃない。」
と言うが武尊は起きない。
「おい。」
と一は少しかがみ込み武尊の顔を覗くようにさらに肩を強く揺さぶるがやはり武尊は起きない。
「ん?」
その時一はある匂いに気がついた。
空になって横に倒れているペットボトルを一は手に取ると中の匂いを嗅いだ。
(もしや・・・。)
と思い辺りを探すとクーラーボックスの所に茶色の瓶が落ちていた。
(やっぱりな。)
と思いつつもランタンに照らしラベルを読むと『200ml、アルコール度数20%』と書いてある。
「まさかと思うが初めての酒か?」
と、武尊を呆れ顔で見た時武尊がガバッと起きた。
一が小言の一つでもくれてやると口を開きかけた時、
「気持ち悪い!吐きそう!」
と武尊が突然叫び立ちあがったと同時によろけた。
危ない、と一が武尊に駆け寄ったが間に合わない、と焦った時武尊は自分でテーブルに手を突き転倒するのを堪えた。
一はホッとしたものの、それでも思いっ切りおぼつかない足の武尊。
一は武尊の腕を掴むと武尊はそのままグラりと無抵抗に一の胸元へ倒れ込んだ。
「!」
一瞬いろんな思いが頭をよぎるが今はそれどころではない。
「大丈夫か武尊、吐きそうならここで吐け。」
「一・・・に・・い?いやだ・・・トイレ行く・・。」
ようやく一の存在に気がつく武尊だったが込みあげるものがすぐそこまできていて一刻も早くトイレへ行きたかった。
「歩けるか。」
「なんとか・・・。」
一は武尊を支えるように千鳥足の武尊をトイレまで連れていった。
一緒に中へ入ろうとする兄に、
「一にいはここで待ってて・・・・。」
と、まだ一応思考判断能力があるとみた一は、武尊がそう言うので一応入り口で待つことにした。
「ダメなら遠慮せずに呼べよ。」
「ありがと・・・。」
と、トイレの壁を伝いながら武尊は中に入って行った。
最近建て替えられたのか洋式の水洗式トイレに自動で水が出る手洗い場。
ぼっとん式でなくてよかったと思いつつ武尊は涙目になりながら我慢していた物を吐きだした。
暫くしてふらふらになりながら武尊が出てきた。
一は自販機で買った冷たいスポーツドリンクを武尊に渡しながら、
「脱水症状になる、飲め。」
と言った。
武尊は頷くと半分飲んで、
「もう無理・・・。」
と言ってぺたんとその場の座り込んでしまった。
「武尊。」
遠くで兄が自分の名前を呼んでいる気がする・・・と思いつつも、武尊は急速に眠りの世界へと入って行った。
「起きろ。」
と一が武尊の手を引っ張るがそのまま前に引きずられるように倒れそうになるのを上に手を引っ張り上げ倒れるのを防いだ。
武尊の首は前に垂れ誰が見ても寝ているのが分かる。
一はため息をつくと
「今回だけだからな大目に見てやるのは。次にやったらお仕置きだぞ。」
と、しゃがみこんで武尊をおんぶすると自分達のテントに向かって歩き出した。
戻るまでの道、お盆が終わり、キャンプ場で働かされる父親が仕事場に戻ったからだろうか、エリアには空きが目立つ。
自分達のテントの両側四区画も空いている。
今通っている所もそこにあるテントの両側も三区画分空いていて悩ましい声が一のところまで聞こえた。
「こんな公衆のキャンプ場で・・・阿呆が。」
と一は呟くと同時に思わず意識した背中に当たる二つの圧迫物。
小さい頃おんぶしてやった時にはなかったもの。
一はフッと笑いながら、
「俺だって男なんだぞ武尊・・・。」
東京から帰って来る度に思う。
子供だと思っていた妹が少しづつ大人になっていくのを。
その表情、その仕草。
毎日一緒にいる弟の蒼紫に嫉妬を感じている自分に随分前から気がついていた。
(そう・・・、俺はこいつを誰にも渡したくない・・・。)
だがそれを口にすることは出来ない。
今までこんなに懐き慕ってくれている関係を壊すわけにいかない。
一は束の間に感じる幸せの重みに満たされた。
テントに戻り、まだぐっすり寝ている弟の横にこれまたぐっすり寝ている妹を寝かせ、車からアルミの毛布を二人に軽くかけると、一はようやく吸えると煙草に火を点けぬるくなったビールをプシュっと開け、しばらく星空の下煙草をふかしていた。
二本目も吸い終わろうとしていた時、一の足元に柔らかく硬いものが触れた。
一が下を見ると白くて長いものがふくらはぎを撫でていた。
「お前か。」
「なーご。」
「うるさい、夜に鳴声は響くんだ。かと言ってお前の主人はいくら鳴こうが起きそうにはないがな。」
と、一は眼を細めて意地悪そうに言った。
「なーご。」
「ん?腹が減ったのか?生憎だったな。夕飯の時間はとうの昔に終わったぞ。」
「なーご。」
「何々?時間は何時か言ってなかっただって?そんなもの知るか、車から下りてさっさと遊びに行ったのはお前だろう・・・」
と言って一は、
「阿呆か俺は・・・猫を相手に話しかけるとは。武尊の影響だな。」
その間もずっと一のふくらはぎにしっぽを撫でる白猫に一は仕方なく、
「これでも食いたかったら食え、蒼紫に取っておいた肉だがもう食べないだろう。」
と、卓上に置いてあるミニクーラーボックス(野菜を入れてきた)からそれを取り出し地面に置いた。」
「ぶみゃー。」
と言って巨大白猫は肉に突進した。
一はそれに構うことなく煙草を吸い終えるとテントへ戻っていった。