０５００：起床後離れに行って座禅を組む
　　　　　いつもとなんら変わることがない朝だ。
　　　　　
　　　　　今日はどうやって武尊に話しかけるか考える。




０６００：葵屋はすでに宿泊客の朝餉の準備で忙しい。
　　　　　
　　　　　だが若旦那の身分である自分は厨房に出入りするわけにはいかない。
　　　　　
　　　　　かといって武尊の姿を見たいため。厨房の入り口をうろうろする。
　　　　　
　　　　　愛しい武尊が俺を見つけて
　　　　　

　　　　　「おはようございます！若旦那様！」
　　　　　

　　　　　と挨拶をした。思わずうれしくて鼻の下が伸びそうになるのを我慢してクールを装った。
　　　　　
　　　　　「若旦那様、お腹がすかれたのですか？朝餉お部屋にお持ちしますので待っててくださ～～～～い。」

　　　　　
　　　　　っとあちこち動きながら答えてくれる。
　　　　　

　　　　　その愛らしい姿に少し満足して部屋へ戻る。　
　　　　　

　　　　　だが武尊・・・・・・・・朝餉もいいがお前が食べたい。






０８００：相変わらず操は起きるのが遅い。一時は俺の代わりに御頭を名乗ったのだろう。
　　　　　
　　　　　もっと気合いを入れて欲しいものだ。少しは武尊を見習え。
　　　　　
　　　　　操の遅い朝餉が終わったら翁から操に学問を教えてやれと言われているがやる気がいまいちだ。ああ、武尊は字が読めないと言っていた。
　　　　　一緒にどうだと誘ってやろう。






１０００：武尊はまた昼餉の準備があるということで厨房へ戻っていった。
　　　　　
　　　　　操の目は半開きだ。勉強会はおしまいにして一人茶の湯でもしてくるか。






１４００：武尊が夕餉の買い出しがあるというのでついていくことにした。
　　　　　帰り際、片方荷物を持ってやったときに武尊の手に触れた。じんわり指先が暖かくなった。顔も熱いようなきがする。
　　　　　
　　　　　いつになったらお前がいつも俺の横にいてくれるようになるんだろう。






２０００：武尊は翌日の朝餉の準備でまだ部屋に戻ってこない。


　　　　　今日、買い出しの時に偶然三国志の話が出てきたとき、目をキラキラさせて

　　　　　『どんな話か興味あります！』

　　　　　と言われた。
　　　　　夜、時間ができたら話してやるから来いと言ったが、、、、、まだか・・・・。　

　　　　　白、黒。お前たちは何をしているんだ。武尊を独占するんじゃない。

　　　　　もやもやするから先に湯でも入ってこよう。







２２００：しびれを切らす頃、ようやく武尊が来た。待ちくたびれたぞ。

　　　　　さあ、どうしてやるか・・・・・・。