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夏の夜の千一夜物語(明治・京都)
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後日・・・。
比古は武尊があれから滝壺に寄らないのに気づいていた。
気温が高い日中はよく滝壺に水浴びに行って来ると喜んで行っていた武尊だったから余計に罪悪感を感じる比古だった。
そんななか、よく晴れた日中、
「武尊、舟に乗らないか。」
と比古は武尊を誘った。
「舟?そんなものあったっけ?比古さん作ったの?」
「いや、作ったというわけではないが・・・とにかく来い。」
「はい。」
と武尊は頭に?マークをつけつつも比古の後をついて行った。
(この道は・・・・。)
滝壺に続く一本道だと武尊が気付くころ、比古が、
「怖いか?」
と振り向かないまま武尊に問いかけた。
「いいえ・・・・、だって比古さんもうあんな悪戯しないって約束してくれたから大丈夫。」
と武尊は答えた。
滝壺に降りると武尊はあらためて辺りを見回した。
あの夜を堺になんとなく遠ざけていた場所。
日中はまるで別世界のように気持ちいい。
と、武尊がマイナスイオンを肺の中に十二分にとりこんでいると、
「武尊、お前も早く脱げ。」
と比古の声がした。
「え?」
(舟に乗るのになんで服を脱がなくちゃならない?)
と、思いつつ武尊が比古の方を向くと比古はいつの間にかすっかり裸になっていた。
「比古さんっ!?」
そりゃ、身体は何回も重ねているから比古がどんな体躯をしているか知っているつもりでいたけど、白昼こんなに堂々と、しかも直射日光の下で・・・・。
と、武尊は思わず比古から目を背ける。
背けながら、
「比古さん、舟って着物が濡れちゃうぐらい小さいんですか?」
(というかそんな小さい舟だったら比古さん乗った時点で沈むでしょ・・・。)
と心で突っ込みながら言うと、比古はまあな、と言いつつ武尊の正面に立つと、
「俺を信じろ、武尊。」
と言って武尊をぎゅっと抱きしめた。
「う、うん・・・。」
これからいったい何が、というか、どんな舟に乗るんだよ!と武尊は思いつつ着物を脱ぐとすでに滝壺の波の波紋が届く水際に立っている比古から、
「こっちだ。」
と言われて比古の所へ向かった。
水と石の境。
武尊の足先が水に触れた。
(水・・・・・・。)
武尊は自分の足先が水に触れるのを見ると顔を比古に向け、
「比古さん、舟は?」
と聞くと、比古は武尊を抱きかかえた。
「うわっ!」
と、武尊は声を出した。
「舟は俺だ。」
「え!?」
と言う間に比古はざぶざぶと水に入って行く。
武尊は足を比古の腰に絡めながら、
「比古さん、俺が舟って!?・・・どういう事?」
と言ってる間にあっという間に比古は腰の高さの深さの所まで水に浸かっていた。
そしてその瞬間、比古が川の底を蹴って後ろに飛んだ。
「うわっ!」
と、武尊の声と同時にザブンの音。
比古の背中が水面に着くと同時に大きな水しぶきが上がり比古の上半身は水中に沈んだ。
武尊はとっさに比古の胸板に両手を置いて自分が水に入るのを防いだ。
次の瞬間は比古はぷかっと空を見上げる形で水に浮かんでいた。
武尊はそんな比古のお腹に乗って・・・まるで丸太にまたがって乗っているかのように座っていた。
武尊は比古の上半身が沈まないようにと、比古の胸に置いていた手を自分の太ももに置いた。
ぷかぷかぷか・・・・。
暫し二人は無言で滝壺から沸き起こる波紋に揺られていた。
「比古さん・・・。」
武尊が心配そうに比古の顔を覗き込んだ。
比古は、
「お前に見せたいものがある。ただ、それは泳がないと見れないんでな。」
と、比古は服を脱いだ反対の岸の方へ背泳で近づいた。
武尊がお腹の上に乗っていることなどを全く感じさせない動きで。
こっちは河原はなく、崖になっていて木や草が川に向かってせり出している。
武尊はそのまま景色を眺めていると、比古が、
「あそこの木の根元を見てみろ、巣穴があるだろ。」
と言った。
確かにそこには根元が草に覆われた木があり、穴があった。
「ええ、ありますが・・・・。」
と武尊が言った時に巣穴の中に何か動くものがあった。
「!」
「ほらよく見てみろ。」
と比古に言われて武尊がもっと目をこらすと、
「あ!カワウソ!」
と武尊が叫んだ。
しかも子供のカワウソだ。
「本物だ!比古さん!かわいい-!」
武尊は初めて見る本物のカワウソに夢中だ。
比古はそんな武尊の生き生きとした眼を見て満足そうに笑った。
しばらくそうやってカワウソ鑑賞をしたら比古が、
「もういいか、武尊。」
