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謎の占い師
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武尊の気に入っていた商店街のお肉やさんが駅前に店舗を移転してから一年近く商店街へ足を運んでいなかった武尊であった。
武尊は何故かその商店街のパン屋のパン・・・クッキークリームパン(メロンパンにカスタードクリームが入っている)が急に食べたくなって久しぶりに行くことにした。
「どうせ蒼紫にいは今日は合宿でいないし、たまには好きな物でも食べてゴロゴロしよーっと!」
うだるように暑い昼下がりにもかかわらず、武尊がルンルン気分で久しぶりに商店街へ来てみると、お肉やさんのあとはいつの間にかコンビニになっていた。
その他にもシャッターが閉まっていたお店は何やらいろいろ新しいお店に変わっていて、こんなにも商店街の印象が変わってしまったのかと、武尊は驚きながら左右を見回しながら歩いた。
パン屋に行く途中、あの福引券をくれたランジェリーショップはどうなったかと気にかけて前を通ると以前飾られていたような下着のディスプレイはなくなっていて、その代りセンスのよい洋服を着たマネキンが置いてあった。
(やっぱり、老舗の商店街でランジェリーショップって無理があるよね・・・つぶれちゃったのかなぁ・・・。)
そう思いながらディスプレイを見ながら歩きいていると、その店の向かいに露天の占い師が机を構えていた。
【易】と書かれた垂れ幕を小さな机にかけて男が一人座っていた。
武尊はその男が視界に入った時、ふっと友人が言っていたことを思いだした。
『ねぇねぇ、最近亀おじさんがこの街にも出没してるって知ってる?』
『あー、なんかそれ私も聞いたことがある!何だかものすごく良く当たる占い師なんだって?』
『そうそう、百発百中らしいよ!私、恋愛運見てもらおうかな~。』
『何ーぃ!あんたいつ彼氏できたのよ!誰!白状しちゃいなさい!』
『まだいないわよー!でも、その亀おじさん、神出鬼没らしくってなかなか見つからないんだってー。』
(亀おじさん・・・・かな?あれ・・。)
その時は黙って聞いていた武尊だったがまさに背中に亀の甲羅のようなものをしょっているように見えるその男が噂の亀おじさんではないかと武尊は思った。
(百発百中だなんてありえないよね・・・。)
武尊はちらっとその男を見たがすぐに目を逸らした。
その男は亀の甲羅を背負っているだけでなく、【心眼】と書かれた布で目隠しをしていた。
にもかかわらず、武尊は見られているような視線を感じた。
そしてブルルっと身震いした。
(見られてる・・・?・・・いくら百発百中だとしても、私は嫌・・・なんか怖い・・・。)
そう思って視線をさっとランジェリーショップだった店に移した。
その店は日中にもかかわらず電気がついていないようだった。
(洋服っていったって今時商店街で買う人っているのかな・・高そうだし・・。)
そんな事を思いながら通り過ぎると、武尊の心はすぐパンの事でいっぱいになった。
パン屋さんもなくなっているかもしれない、そんな不安になったからだ。
だがパン屋は健在で武尊はお目当てのパンと翌日用のパンを買って内心ニコニコしながら来た道を引き返していたが、帰りも視線はつい、あのランジェリーショップだった店へ向いてしまう。
そして先ほどは気が付かなかったが店の奥にあの武尊が気に入った黒のランジェリーがあるように見えた。
(あっ!このお店ってあのランジェリーショップ!?)
そう思うと武尊は吸い込まれるようにディスプレイの方へ寄って、もっと店の奥を見ようと覗き込んだ。
(やっぱり、あの下着だ・・・でもお店やってないのかなぁ・・・まあ、やってたとしても高そうだし、買えないけど・・・)
と、武尊がそう思っていると武尊の真後ろで濁声がした。
「何をしている。」
「ひっ!・・んぐ。」
驚きのあまり悲鳴を思わず上げようとしたところを背後から誰かが武尊の口を押えて悲鳴は飲み込まれた。
「怪しい奴だな、由美のスパイか?ちょっと来てもらおう。」
何処に連れて行かれるのか怖くて、ただ怖くて武尊は思いっきりその場に足を踏ん張ったが濁声の男はすごい力で片手で武尊の口を押えたまま引きずるように武尊を引っ張った。
そしてランジェリーショップの扉に手をかけた。
閉まっていると思ったその扉は開いていた。
その男はドアを開け、まず武尊を薄暗い店内に押し込み自分も中に入りドアを閉めると大声を出した。
「鎌足。いるなら出てこい、ねずみを捕まえてきてやったぞ。」
店内は数秒シンとしていたが、すぐにヒステリックな声が返って来た。
「うるわいわね~、こちとらパリ帰りで疲れて寝てるんだからねー!寝不足はお肌の大敵なのよー!」
「そうかい、そうかい。ならこのねずみは私が始末していいかな。」
濁声の男は鼻で笑うように言った。
武尊は背中に汗が一筋流れ落ちるのを感じた。
「好きにすればぁ。」
(ええっ!?)
