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謎の占い師
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武尊の気が本当に遠くなりかけた時、ヒュッっと武尊の耳元で風切音が鳴った。
ほぼ同時にキンという金属音と、少し遅れてドガッというプラスチックが壊れる音がした。
男は武尊から腕を話すと店の奥を向いて立った。
武尊はその場に崩れ落ちて激しく咳をした。
「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ。」
男は武尊に全く構う様子もなく、
「好きにしていいんじゃなかったのか?」
と店の奥に向かって言うと、
「・・・その子は特別。手を出したら許さないから。」
と、店の奥から凛としたハスキーな声が近づいてきた。
「ふん・・・これがお前の言っていた好みというやつか。」
「そうよ、やっと見つけたの。だから邪魔しないでね。」
「ほぉ・・・なるほどなるほど、これがお前の好みねぇ。」
そう言って男はニヤニヤしながらチョビ髭を撫でつつ武尊の横に回り込んでしゃがんだ。
武尊は男の影が見えて咳をしながらも身の危険を感じてハッっと顔をあげると、武尊は顔のすぐ前に心眼と書かれた目隠しを見た。
心眼の文字まで10cmも無いように思えた武尊は驚きのあまり目を見開いた。
武尊の心臓はドクっと大きく鼓動した。
そして驚きと恐怖でそのまま心臓が止まってしまうのではないかと思った。
目隠しをして自分の顔など見えないはずなのにじっとのぞきこまれているような奇妙な感じに武尊の身体が全身でアラームを鳴らした。
「ちょっと、それ以上怖がらせないでよ、馬鹿。」
「ふむ・・、これで由美に勝つつもりか?まあ、私が協力してやれば勝てない事も無いと思うが・・良ければ肉見して」
「宇水!」
鎌足は青筋を立てて宇水の言葉を遮った。
「これ以上騒ぎを起こすと志々雄様に言いつけるから。」
「フフフフフ・・・志々雄は私の協力なしではいられない。言ったところでどうしようもない、フフフフフフ。」
「いいから出てってよ!あんたが出て行かないとこの子が安心できないでしょ!」
「フフフフフ・・まあいい、今日は退散するとするか。おい、そこの小娘。迷惑料に今度何でも占ってやるからいつでも来い。フフフフフ・・私の心眼で見えぬものはないからな。」
宇水はそういうと店を出て行った。
鎌足はフンという顔でそれを見届けると、武尊に駆け寄ってまだ咳をしている武尊の背中を優しくさすった。
「本当にごめんなさいね、怖い思いをさせたわ。あいつ、おふざけが過ぎるのよ・・・我社の問題児なの。あなたの首を絞めたのもちょっと落とすだけのつもりだっただけだから・・殺すつもりなんかじゃなかったってこと・・それだけは分かってね。」
いや、鎌足は知っていた。
宇水なら何の気兼ねもなく平気で絞め殺していたであろう事を。
そして宇水がただならぬ性癖を持っている事を。
「・・・ゴホッ。」
「大丈夫?お水持ってきましょうか。」
「だ・・・大丈夫です。助けて下さってありがとうございました。あの・・・私の事覚えてますか?」
武尊も何とか喋れるぐらいまで落ち着いた。
「当たり前じゃない、私、あなたを見た瞬間ピンときたの。」
「え・・・?」
「あ、変な意味じゃなくて・・私、デザイナーもやってて、あの時どうしてもいいデザインが浮かばなくて悩んでたの。そんな時あなたを見た瞬間、いいアイデアが浮かんだのよ。」
「そ、・・そうですか。」
「そうなの、よかったら正式にモデルをお願いしようと思っていたのに・・・・本当にごめんなさい。」
鎌足は武尊に深々と頭を下げた。
武尊は別にこの人が悪いわけじゃない、むしろ助けてくれた人だと思うとそんなに頭を下げられては困ると思った。
「私・・もう大丈夫ですから・・帰ります。」
「本当に大丈夫?顔色悪いわよ。タクシー呼ぶ?」
「大丈夫です、バスに乗ったらそんなに遠くないので。じゃ・・。」
と、武尊が去ろうとすると、
「あっ!ちょっとだけ待って!」
と、言って鎌足は急いでレジの近くに行き何やらガサゴソすると、可愛いビニールの袋に入った何かを武尊に手渡した。
「これ、今日のお詫びに持って行って。こんな物しかないけど、よかったら使って頂戴。そしてよければ今度はここに遊びに来て。今日は本当にごめんなさい。」
武尊はとりあえずここを離れて早く家に帰りたかったのでそれを受け取ると鎌足に軽くお辞儀をして店を出た。
見たくはなかったが一応あの占い師の方をちらっとみると、占い師は相変わらず心眼鉢巻を目にしたまま武尊の方を向いてニマっと笑った。