「うん、比古さん、十分見た。ありがとう。」
「そうか、じゃあ戻るか。」
と、比古はゆっくりと水をかいた。
途中比古は、
「武尊。」
と声をかけた。
「はい。」
武尊は自分を呼んだ比古の声が何か大事な事を言わんとしているのを感じて比古の目を見つめて返事をした。
比古は、
「ここは・・・、この世界はすべて同じ命で出来ている。カワウソも然り、魚も然り、草木も然り、またこの俺も武尊も然りだ。そして自然に生かされている。武尊はこの自分を育ててくれる環境が、そして同じ命が怖いか。・・・・いや、そうさせてしまったのは俺なんだが。皆武尊を拒んだりしない。だから武尊も皆を拒むな。」
武尊は今一度、周りを見回した。
エネルギ-に満ちた日差し、透き通るように青い空、降りかかる滝の飛沫、すべるように流れていく水、大きな大きな木々、飛び跳ねた魚、鳥の鳴き声。
これは生命・・・・。
生命の輪・・・同じ命・・・。
武尊は比古が伝えたかったことを感じてふっきれた感じがした。
「比古さん、ごめんなさい・・・・心配かけました。・・・私、もう大丈夫ですよ、ほら。」
と、言って武尊は比古の硬い腹筋に置いた手を支点に鞍馬から降りるようにまたいでいた片方の脚をあげ、自らを水の中に滑り落とした。
自由になった武尊の身。
水中を二かきぐらいしてプハッと水面に顔を出した。
「ね。」
と、武尊は比古に微笑んだ。
「嗚呼、武尊にはその笑顔がよく似合う。」
と比古も満足気に笑った。
と、その時、まだ上向きで浮かんだままだった状態の比古の体に起こった異変を武尊は見た・・・・・・。
さっきまで(たぶん)水に浸かっていただろう比古のブツが垂直に天を仰いでいるのを・・・・・。
そしてこれがあの夜自分を恐怖のどん底に落とした元凶だとわかった。
「比古さんっ!」
と叫んだ武尊の目腺の先を追った比古が、
「嗚呼・・これか。武尊の笑顔が可愛いから思わず半立ちしちまった。」
と言い放つ比古に武尊は、くるっと背を向け潜ると同時に足で水面をたたき大量の水を比古の顔に掛けた。
「やろう・・・・。」
と比古は元気を取り戻した武尊に水をかけられても返って嬉しそうににっと笑うと、
「お仕置きだ!」
と、楽しそうに言い、同じく水面を蹴って潜って行った。
プハっと武尊が再び水面に顔を出すとそこに比古の姿がない。
「あれ?」
と武尊が言った瞬間、後から水面に出てきた比古にぐいっと腰を引きつけられた。
「捕まえたぞ。」
と言われ、比古の表情とその声に身の危険を感じ焦る武尊。
「比古さん・・・、ここ川の中ですよ!危ないからやめましょう!」
と武尊が顔を引きつらせながら言うと、
「飛天御剣流以外ならなんでも教えてくださいと言ったのはどこのどいつだ!今日は水術を教えてやる!」
「比古さん何でもかんでも出来過ぎっ・・・んんんん~~っ!」
比古は武尊の唇を奪って濃厚な口付けをした。
「はぅぁ・・・・ぁ・・・・ぁ・・・・。」
武尊の身体の力が抜けていく。
何だかんだ言っても今までは二人とも立ち泳ぎのままの会話。
武尊は比古の口付けだけで身体が熱くてとろけそうになる。
「比古さん・・・もうだめ・・・。」
と言って武尊は比古の首に手を回してしがみついた。
「大丈夫だ、沈んだりしないから安心して任せろ。気持ちよくしてやる。」
ということで二人は心ゆくまで楽しみましたとさ。
余談雑談:
先回に引き続き師匠&夢主の馬鹿っぷる物語です。(ホラ-要素+)
師匠の悪戯は半端じゃない。
そして川の中でアレをするのは大変危険です。
あれは師匠だから出来るので真似しないでね。
比古は武尊があれから滝壺に寄らないのに気づいていた。
気温が高い日中はよく滝壺に水浴びに行って来ると喜んで行っていた武尊だったから余計に罪悪感を感じる比古だった。
そんななか、よく晴れた日中、
「武尊、舟に乗らないか。」
と比古は武尊を誘った。
「舟?そんなものあったっけ?比古さん作ったの?」
「いや、作ったというわけではないが・・・とにかく来い。」
「はい。」
と武尊は頭に?マークをつけつつも比古の後をついて行った。
(この道は・・・・。)
滝壺に続く一本道だと武尊が気付くころ、比古が、
「怖いか?」
と振り向かないまま武尊に問いかけた。
「いいえ・・・・、だって比古さんもうあんな悪戯しないって約束してくれたから大丈夫。」
と武尊は答えた。
滝壺に降りると武尊はあらためて辺りを見回した。
あの夜を堺になんとなく遠ざけていた場所。
日中はまるで別世界のように気持ちいい。
と、武尊がマイナスイオンを肺の中に十二分にとりこんでいると、
「武尊、お前も早く脱げ。」
と比古の声がした。
「え?」
(舟に乗るのになんで服を脱がなくちゃならない?)
