※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
《葵屋恒例豆まき大会》 京都・ちょいパロ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ここは葵屋の台所。
シャーっと揚げ物の音がする。
武尊が先ほどの納豆を山芋と小麦粉とネギでもったりした生地をつくり油で揚げているのであった。
そこへ、
「ああ、いい匂い・・・。」
と、入って来たのがお増。
「あら、武尊、何をしているの?」
「お増さんこそ、どうしたんですか?裏山へ行ったのではないですか?」
「それがねぇ、私が当たったのが生の大豆でねぇ・・・・。最初は投げやすくていいと思ったんだけどやっぱり生はねぇ。」
と、ため息をつく。
「生は鬼が来るっていうから縁起が悪いと思うとどうしても気になって。だから煎りに来たのよ。」
「なるほど-。私は納豆が当たったので、そんなの投げられないとあきらめて、どうせだったら食べやすくできないかと思って揚げ物にさせてもらっていたんです。」
「そうなの。それにしても納豆が入っていたなんて。翁ね、そんなこと考えるのは。」
もう・・、仕方のない翁だことと言いつつお増は手際よく豆を煎る準備をし始めた。
手を動かしつつお増は、
「ねえ、武尊。どうして煎らなきゃいけないか知ってる?」
と武尊に聞いた。
「いえ、私は落花生を使ってましたので煎り大豆を投げるということは知らなかったんです。」
「そうだったの。私は母から聞いたんだけど、昔、鬼が里へ下りてきて若い娘をさらって食べていたと言われていた頃、知恵のある娘の所に鬼が行った時、その娘が煎り大豆を鬼に渡して『花が咲くころに迎えに来てください。』と言ったそうなの。だけど待てど暮らせど芽は出ない。そうやって娘は助かったんですって。」
「へ~、そんな事があったんですか。」
「うん、それで豆を煎って鬼に投げつけるようになったと私は聞いていたわ。」
「それは煎らないといけませんね。」
「でしょ。」
フフフと笑いながら、お増と武尊は台所で楽しく話をしていた。
シャーっと揚げ物の音がする。
武尊が先ほどの納豆を山芋と小麦粉とネギでもったりした生地をつくり油で揚げているのであった。
そこへ、
「ああ、いい匂い・・・。」
と、入って来たのがお増。
「あら、武尊、何をしているの?」
「お増さんこそ、どうしたんですか?裏山へ行ったのではないですか?」
「それがねぇ、私が当たったのが生の大豆でねぇ・・・・。最初は投げやすくていいと思ったんだけどやっぱり生はねぇ。」
と、ため息をつく。
「生は鬼が来るっていうから縁起が悪いと思うとどうしても気になって。だから煎りに来たのよ。」
「なるほど-。私は納豆が当たったので、そんなの投げられないとあきらめて、どうせだったら食べやすくできないかと思って揚げ物にさせてもらっていたんです。」
「そうなの。それにしても納豆が入っていたなんて。翁ね、そんなこと考えるのは。」
もう・・、仕方のない翁だことと言いつつお増は手際よく豆を煎る準備をし始めた。
手を動かしつつお増は、
「ねえ、武尊。どうして煎らなきゃいけないか知ってる?」
と武尊に聞いた。
「いえ、私は落花生を使ってましたので煎り大豆を投げるということは知らなかったんです。」
「そうだったの。私は母から聞いたんだけど、昔、鬼が里へ下りてきて若い娘をさらって食べていたと言われていた頃、知恵のある娘の所に鬼が行った時、その娘が煎り大豆を鬼に渡して『花が咲くころに迎えに来てください。』と言ったそうなの。だけど待てど暮らせど芽は出ない。そうやって娘は助かったんですって。」
「へ~、そんな事があったんですか。」
「うん、それで豆を煎って鬼に投げつけるようになったと私は聞いていたわ。」
「それは煎らないといけませんね。」
「でしょ。」
フフフと笑いながら、お増と武尊は台所で楽しく話をしていた。