店の奥から聞こえた信じられない返事に武尊は凍りついた。
武尊は何故かその商店街のパン屋のパン・・・クッキークリームパン(メロンパンにカスタードクリームが入っている)が急に食べたくなって久しぶりに行くことにした。
「どうせ蒼紫にいは今日は合宿でいないし、たまには好きな物でも食べてゴロゴロしよーっと!」
うだるように暑い昼下がりにもかかわらず、武尊がルンルン気分で久しぶりに商店街へ来てみると、お肉やさんのあとはいつの間にかコンビニになっていた。
その他にもシャッターが閉まっていたお店は何やらいろいろ新しいお店に変わっていて、こんなにも商店街の印象が変わってしまったのかと、武尊は驚きながら左右を見回しながら歩いた。
パン屋に行く途中、あの福引券をくれたランジェリーショップはどうなったかと気にかけて前を通ると以前飾られていたような下着のディスプレイはなくなっていて、その代りセンスのよい洋服を着たマネキンが置いてあった。
(やっぱり、老舗の商店街でランジェリーショップって無理があるよね・・・つぶれちゃったのかなぁ・・・。)
そう思いながらディスプレイを見ながら歩きいていると、その店の向かいに露天の占い師が机を構えていた。
【易】と書かれた垂れ幕を小さな机にかけて男が一人座っていた。
武尊はその男が視界に入った時、ふっと友人が言っていたことを思いだした。
『ねぇねぇ、最近亀おじさんがこの街にも出没してるって知ってる?』
『あー、なんかそれ私も聞いたことがある!何だかものすごく良く当たる占い師なんだって?』
『そうそう、百発百中らしいよ!私、恋愛運見てもらおうかな~。』
『何ーぃ!あんたいつ彼氏できたのよ!誰!白状しちゃいなさい!』
『まだいないわよー!でも、その亀おじさん、神出鬼没らしくってなかなか見つからないんだってー。』
(亀おじさん・・・・かな?あれ・・。)
その時は黙って聞いていた武尊だったがまさに背中に亀の甲羅のようなものをしょっているように見えるその男が噂の亀おじさんではないかと武尊は思った。
(百発百中だなんてありえないよね・・・。)
武尊はちらっとその男を見たがすぐに目を逸らした。
その男は亀の甲羅を背負っているだけでなく、【心眼】と書かれた布で目隠しをしていた。
にもかかわらず、武尊は見られているような視線を感じた。
そしてブルルっと身震いした。
(見られてる・・・?・・・いくら百発百中だとしても、私は嫌・・・なんか怖い・・・。)
そう思って視線をさっとランジェリーショップだった店に移した。
その店は日中にもかかわらず電気がついていないようだった。
(洋服っていったって今時商店街で買う人っているのかな・・高そうだし・・。)
そんな事を思いながら通り過ぎると、武尊の心はすぐパンの事でいっぱいになった。
パン屋さんもなくなっているかもしれない、そんな不安になったからだ。
だがパン屋は健在で武尊はお目当てのパンと翌日用のパンを買って内心ニコニコしながら来た道を引き返していたが、帰りも視線はつい、あのランジェリーショップだった店へ向いてしまう。
そして先ほどは気が付かなかったが店の奥にあの武尊が気に入った黒のランジェリーがあるように見えた。
(あっ!このお店ってあのランジェリーショップ!?)
そう思うと武尊は吸い込まれるようにディスプレイの方へ寄って、もっと店の奥を見ようと覗き込んだ。
(やっぱり、あの下着だ・・・でもお店やってないのかなぁ・・・まあ、やってたとしても高そうだし、買えないけど・・・)
と、武尊がそう思っていると武尊の真後ろで濁声がした。
「何をしている。」
「ひっ!・・んぐ。」
驚きのあまり悲鳴を思わず上げようとしたところを背後から誰かが武尊の口を押えて悲鳴は飲み込まれた。
「怪しい奴だな、由美のスパイか?ちょっと来てもらおう。」
何処に連れて行かれるのか怖くて、ただ怖くて武尊は思いっきりその場に足を踏ん張ったが濁声の男はすごい力で片手で武尊の口を押えたまま引きずるように武尊を引っ張った。
そしてランジェリーショップの扉に手をかけた。
閉まっていると思ったその扉は開いていた。
その男はドアを開け、まず武尊を薄暗い店内に押し込み自分も中に入りドアを閉めると大声を出した。
「鎌足。いるなら出てこい、ねずみを捕まえてきてやったぞ。」
店内は数秒シンとしていたが、すぐにヒステリックな声が返って来た。
「うるわいわね~、こちとらパリ帰りで疲れて寝てるんだからねー!寝不足はお肌の大敵なのよー!」
「そうかい、そうかい。ならこのねずみは私が始末していいかな。」
濁声の男は鼻で笑うように言った。
武尊は背中に汗が一筋流れ落ちるのを感じた。
「好きにすればぁ。」
(ええっ!?)
店の奥から聞こえた信じられない返事に武尊は凍りついた。