と、思いつつ武尊が比古の方を向くと比古はいつの間にかすっかり裸になっていた。
「比古さんっ!?」
そりゃ、身体は何回も重ねているから比古がどんな体躯をしているか知っているつもりでいたけど、白昼こんなに堂々と、しかも直射日光の下で・・・・。
と、武尊は思わず比古から目を背ける。
背けながら、
「比古さん、舟って着物が濡れちゃうぐらい小さいんですか?」
(というかそんな小さい舟だったら比古さん乗った時点で沈むでしょ・・・。)
と心で突っ込みながら言うと、比古はまあな、と言いつつ武尊の正面に立つと、
「俺を信じろ、武尊。」
と言って武尊をぎゅっと抱きしめた。
「う、うん・・・。」
これからいったい何が、というか、どんな舟に乗るんだよ!と武尊は思いつつ着物を脱ぐとすでに滝壺の波の波紋が届く水際に立っている比古から、
「こっちだ。」
と言われて比古の所へ向かった。
水と石の境。
武尊の足先が水に触れた。
(水・・・・・・。)
武尊は自分の足先が水に触れるのを見ると顔を比古に向け、
「比古さん、舟は?」
と聞くと、比古は武尊を抱きかかえた。
「うわっ!」
と、武尊は声を出した。
「舟は俺だ。」
「え!?」
と言う間に比古はざぶざぶと水に入って行く。
武尊は足を比古の腰に絡めながら、
「比古さん、俺が舟って!?・・・どういう事?」
と言ってる間にあっという間に比古は腰の高さの深さの所まで水に浸かっていた。
そしてその瞬間、比古が川の底を蹴って後ろに飛んだ。
「うわっ!」
と、武尊の声と同時にザブンの音。
比古の背中が水面に着くと同時に大きな水しぶきが上がり比古の上半身は水中に沈んだ。
武尊はとっさに比古の胸板に両手を置いて自分が水に入るのを防いだ。
次の瞬間は比古はぷかっと空を見上げる形で水に浮かんでいた。
武尊はそんな比古のお腹に乗って・・・まるで丸太にまたがって乗っているかのように座っていた。
武尊は比古の上半身が沈まないようにと、比古の胸に置いていた手を自分の太ももに置いた。
ぷかぷかぷか・・・・。
暫し二人は無言で滝壺から沸き起こる波紋に揺られていた。
「比古さん・・・。」
武尊が心配そうに比古の顔を覗き込んだ。
比古は、
「お前に見せたいものがある。ただ、それは泳がないと見れないんでな。」
と、比古は服を脱いだ反対の岸の方へ背泳で近づいた。
武尊がお腹の上に乗っていることなどを全く感じさせない動きで。
こっちは河原はなく、崖になっていて木や草が川に向かってせり出している。
武尊はそのまま景色を眺めていると、比古が、
「あそこの木の根元を見てみろ、巣穴があるだろ。」
と言った。
確かにそこには根元が草に覆われた木があり、穴があった。
「ええ、ありますが・・・・。」
と武尊が言った時に巣穴の中に何か動くものがあった。
「!」
「ほらよく見てみろ。」
と比古に言われて武尊がもっと目をこらすと、
「あ!カワウソ!」
と武尊が叫んだ。
しかも子供のカワウソだ。
「本物だ!比古さん!かわいい-!」
武尊は初めて見る本物のカワウソに夢中だ。
比古はそんな武尊の生き生きとした眼を見て満足そうに笑った。
しばらくそうやってカワウソ鑑賞をしたら比古が、
「もういいか、武尊。」
「うん、比古さん、十分見た。ありがとう。」
「そうか、じゃあ戻るか。」
と、比古はゆっくりと水をかいた。
途中比古は、
「武尊。」
と声をかけた。