鎌足は店の中から武尊が無事に宇水の前を通過したのを見届けると、マネキンボディに突き刺さった草刈鎌をギコギコと引き抜いた。
ほぼ同時にキンという金属音と、少し遅れてドガッというプラスチックが壊れる音がした。
男は武尊から腕を話すと店の奥を向いて立った。
武尊はその場に崩れ落ちて激しく咳をした。
「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ。」
男は武尊に全く構う様子もなく、
「好きにしていいんじゃなかったのか?」
と店の奥に向かって言うと、
「・・・その子は特別。手を出したら許さないから。」
と、店の奥から凛としたハスキーな声が近づいてきた。
「ふん・・・これがお前の言っていた好みというやつか。」
「そうよ、やっと見つけたの。だから邪魔しないでね。」
「ほぉ・・・なるほどなるほど、これがお前の好みねぇ。」
そう言って男はニヤニヤしながらチョビ髭を撫でつつ武尊の横に回り込んでしゃがんだ。
武尊は男の影が見えて咳をしながらも身の危険を感じてハッっと顔をあげると、武尊は顔のすぐ前に心眼と書かれた目隠しを見た。
心眼の文字まで10cmも無いように思えた武尊は驚きのあまり目を見開いた。
武尊の心臓はドクっと大きく鼓動した。
そして驚きと恐怖でそのまま心臓が止まってしまうのではないかと思った。
目隠しをして自分の顔など見えないはずなのにじっとのぞきこまれているような奇妙な感じに武尊の身体が全身でアラームを鳴らした。
「ちょっと、それ以上怖がらせないでよ、馬鹿。」
「ふむ・・、これで由美に勝つつもりか?まあ、私が協力してやれば勝てない事も無いと思うが・・良ければ肉見して」
「宇水!」
鎌足は青筋を立てて宇水の言葉を遮った。
「これ以上騒ぎを起こすと志々雄様に言いつけるから。」
「フフフフフ・・・志々雄は私の協力なしではいられない。言ったところでどうしようもない、フフフフフフ。」
「いいから出てってよ!あんたが出て行かないとこの子が安心できないでしょ!」
「フフフフフ・・まあいい、今日は退散するとするか。おい、そこの小娘。迷惑料に今度何でも占ってやるからいつでも来い。フフフフフ・・私の心眼で見えぬものはないからな。」
宇水はそういうと店を出て行った。
鎌足はフンという顔でそれを見届けると、武尊に駆け寄ってまだ咳をしている武尊の背中を優しくさすった。
「本当にごめんなさいね、怖い思いをさせたわ。あいつ、おふざけが過ぎるのよ・・・我社の問題児なの。あなたの首を絞めたのもちょっと落とすだけのつもりだっただけだから・・殺すつもりなんかじゃなかったってこと・・それだけは分かってね。」
いや、鎌足は知っていた。
宇水なら何の気兼ねもなく平気で絞め殺していたであろう事を。
そして宇水がただならぬ性癖を持っている事を。
「・・・ゴホッ。」
「大丈夫?お水持ってきましょうか。」
「だ・・・大丈夫です。助けて下さってありがとうございました。あの・・・私の事覚えてますか?」
武尊も何とか喋れるぐらいまで落ち着いた。
「当たり前じゃない、私、あなたを見た瞬間ピンときたの。」
「え・・・?」
「あ、変な意味じゃなくて・・私、デザイナーもやってて、あの時どうしてもいいデザインが浮かばなくて悩んでたの。そんな時あなたを見た瞬間、いいアイデアが浮かんだのよ。」
「そ、・・そうですか。」
「そうなの、よかったら正式にモデルをお願いしようと思っていたのに・・・・本当にごめんなさい。」
鎌足は武尊に深々と頭を下げた。
武尊は別にこの人が悪いわけじゃない、むしろ助けてくれた人だと思うとそんなに頭を下げられては困ると思った。
「私・・もう大丈夫ですから・・帰ります。」
「本当に大丈夫?顔色悪いわよ。タクシー呼ぶ?」
「大丈夫です、バスに乗ったらそんなに遠くないので。じゃ・・。」
と、武尊が去ろうとすると、
「あっ!ちょっとだけ待って!」
と、言って鎌足は急いでレジの近くに行き何やらガサゴソすると、可愛いビニールの袋に入った何かを武尊に手渡した。
「これ、今日のお詫びに持って行って。こんな物しかないけど、よかったら使って頂戴。そしてよければ今度はここに遊びに来て。今日は本当にごめんなさい。」
武尊はとりあえずここを離れて早く家に帰りたかったのでそれを受け取ると鎌足に軽くお辞儀をして店を出た。
見たくはなかったが一応あの占い師の方をちらっとみると、占い師は相変わらず心眼鉢巻を目にしたまま武尊の方を向いてニマっと笑った。
鎌足は店の中から武尊が無事に宇水の前を通過したのを見届けると、マネキンボディに突き刺さった草刈鎌をギコギコと引き抜いた。