《葵屋恒例豆まき大会》 京都・ちょいパロ
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『仁(に)』の場所は竹やぶの中にある。
その庵でお近が、
「あ~あ、結局食べちゃった、五色豆。」
と言って、横にいる黒尉に、
「ね、え。豆分けてよ。どうせ御頭にはかないっこないって黒もあきらめてるんでしょ?」
と、だるそうに言う。
「お、お近・・・実は俺も食べちゃた。俺のは【丸船屋の五色豆】だったから・・・。」
と、冷や汗をかきかき答える黒尉。
「あらっ。私達って当たりが悪かったのかしらねぇ~。」
ホーホホホと、お近が笑っていると、庵の入り口の扉は開いていないのにお近と黒尉の後ろから
「お前達は職務怠慢とみなし、今後ひと月休みがないものと思え・・・。」
と凍るような声がした。
「お、御頭!」
二人は同時に叫び、恐ろしくて振り返ることが出来なくて二人肩を抱いてしばらくガクガクブルブルと震えていたのであった。