「はい。」
武尊は自分を呼んだ比古の声が何か大事な事を言わんとしているのを感じて比古の目を見つめて返事をした。
比古は、
「ここは・・・、この世界はすべて同じ命で出来ている。カワウソも然り、魚も然り、草木も然り、またこの俺も武尊も然りだ。そして自然に生かされている。武尊はこの自分を育ててくれる環境が、そして同じ命が怖いか。・・・・いや、そうさせてしまったのは俺なんだが。皆武尊を拒んだりしない。だから武尊も皆を拒むな。」
武尊は今一度、周りを見回した。
エネルギ-に満ちた日差し、透き通るように青い空、降りかかる滝の飛沫、すべるように流れていく水、大きな大きな木々、飛び跳ねた魚、鳥の鳴き声。
これは生命・・・・。
生命の輪・・・同じ命・・・。
武尊は比古が伝えたかったことを感じてふっきれた感じがした。
「比古さん、ごめんなさい・・・・心配かけました。・・・私、もう大丈夫ですよ、ほら。」
と、言って武尊は比古の硬い腹筋に置いた手を支点に鞍馬から降りるようにまたいでいた片方の脚をあげ、自らを水の中に滑り落とした。
自由になった武尊の身。
水中を二かきぐらいしてプハッと水面に顔を出した。
「ね。」
と、武尊は比古に微笑んだ。
「嗚呼、武尊にはその笑顔がよく似合う。」
と比古も満足気に笑った。
と、その時、まだ上向きで浮かんだままだった状態の比古の体に起こった異変を武尊は見た・・・・・・。
さっきまで(たぶん)水に浸かっていただろう比古のブツが垂直に天を仰いでいるのを・・・・・。
そしてこれがあの夜自分を恐怖のどん底に落とした元凶だとわかった。
「比古さんっ!」
と叫んだ武尊の目腺の先を追った比古が、
「嗚呼・・これか。武尊の笑顔が可愛いから思わず半立ちしちまった。」
と言い放つ比古に武尊は、くるっと背を向け潜ると同時に足で水面をたたき大量の水を比古の顔に掛けた。
「やろう・・・・。」
と比古は元気を取り戻した武尊に水をかけられても返って嬉しそうににっと笑うと、
「お仕置きだ!」
と、楽しそうに言い、同じく水面を蹴って潜って行った。
プハっと武尊が再び水面に顔を出すとそこに比古の姿がない。
「あれ?」
と武尊が言った瞬間、後から水面に出てきた比古にぐいっと腰を引きつけられた。
「捕まえたぞ。」
と言われ、比古の表情とその声に身の危険を感じ焦る武尊。
「比古さん・・・、ここ川の中ですよ!危ないからやめましょう!」
と武尊が顔を引きつらせながら言うと、
「飛天御剣流以外ならなんでも教えてくださいと言ったのはどこのどいつだ!今日は水術を教えてやる!」
「比古さん何でもかんでも出来過ぎっ・・・んんんん~~っ!」
比古は武尊の唇を奪って濃厚な口付けをした。
「はぅぁ・・・・ぁ・・・・ぁ・・・・。」
武尊の身体の力が抜けていく。
何だかんだ言っても今までは二人とも立ち泳ぎのままの会話。
武尊は比古の口付けだけで身体が熱くてとろけそうになる。
「比古さん・・・もうだめ・・・。」
と言って武尊は比古の首に手を回してしがみついた。
「大丈夫だ、沈んだりしないから安心して任せろ。気持ちよくしてやる。」
ということで二人は心ゆくまで楽しみましたとさ。
余談雑談:
先回に引き続き師匠&夢主の馬鹿っぷる物語です。(ホラ-要素+)
師匠の悪戯は半端じゃない。
そして川の中でアレをするのは大変危険です。
あれは師匠だから出来るので真似しないでね。